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ぽかぽか春庭「全日本フィギュアスケート選手権アイスダンス 女子フリー観戦&エキシビション」

2021-12-28 12:00:01 | エッセイ、コラム
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ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2021二十一世紀日記冬(2)2021年のフィギュアスケート・全日本フィギュアスケート選手権大会&エキシビション

 12月25日、男子フリーの公開練習を見て、羽生選手の4回転アクセルに対する強い気持ちもくみ取れたあと、いよいよアイスダンスの試合が始まりました。

 25日公式練習の羽生結弦選手


 12月25日のさいたまアリーナリンク。


 2021年のアイスダンスは昨年とは様相が異なります。昨年の全日本選手権アイスダンスでは、日本選手権アイスダンス連覇している夫婦ペア小松原美里&尊組(チームココ)と、ペア結成2年の村元哉中・高橋大輔組(かなだい)の実力差は歴然としており、1年で追いつくとは思えませんでした。しかしかなだいはアメリカで猛特訓の成果が出て、追いつくどころか追い越す点数を出せるようになったのです。「超進化」と大ちゃんが言うとおりの変化を見せ、NHK杯では、ココを抑えて優勝。国際大会での日本アイスダンス史上最高点も出す進化でした。

 2020年1月に観覧した大ちゃん中心の横浜アリーナでのアイスショー「エクスプロ―ジョン」では、かなだいは手をつないでいっしょにすべるのがやっとというよちよち歩きのペアだったのですから、2020年年末の選手権でも、1年でまあまあのペアになったなあ、でもココに追いつくのはまだまだと思いました。それがこの1年の超進化は、まったくびっくり。大ちゃん、ほんとうにすごいスケーターです。



 ショートのリズムダンス「ソーラン」で、かなだいは緊張のためだと思うけれど、練習でもやったことないという転倒をしてしまい、ココがショート1位。フリーではかなだいが1位になったものの、ショートのミス点をカバーしきれず、ほんとうにわずかの差で優勝を逃しました。五輪派遣の基準は、ココとかなだいはどちらも条件を二つずつ満たし、どちらが派遣されるかはスケート連盟の決定次第。結果、北京五輪はココ、世界選手権と四大陸はかなだい。


 決定は微妙なものだったでしょうが、大ちゃんの年齢を考えると、2022北京は大ちゃんに行って欲しかったです。1986年生まれの35歳。4年後には39歳です。シングル競技に比べて選手寿命が長いと言われるアイスダンスですが、トリノ・バンクーバー・ソチにつづく4度目の五輪出場、冬季の最高齢オリンピアンという夢をかなえてほしかった。シングルとアイスダンス両方の種目でオリンピアンになった選手はおらず、大ちゃんが歴史に残る快挙をとげるはずだったのですが、、、、。
 アイスダンスとシングル、両方同じスケートじゃないか、と思う人もいるでしょうが、まったく別競技。卓球選手が「同じラケットをふって球を打つ競技だから」といってテニス選手としてオリンピックに出場できるかというとそんなことした人もいないし、100メートル競走の選手が「陸地を走るのは同じ」だからと、マラソンにも出場するかというと、そんなことはできないのと同じ。

 ココも大好きですが、ココは4年後でも34歳と33歳。まだまだ現役を続けられる年齢と思うので。
 今回フリーの点数はかなだいのほうがよかったのですが、ココの「SAYURI」がNHK杯のときよりも格段に印象深くなっていました。というのも、音源が違っていたからです。NHK杯では音楽にのせているナレーションは小さな声の英語でした。しかし、全日本では、日本語ナレーションが入って、物語を伝えていました。「これは、とある女の物語 ~」と、はじまったナレーション。私はNHK杯のときからアレンジが変わったことを知らなかったので、ナレーションの声を聞いて、「だれだろう、この深く力強い声は」と思っていたら、隣の席のふたりが「ほら、湯ばーばの人」と言っているので、夏木マリとわかりました。私と娘にとっては、夏木マリは、ドラマ「おかえりモネ」のさやかさんです。

 小松原美里さんは「滑りながら自分の言葉、母国語だとすごく真っすぐに受け止めることができて、言葉と滑っていると思った 」という感想で、ストーリーに気持ちが入った分、すべりも順調だったのだと感じました。フリーの点数はかなだいのほうが上だったのですが、もし、夏木マリのナレーションがなかったら、芸術点の印象が変わり、もしかしたら、かなだいのフリー点数がショート転倒ミスの点数をカバーしたかもしれません。採点には「曲の解釈」という項目があるので、音源が変われば評価も変わる。

 表彰式後、ココは赤いシートカバーがかかっているVIP席に挨拶に行き、ナレーションを担当した夏木マリや衣裳についてのアドバイスをしたという片岡孝太郎とことばを交わしていました。
 ゆず君のショート曲「序奏とロンドカプリチオーソ」バイオリンからピアノへの編曲と演奏を担当した清塚信也は、羽生選手ショートのライブ映像を見て感動して涙流れた、とツィートしていたそうですが、夏木マリたちも生観戦して感激したと思います。それくらい、すてきな「SAYURT」でした。 

