春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「蒲郡クラシックホテル」

2021-07-11 00:00:01 | エッセイ、コラム

 蒲郡クラシックホテル

20210605
ぽかぽか春庭アート散歩>2021クラシックホテルめぐり(3)蒲郡クラシックホテル

 春庭と娘の旅テーマのひとつ「クラシックホテルに泊まる旅」です。
 アガサクリスティ原作三谷幸喜脚本の推理ドラマに登場するホテルの外観ロケ地となった蒲郡クラシックホテル。旅に出る前に録画しておいたドラマを見ました。

 野村萬斎、松坂慶子、山本耕史、比嘉愛未、鈴木京香らが出演したフジテレビ製作ドラマ「死との約束」です。探偵役萬斎の演技は「黒井戸殺人事件」のときと同じく、ちょい癖がありすぎ、好きな探偵じゃありませんでしたけれど。

 外観のみ蒲郡クラシックホテルで、内部は全部セットだったということですが、重厚なつくりこみで、クラシックホテルの雰囲気をテレビから感じることができました。

 テレビ画面にはこのアングルの外観が登場。


 いざ、クラシックホテルめぐり、出発です。蒲郡クラシックホテルに2泊しました。蒲郡駅からタクシーで。

 蒲郡クラシックホテル外観

 竹島から眺めたクラシックホテル
 
 東側から見た外観
  

  西側から見た外観

 蒲郡クラシックホテルは、1912年創業の料理旅館「常磐館」の別館として、1934年に建てられた城郭風建築 です。
 ホテル本館以外にも敷地内に、常磐館時代の建物が点在します。私と娘はそのうちの 聚美堂(現 六角堂)、梅別館(現 料亭竹島)で一泊目夕食、茶寮 鶯宿亭 2泊目夕食をとり、伝統ある建築を楽しむことができました。
 


・設計:久野節、 村瀬国之助
・1934(昭和9)年よりホテルとして営業開始

 クラシックホテル内部
1階ロビー




2階食堂前ロビー

竹島ビューの寝室

 上の↑2階寝室前は、芝生になっていました。テレビドラマでは、犯人手掛かりと思われる品物を芝生のはじっこに埋めていましたが、そんな埋め方じゃすぐバレルよと思ったら、やっぱりすぐにばれていました。ぐるりと遠回りして裏手から芝生に出ることができるらしかったのですが、娘と私は芝生には出ないで眺めただけ。

 料亭常盤館を創業したオーナー瀧信四郎は、商売上手。ホテルの宣伝のために、今でいうタイアップ宣伝を計画しました。当代の文豪・人気作家に執筆場所としてホテルの部屋をただで提供するかわりに、小説やエッセイの中にホテルや地元の名所竹島を描写してもらいました。

 それらの作品は、菊池寛「火華」、志賀直哉「書簡」、川端康成「驢馬に乗る妻」「旅への誘い」、三島由紀夫「宴の後」、池波正太郎「よい匂いのする一夜」、井上靖「ある落日」、谷崎潤一郎「細雪」など。
 高名な作家に描写されることによって、ホテルの格式も高いと認識され、名だたるホテルの一角に名を連ねるようになりました。1957年には、愛知県巡幸の昭和天皇夫妻の宿泊地に選ばれました。
 
 ホテルステイを楽しんだ2泊。蒲郡の旅も老舗ホテルライフをすごせてより一層心に残りました。

<つづく>
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする