春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「つづく-ミナペルホネン展」

2019-12-14 00:00:01 | エッセイ、コラム
201912/15
ぽかぽか春庭日常茶飯事典<2019十九文屋日記つづく(1)「つづく-ミナペルホネン」展

 11月20日、仕事を終えてから現代美術館に行きました。高齢者無料の日利用です。
 長く改修工事休館が続いた現代美術館、今年新装開店したのですが、もともと現代美術に縁薄いこともあって、見に来るチャンスがありませんでした。第3水曜日、都立美術館の中でも、東京都美術館や庭園美術館、写真美術館は出かけることが多いのですが、現代美術館は、どの駅からも遠く、バス利用か徒歩でかなり歩くか。

 11月16日に始まった「つづく-ミナペルホネン」展。ようやく見たい展覧会の開催です。私は、ミナペルホネンというのは、ことばの響きから、北欧のテキスタイル会社だと思い込んでいました。皆川明という日本のアーティストが立ち上げたデザイン会社で、皆川は、テキスタイルデザインからファッションデザイン、家具や食器のデザインまで、ひっくるめた総合的なデザイン会社を運営し、かつ絵本作家でもあるし著書も多い、というマルチな才能の持ち主。何をやっても一流って人、ちょっと突っつきたくなる劣等感の塊であるワタクシとしては、「見ないで悪口は言えない」と思って出かけていきました。

 新聞の挿絵などで作品は見てきたけれど、まとめてミナペルホネンを見たことはなかったので、いい機会でした。

 写真を撮ってもいい展示の部屋とそうでないところがあり、やたらにカメラを向けたら叱られた。部屋の入口にカメラ禁止マークが貼ってあるのですが、圧倒的な展示にくちをあんぐりしているから、小さなマークは見落とす。

 入り口の部屋。これまでミナペルホネンが発表した布地を使ったクッションが壁一面に貼ってあります。



 洋服がずらりの部屋。織り上げた独特の布地を生かした服たち。皆川は「これから100年は来てほしい服を作った」と述べています。どれもすてきな服だけど、たぶん、お値段が、、、、。



 「つづく」という展覧会タイトルは、ミナペルホネンが1995年のブランド立ち上げから25年続いてきた時間、そしてこれから100年の時間や人とのつながりを含めて「つづく」なのだそうです。

 映像コーナーでは、ミナぺルホネンの服を普段使いとして着こなしている人々の生活風景が映し出されていました。ブドウを作る農家の女性、小さなレストランで料理を作っている北欧のご夫婦、みな自然に自分自身を輝かせている人にぴったりの服に思えました。
 姉と妹、姑からのおさがり服と娘が「もういらない」と捨てた服を拾い上げて着ている春庭。「夏は裸でなければよい、冬は寒く無ければよい」という以外に服に対して思い入れがない私でも、素敵な服を着こなす豊かさについてはわかります。

 着物は志村ふくみが染めた一着がほしい、洋服は普段着にミナペルホネンが一着、お出かけ着に仕立て職の伊賀玲子さんの服が一着ほしいなあ。伊賀玲子さんが「現代の名工」に選ばれた記念の作品展がつくば美術館で開催されているから、こちらも見ておきたいと思ったのですが、つくば市は遠いので、もたもたしているうちに12月1日で終わってしまいました。残念。
 私にとって、洋服は現代美術のひとつとしてみるだけ。自分で来てみたいとはさらさら思わないのですが、そのうちこのぼっちゃり体形に合う服がみつかるかも。

 菊川駅からバスで往復しました。時間は短かったけれど、現代美術館の展示をぐるりと一通り見て、「う~ん、現代美術わからん」という展示もあったけれど、久しぶりの現代美術のひとめぐりで、楽しくすごすことができました。

<つづく>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする