20211016
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>アート散歩>2021二十一世紀日記秋(4)バースデーディナー in 帝国ホテル
9月29日水曜日。翌日から「緊急事態宣言解除」というのに、フライングお出かけ。って、出かけたいときは自分のペースで美術館博物館に出かける生活を貫いてきましたが。
29日午前中は、1)9時から病院で内科検査 2)9:30歯医者で定期健診と歯のクリーニング。72歳、32本全部自分の歯なので、90歳までは自分の歯で食べたい。3)内科定期健診。4)郵便局口座に入金。5)郵便局隣のスーパーで特売の牛ステーキ2枚買う。霜降り国産黒毛和牛なんて、めったに買わない。片手での買い物に難儀した。
帰宅して、娘に夕食用にステーキ買ったことを告げると叱られる。「これかから食事に出かけるのに。ステーキコースディナーなんだよ」あらま。
午後、娘と日比谷へ。日比谷に着く地下鉄路線はいろいろあるけれど、都営線を利用。なぜなら都営地下鉄はシルバーパスで乗れるから。
帝国ホテルでディナーするのに、シルバーパス使って交通費浮かせようという努力がいかにも貧民である。
ディナーは娘のおごりだが、交通費は自腹ですから。
「誕生日プレゼントに買っておいたお食事券の期限が9月いっぱいだから、30日までに行かないと。でも母がその手じゃ、食べにくいだろうから、この券無駄になるけど、手の治療のほうが大事だよ」と娘はいうが、せっかくのバースデー食事券、無駄にしてなるもんか。片手でもおいしく食べて見せると意気込んで帝国ホテルのレストラン・パークサイドへ。帝国ホテルの中でもカジュアルな店だそう。
前菜はスモークサーモン、キノコとハムのポタージュジュ、ステーキ、デザート、娘はこの店の名物だというパンケーキ。私はフルーツバフェ。ドリンクは私がグレープフルーツジュースで、娘はアップルジュース。
娘が、母の皿のサーモンとステーキは一口大に切ってほしいと頼んでくれたので、片手でもおいしくいただけました。(写真、デザートはとり忘れ)
前菜サーモンとポタージュ
ステーキ 左手で食べる
デザートのメニュー
満腹で帰宅。娘からバースデープレゼントが。
娘の手作り立体カード。カードを開くとコスモスの花が咲きます。花の色も全部娘が塗り、紙を切り立体に仕上げたのだって。そして、角田光代「源氏物語」箱入りセット。「母はもう読んでるけど、あとで私が読むのに、一番読みやすそうだったから選んだ。私は漫画の『あさきゆめみし』で読んだだけだから」というおさがり読書も計算に入れてのプレゼント。
「源氏物語、原文で54帖読んだ日本人のひとりである」というのを「日本語教師自慢話」のひとつにしているのだけれど、むろん、原文をひとりで読んだのではない。谷崎源氏と突き合わせながら、原文1ページ、谷崎1ページという読み方なので、ほんとは「原文ひとりで読んだ」とは言えないんだけれど。冒頭一節は朗誦できる。
与謝野晶子、田辺聖子、瀬戸内寂聴など、源氏を現代語訳した本は、ところどころ読んだ程度で全巻読んだのは母が持っていた谷崎訳源氏と村上りうの注釈書だけ。母は市立図書館の村上源氏の講座に通い、「1,000年前も妻の思いと現代の妻の思いも同じなんだよ」と、いたく気にいり、村上源氏講座終了のあと、谷崎源氏を毎月1冊ずつとりよせていました。
角田源氏、楽しみです。3巻本の立てで、重そうな1冊なので、読むのは手が治ってから。
夫は、原田マハ「キネマの神様」原作を「もう読んだからあげる」と回してきました。映画を見た後、私は娘に原作本を渡そうとしたんだけど「どこに片づけたのかわからなくなった」
夫が「新刊買ったから」と、おさげわたしくださりました。ありがとね。娘は「キネマの神様ディレクターズカット版」も父に買ってもらおう、と言う。
ドッヂボールして尻もちついて手首骨折とか、ドジつづきの72歳ですが、娘からのプレゼントと夫からの古本に力を得て、がんばってコロナ時代を生き抜きます。整形外科医師は10月いっぱいギプスしてろという。年寄りは治りが遅いから念のため。
ギプスして頰杖つく婆長夜かな
<つづく>