20210824
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2021日本語学校夏(7)ゆかた着付けと柔道礼法
7月29日、春庭勤務の日本語学校では、「日本文化学習」のひとつとして「ひとりで浴衣着付けができるようになる教室」と「柔道礼法を学ぶ教室」というイベントを実施しました。
11時-12時半に、どちらの教室に出てもよい、ということにしましたが、女子学生で柔道礼法を学びに行ったのはひとりのみ。男子はひとりも浴衣着付け教室には来ませんでした。ま、そんなところでしょう。
男子学生プラス女子一人は、副校長から柔道礼法として、相手を敬う柔道精神を学びました。
近代柔道の創始者嘉納治五郎は、 「精力善用」(相手を敬い、信頼しあい、助け合う心を育む)「自他共存」(自分だけでなく他人とともに栄える) ということを柔道精神の根本に据えました。
互いを尊重しあい、相手を敬うという精神は、「世界中、どの文化も尊び、尊重しあう」という、我が日本語学校の精神と共通しています。
長く大学教授として勤務してきた副校長先生の難しい日本語は、半分わかったようでわからないというあたりだった留学生たちも、柔道着の帯結びはきちんと結べるようになったということです。
柔道着を着てみる

ハル先生担当の浴衣着付け教室。
インターネットの「ゆかたの着付け」という動画を映して、ストップしながら春庭が着せて見せて、次に学生が着たところを修正して回る、という段取りで、襟の合わせ方、おはしょりの作り方などを学びました。
帯結びは、学校用意の浴衣セットがつけ帯なので、帯結びは、動画を見せるだけで、自分で結ぶのは割愛し、もうちょっとじょうずになったら、帯結びだけの教室を開いてもいいかと思いましたが、帯結びの方法もできるようになった学生もいて、みな着付けに熱心に取り組みました。
浴衣の見返り美人たち

ネパール学生のひとりは、女子学生たちが写真を撮りあった校外学習の日に欠席しました。この日、はじめて浴衣を着て「ワタシ、キレイ!」と大喜びでした。

去年今年、コロナのために花火大会も夏祭りも中止のところが多く、浴衣姿で出かける機会が減っていますが、せめて学校で撮った「ワタシキレイ」写真を、国の家族に送ってあげれば、みなで喜び合えたことでしょう。
<つづく>