春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「FUSION間島秀徳典 in 大倉集古館」

2021-10-30 00:00:01 | エッセイ、コラム
20211030
ぽかぽか春庭アート散歩>2021アート散歩夏(7)FUSION間島秀徳展 in 大倉集古館

 娘は現代美術には興味がなく、「具象。人物画よりも風景画が好き」と、好みがはっきりしているので、大倉集古館の「日本画の現代美術」の展示は、私ひとりで見にいきました。
 日本画家、間島秀徳。まったく知らない人でしたが、大倉美術館で開催されるなら、それなりに見どころもあるのだろうと、あてずっぽうに出かけました。

 間島秀徳は1960茨城県生まれ。86年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程を修了し、2000年には文化庁在外研修員としてフィラデルフィア(ペンシルバニア大学)、ニューヨークに滞在(〜01年)。15〜21年まで信州大学教育学部で教授を務め、現在は武蔵野美術大学教授。日本画の伝統を踏まえながら、その枠にとらわれず革新的な手法で創作に挑んでいる

 間島作品「Kinesis」シリーズの近作を、「大倉コレクションの名品から画家の眼によって選ばれた自然を想起させる絵画や工芸品」を併置し、新しい「アートを見る目」を生み出すことを目的としています。
 大倉コレクションの中世〜近代にわたる古典美術と、間島作品が同じ空間に並ぶことによって、自由で多彩な視点を生み出すことをコンセプトにした展示。間島の「Kinesis」シリーズと、大倉コレクションの名品によって化学変化が生まれ、アートを見るための新たな空間が生まれることを期待する、という展覧会です。

 「FUSION~間島秀徳 Kinesis/水の宇宙&大倉コレクション~ 」
  会期:6月15日(火)~8月15日(日)


 1階には間島秀徳の近作が展示されていました。間島作品と如来像が並んで展示されることによりFUSIONされ、「自然とともに在ること、自然への祈り」が生み出される、というコンセプトなのかと思います。

「Kinesis No.511(requiem)」


 滝を思わせる絵がふたつならんでいる展示

 
 2階の展示。曽我二直庵《龍虎図》を挟む「Kinesis No.719 (mount yun)」と「Kinesis No.720 (vortex)」
 

 地階は、間島氏制作現場。日にちによって、間島氏が製作中のようすを見学できるということでしたが、私が訪問した7月7日には、制作はなし。地階の撮影は自由です。




 地階の絵

 間島秀徳の日本画、現代作家らしい独特の表現があり迫力の絵を見ることができましたが、私には、「大倉集古館の古典作品と並べて展示する」というコンセプトがいまひとつわかりませんでした。同じようなテーマだからといって並んでいても、それでFUSIONが起きて新視点が生まれたかと問われれば、さあと、首をかしげるばかり。私のような素人には、間島作品は間島だけで見たほうがよかったのかも。

 宇宙の流れ、銀河の流れのような作品。間島秀徳「Kinesis No.699 (cosmic flow)」

 この作品と並べあわされていたのは、若冲の「乗興舟」だったらしいですが、私の中にFUSIONは生まれませんでした。絵を見る見方が浅いからでしょう。ざ~んねん。
 

 2階ベランダでしばし休憩して帰りました。


<おわり>
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする