
松江城
20201025
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2020二十重日記出雲の旅(6)松江城、小泉八雲旧居&武家屋敷
松江の町は、古い城下町らしい落ち着いたよい町です。県都ですから中心部には大きなビルもありますが、松江城を中心に武家屋敷なども残されている一方、湖岸の島根県立美術館には菊池清訓の浮き立つような湧き出る雲のような新しい建物もあります。
島根県立美術館

湖側ホテル前のバス停から、市内観光のレイクラインバスを利用。
最初に一畑ホテルと対岸の島根県立美術館へ。
美術館は菊池竹訓事務所の設計。菊池の代表作は、メタボリズム建築の江戸東京博物館。メタボリズムとは新陳代謝という意味。どの時代にも新陳代謝を繰り返していく新しい建築をめざしました。県立美術館、新鮮な感じを受けました。
美術館見学は私の希望。「ランス美術館展」という案内ポスターをみかけたのです。東京の展覧会なら見落とすはずもない美術館大好きっこですが、「ランス美術館展」は知りませんでした。地元のテレビ局設立50周年の記念イベントだそうです。
常設作品も充実していて、よい美術館でした。展覧会の報告はのちほど。
美術館前からレイクラインバスで松江城入口へ。私は松江城の天守閣登城はあきらめました。掛川城の天守閣に登ったとき、足が痛くなかったときでさえ老人には急だったのに、今は足痛いし。
近代洋風建築が好きな私は、お城より「興雲閣」を見たかった。興雲閣のレストランで娘はグラタンでランチを済ませると松江城天守閣へ。全国百名城スタンプ集めをはじめた娘、スタンプ帳かかえていざ出陣。私はレストランでのんびりコーヒーを飲んでから、明治時代の物産館だったという興雲閣をゆるゆると見学。こちらものちほど紹介。
興雲閣カフェでランチ

娘と待ち合わせて、松江城前で写真を撮りました。天守閣から松江の町を見下ろしてきた娘が言うには、「母にはぜったいに無理だった。掛川城より急な階段で5階建てだから段数が多い。岡山城は再建でエレベーターつきだから、岡山城天守に行けばいい」。うん、私も無理な気がしてパスしたんだ。
天守閣にはいかなかった松江城前で

レイクラインバスで小泉八雲旧居前へ。
バス停「小泉八雲旧居前」に立つ小泉八雲ラフカディオハーン像

小泉八雲旧居

八雲邸室内(室内も撮影OK)

八雲邸庭を見ながら

小泉邸から武家屋敷への道

武家屋敷門前

武家屋敷

娘にとっては江戸時代の武家屋敷も明治時代の八雲邸も、どちらも同じように「昔の家」でしたが、小金井にある江戸東京たてもの園などで江戸の武家屋敷や近代和館をいろいろ見てきた私からすると、やはり八雲邸が一番興味深い家でした。
小泉八雲が随筆の中に、大好きな家のたたずまいや庭の美しさを書き留め、それを読んできたからです。文学の力がこの静かでつましい明治の居宅を、訪れる者にほっと一息つかせなつかしい気持ちを沸き立たせるのだろうと思います。
小泉八雲旧居と武家屋敷を見学して一畑ホテルに戻りました。
広い部屋でゆったりレイクビューの夕暮れ光景を楽しみ、娘とふたりで温泉につかりました。
<つづく>