20171118
ぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記11月(2)ふるさとドライブ
5日日曜日、妹の運転で伊香保温泉周辺をドライブ。
はじめに、市内で開催されていた「創作こけし展」というのを見ました。故郷の町は、創作こけしの制作が盛んです.
こけしの展示

こけし」という名は残していますが、展示されていた作品を見ていくと、東北で盛んな伝統こけしに比べて、もはや「木彫りの創作人形」と呼んだほうがいいようにも思いました。

海外作家の創作こけし。ハンガリー、ブダペスト在住のトート・バーシャールヘイ・レーカさんの「髪の長い女性」

創作こけしとHAL。こけしはクレオパトラと楊貴妃です。こう並ぶと世界三大美人?

おみやげ屋で見るこけし、山形のこけしも秋田のこけしも宮城のこけしも、系統によってそれぞれに違いがあるのだそうだけれど、私にはその違いがわかるほどの通ではないので、どれも同じに見えてしまう。
でも、創作こけし展でみたこけしは、個性があって、見れば「ああ、これはだれそれの作風」と見分けがつく形と色彩でした。
こけし展を出て、妹の車で山を登っていく。
こどものころ、家族でピクニックに来たなつかしい里山です。一家でなべを持ち、犬のコロも連れて行きました。船尾滝の下の流れのほとりで、子ども達が枯れ枝を集めて、父が火をおこし、母が鍋にそのときどきのありあわせ野菜やこんにゃくや何でもいれます。家族で食べた鍋、なによりのごちそうでした。
帰りの道端で、両親はぜんまいだのこごみ、たろっぺを摘みました。たろっぺとは、タラの芽のこと。春、秋のたのしい家族行事でした。
山の恵みは皆で楽しむものだけれど、全部を摘み取ってはいけない、必ず次の人のために残しておくもの、そうすればまたすぐに新しい芽がでてくるけれど、全部とって丸坊主にしてしまったら、次がなくなり、そうすると次の年に自分らがとる分もなくなる、など、環境を守りつつ利用する方法を学んだのも、こんな家族遠足の中ででした。お金持ち家族ではなかったけれど、こんな思い出を残してくれた両親に感謝です。
今では、里山で火を焚くことは禁止されているのではないかしら。かわりに市営のバーベキュー広場などは整備されているでしょうけれど、山道を家族いっしょに昇って、滝の下で食べるのは格別な味でした。
伊香保温泉周辺の渋滞が続き、どの道も車でいっぱいです。
伊香保周辺はまだ全体の紅葉には早く、ところどころが赤くなりかかっている程度。見頃だという榛名山の紅葉を諦めて山を下り、「鹿火屋かびや」という古民家茶屋に寄りました。娘や息子が小さいころは、水車があったり竹馬が置いてあったりするこの茶屋が好きで、田舎に来るたびによく立ち寄ったのですが、久しぶりにかびやに来たら、水車は壊れていてもう回っていませんでした。
かび屋に入っていくモモ

芋串という里芋を串にさして焼き、甘辛味噌をぬったのが名物なのですが、モモは「この里芋は、冷凍もんだなあ」と文句を言っていました。
かび屋の店内。囲炉裏端で食べるというだけで、私にはおいしく感じる。

モモは、「天然無添加」製品の愛用者で、野菜も自然農法で栽培されたものを中心にして食べるというエコロジー&オーガニックの信奉者です。
モモは、小さいときから病弱で、今もあちこちが悪いので、健康に気をつかうところ大です。私は、自分は丈夫だと信じているので、何を食べてもおいしい。冷凍だろうという芋串もおいしかったです。
妹に言わせると、母のおなかの中で、長女と次女が「丈夫に育ついい成分」をかっさらっていったので、モモには「病気のデパート」になるしかない成分しか残されていなかったのだとか。
次女のありがたさ。肌に百円化粧品を使っても荒れることもなし。冷凍ものとオーガニック野菜の区別もつかずに、なんでも美味いと思って食べてしまう鈍感な舌。一病息災ではあるけれど、今のところなんとか動くことはできる。
帰りの電車は、水上や草津などちょうど見頃の観光地へ行ってきた紅葉狩りハイキングのグループや家族連れでかなりの混み具合でした。
お墓参りして両親にも姉にも「私は元気にやってるよ」と挨拶できたし、温泉にも入ったし、紅葉狩りドライブは全山紅葉という景色を見ることはできませんでしたが、ちいさな秋をみつけながらの久しぶりのふるさとの秋でした。
<つづく>
ぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記11月(2)ふるさとドライブ
5日日曜日、妹の運転で伊香保温泉周辺をドライブ。
はじめに、市内で開催されていた「創作こけし展」というのを見ました。故郷の町は、創作こけしの制作が盛んです.
こけしの展示

