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ぽかぽか春庭「美食三昧」

2019-12-17 00:00:01 | エッセイ、コラム
20191217
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2019十九文屋日記つづく(3)美食三昧

 私は「舌音痴」を自認しており、フランス語のグルマン=食いしん坊からはほど遠い。たいていのものを食べて「おいしい」という感想のほかはでてきません。逆に言うと、私が「まずい!」と思ったものは、もう救いようもない。
 これまでにまずい!と感じたものも、いくつかはあります。そのうちのひとつが、2016年の娘入院中に、私と同じく味音痴の息子とふたりの食事では料理意欲が起きず、豚小間肉で作ったテキトーカレー。これが「生涯に食べた不味いカレーの三本指」に入るまずさでした。カレーというのは、だれがどんな風に作っても、そこそこおいしく出来上がるものなのに。

 一方娘は私に似ずに、食いしん坊で味がよくわかる。自分でも料理したりケーキを作ったりするのが上手ですが、食べ歩きも大好き。

 この夏から、娘の食べ歩きにつきあって、都内レストラン食べ歩きを続けてきました。
 お高いコース料理など私には分不相応で、町の中華屋のラーメンも高級中華のラーメンも、どちらもおいしいと思うのですから、だったら安いほうがいい、と考える味音痴に対して、娘は、「高いものは、それなりに、だしや食材が違う」と言うのです。

 11月24日は、大岡山精養軒で「冬のめぐみでコース」を食す。 
 私は、食べるに専念してしまったのですが、娘が撮ったスマホ写真を送ってくれました。

 スモーク鴨のパストラミ  

 鮟鱇のムニエル チャウダーソース

柚子のシャーベット添え柑橘ソース・


 本日のスープ 切り干し大根のコンソメスープをとるのを忘れたので、お店のコース紹介写真を。


 デザートを食べて幸せそうな顔


 11月28日は、19時から帝国ホテルでディナー。私は帝国ホテルと聞くだけで、敷居が高かった。一度ここが発祥という「バイキング」を食べてみたいと思っていたのですが、思っていただけで、結婚式でもないと、なかなか入れないホテルと思っていたんです。
 娘が「今年がんばったごほうびディナーシリーズ」のひとつとしてディナーコースの予約を入れたので、おつきあい。バイキングはまたの機会に。

 娘は、日比谷トーホーシネマで「アナと雪の女王2」を見てから帝国ホテルへ。仕事帰りの私とロビーで待ち合わせの約束でしたが、極度の方向音痴の春庭ですから、日比谷線日比谷で降りてからあらぬ方へ歩いていってしまい(スマホの案内地図を見ながら!)、日比谷駅を出てからぐるぐると1時間も歩いてしまいました。皇居に近づいて、さすがにこっちじゃないと思って引き返しました。娘は千代田線の日比谷駅から出たら目の前が帝国ホテルだった、というのに。予約の7時にぎりぎり間に合いました。

 四ツ谷駅から溜池山王に行って千代田線に乗り換えようとしたのですが、念のために四ツ谷駅の駅員さんに尋ねたら、日比谷に行くなら丸ノ内線に乗ってから日比谷線に乗り換えて日比谷に行くのがいいと教えてもらったのが間違いでした。同じ日比谷駅でも、日比谷線の日比谷駅は帝国ホテルからは遠かった。これだからおのぼりさんはつらいよ。
 
 予約したのは、帝国ホテル別館の「ラ・ブラッスリー」の「伝統のフルコース」というディナー。
 まず、テーブルについているお客の年齢層が高かった。あまり若い人向けの店じゃないことがわかります。ドレスコードまではありませんでしたが、私も一番よさそうに見えるカーディガン(姉のおさがり)を着ていったのです。いつもよれよれの服でどこでも押し出ていくのですが。

 「伝統のディナーコース」メニュー。
ニース風サラダ 帝国ホテル伝統のダブルビーフコンソメ 海老と舌平目のグラタンエリザベス女王風 帝国ホテル生まれのシャリアピンステーキ デザート コーヒー

 ニース風サラダ。どこがニースなのかわからなかった。ツナのトッピングでもって地中海海鮮サラダといいたいのか。


 ダブルビーフコンソメ

 舌音痴の私でも、これは今まで食したビーフコンソメの中でも最高の味だとわかりました。お手軽ブイヨンなんかでなく、牛をていねいに煮出しアクをとり、手間暇かけて作られたとわかります。とても澄んでいて、濃いのにさっぱりしていました。

 海老と舌平目のグラタンエリザベス女王風

 エリザベス女王が帝国ホテルに宿泊した際、魚介好きと伝え聞いたシェフが考案したメニュー。その後、メニューにエリザベス女王風という名前をつける許可を得たのだとか。

 シャリアピンステーキ 
 
 ロシアの声楽家シャリアピン。肉好きなのに歯が悪い。シェフが柔らかい肉にするために考案したメニューです。娘は「生協でときどきシャリアピンステーキと書いてある肉を注文してきたけど、本物はこういう味だってわかったよ。みじん切り玉ねぎをただ炒めてのっけるだけじゃないんだ」と、感激していました。

 白と赤のワイン
 名前を覚えられないからと言って、瓶もいっしょに映していますが、飲んだのは、グラスワイン。

 デザートとコーヒー


 おいしい顔で娘と乾杯。アルコールだめな娘はりんごジュース。



 店の看板

 店の前で記念写真を撮ったりするのは、いかにもおのぼりさん客みたいだけど、次にいつ来るかわからないし、二度と来るチャンスないかもしれないし。


 フランク・ロイドの旧帝国ホテル記念碑。旧館は正面玄関部分だけ明治村に展示されています。


 娘が「ああ、おいしかった」と、大満足の帝国ホテル。
 帝国ホテル開業130周年をあらわすフィギュア


 クリスマス気分も始まりました。


<つづく>
コメント (4)
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