こけし」という名は残していますが、展示されていた作品を見ていくと、東北で盛んな伝統こけしに比べて、もはや「木彫りの創作人形」と呼んだほうがいいようにも思いました。

海外作家の創作こけし。ハンガリー、ブダペスト在住のトート・バーシャールヘイ・レーカさんの「髪の長い女性」

創作こけしとHAL。こけしはクレオパトラと楊貴妃です。こう並ぶと世界三大美人?

おみやげ屋で見るこけし、山形のこけしも秋田のこけしも宮城のこけしも、系統によってそれぞれに違いがあるのだそうだけれど、私にはその違いがわかるほどの通ではないので、どれも同じに見えてしまう。
でも、創作こけし展でみたこけしは、個性があって、見れば「ああ、これはだれそれの作風」と見分けがつく形と色彩でした。
こけし展を出て、妹の車で山を登っていく。
こどものころ、家族でピクニックに来たなつかしい里山です。一家でなべを持ち、犬のコロも連れて行きました。船尾滝の下の流れのほとりで、子ども達が枯れ枝を集めて、父が火をおこし、母が鍋にそのときどきのありあわせ野菜やこんにゃくや何でもいれます。家族で食べた鍋、なによりのごちそうでした。
帰りの道端で、両親はぜんまいだのこごみ、たろっぺを摘みました。たろっぺとは、タラの芽のこと。春、秋のたのしい家族行事でした。
山の恵みは皆で楽しむものだけれど、全部を摘み取ってはいけない、必ず次の人のために残しておくもの、そうすればまたすぐに新しい芽がでてくるけれど、全部とって丸坊主にしてしまったら、次がなくなり、そうすると次の年に自分らがとる分もなくなる、など、環境を守りつつ利用する方法を学んだのも、こんな家族遠足の中ででした。お金持ち家族ではなかったけれど、こんな思い出を残してくれた両親に感謝です。
今では、里山で火を焚くことは禁止されているのではないかしら。かわりに市営のバーベキュー広場などは整備されているでしょうけれど、山道を家族いっしょに昇って、滝の下で食べるのは格別な味でした。
伊香保温泉周辺の渋滞が続き、どの道も車でいっぱいです。
伊香保周辺はまだ全体の紅葉には早く、ところどころが赤くなりかかっている程度。見頃だという榛名山の紅葉を諦めて山を下り、「鹿火屋かびや」という古民家茶屋に寄りました。娘や息子が小さいころは、水車があったり竹馬が置いてあったりするこの茶屋が好きで、田舎に来るたびによく立ち寄ったのですが、久しぶりにかびやに来たら、水車は壊れていてもう回っていませんでした。
かび屋に入っていくモモ

芋串という里芋を串にさして焼き、甘辛味噌をぬったのが名物なのですが、モモは「この里芋は、冷凍もんだなあ」と文句を言っていました。
かび屋の店内。囲炉裏端で食べるというだけで、私にはおいしく感じる。

モモは、「天然無添加」製品の愛用者で、野菜も自然農法で栽培されたものを中心にして食べるというエコロジー&オーガニックの信奉者です。
モモは、小さいときから病弱で、今もあちこちが悪いので、健康に気をつかうところ大です。私は、自分は丈夫だと信じているので、何を食べてもおいしい。冷凍だろうという芋串もおいしかったです。
妹に言わせると、母のおなかの中で、長女と次女が「丈夫に育ついい成分」をかっさらっていったので、モモには「病気のデパート」になるしかない成分しか残されていなかったのだとか。
次女のありがたさ。肌に百円化粧品を使っても荒れることもなし。冷凍ものとオーガニック野菜の区別もつかずに、なんでも美味いと思って食べてしまう鈍感な舌。一病息災ではあるけれど、今のところなんとか動くことはできる。
帰りの電車は、水上や草津などちょうど見頃の観光地へ行ってきた紅葉狩りハイキングのグループや家族連れでかなりの混み具合でした。
お墓参りして両親にも姉にも「私は元気にやってるよ」と挨拶できたし、温泉にも入ったし、紅葉狩りドライブは全山紅葉という景色を見ることはできませんでしたが、ちいさな秋をみつけながらの久しぶりのふるさとの秋でした。
<つづく>