 かなだいは現役続行を表明したようですが、願うらくミラノまで続けてほしい。以上、アイスダンスフリーの観戦メモ。

 女子フリー。
 ジュニアのトップとシニアの選手24人。ショートの成績によりがフリー進出。第1グループの6分間練習開始の5時から、表彰式が終わる10時まで、製氷時間にコンビニで買ったおにぎりやサンドイッチを食べて過ごしました。24人の選手、それぞれ自分のできる限りの結果を残したと思います。

 1位坂本花織2位樋口新葉3位河辺愛菜の3人が順当に五輪も世界選手権も派遣と決定しましたが、3位との点差3点とがんばった三原舞依を世界選手権に派遣したのでもよかったのではないかと思いました。若い河辺にはこののちもチャンスはあるでしょうが、選手寿命の短いシングルでは、体の弱いまいちゃんが、4年後も現在の体調を保てるかどうかわからないので。

 「不遇不況を乗り越えて頑張るスポーツ選手」に「私もがんばろう」と力づけられること多いですが、まいちゃんも「若年性特発性関節炎」を罹患し、長い不調が続きました。膝の激痛に耐えながらリハビリを続けて競技に復帰したというストーリーをフィギュアファンは皆知っています。


 娘は「どの選手も応援する。みな自己ベストを出してがんばってほしい」というポリシーなのですが、やはりまいちゃんへの思い入れは格別で、ショートをテレビ観戦したときも、まいちゃんの出来に涙していました。でも残念ながら、フリーではアクセルでミスが出て、四大陸派遣のみ。ちょっと残念。
 若い河辺に今後のために経験を積ませる、というスケート連盟の思いはわかるのですが、今期の三原選手は、実績を残してきたので、もっと評価してほしかった。
 以上、女子フリーの観戦メモ。

 坂本花織がキッス&クライで喜びを爆発させてのちの表彰式。
 3人とも満面の笑みでした。


 12月27日月曜日は、有給休暇をとってのエキシビジョン観覧です。25日土曜日はプレミアムシートで前から4列目でしたが、エキシビションは、そんなよい席は抽選にはずれて、それでもS席6列目がとれました。コロナのために外出できない人も多かったので、今年の当選率は我が家にしては上出来です。
 エキシビションは、選手権大会とは違って、リンク内に「スーパープレミアム席」というのも設置されており、そこは特別会員のみが応募できるということです。

 エキシビションでは練習とか公開しないだろうから、前半開始前に着けばいいと、のんびり出かけたら、、、。京浜東北線川口赤羽間の人身事故のため、大宮行きの京浜東北線全面ストップという車内放送があり、浜松町駅で全員下車させられました。山の手線に乗り換え池袋へ。埼京線に乗り換えて、北与野駅から歩きました。北与野からたまアリに行く道がわからないけれど、北与野にどどっと降りた大群は、全員たまアリに行く人だからついていこう、と早歩きで進む。私は、メダリストオンアイスの前半はノービスやジュニアだろうから、シニアのメダリストが見れればいいや、くらいののんびりした思いでしたが、娘は「全員を見たい」と、いつもは出さないスピードで歩く。

 私はスマホの入場画面を自分では出せないので、必死に娘についていきました。Wi-Fiの具合が悪くて、画面が出ないので焦りましたが、なんとか入場できました。 

 前半はおもに、ノービス(12歳以下)やジュニア(19歳まで)のトップ選手が出場。四大陸と世界選手権出場者がつづき、前半のラストはかなだいでした。後半のトップ登場はここ。このあたり、両ペアに差がなかったことを出場順調整で示した微妙なところ。普通なら、1位のペアはシングル1位の前に登場することが多いですから。

 登場した選手たち、のびのびとエキシビションのナンバーをすべっていましたが、とにかくおめあては、みな、羽生結弦。
 ユズ君は、昨季ショートプログラム(SP)で使用したロックナンバー「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を滑りました。みな手拍子で応援。
 
 

 フィナーレでのリラックスゆず君。坂本花織は、エキシビションでの黒い衣裳から着替えてのフィナーレ登場。
 

 フィナーレのとき、観客はいっせいに名入りタオルやバナーを振ります。競技中は何人かの好きな選手のタオルを順に振っていた人も、最後のフィナーレでは、一番好きな人のタオルをふります。見た目では、ゆずタオルが全体の半分、かなだいタオルが3分の1という数。残り6分の1に名前が見えたのはショーマタオルと舞依タオルなど、数枚。圧倒的にゆずファンとかなだいファンです。

 たまアリの問題点。いつもキャパ満杯の2万以上の観客数ですが、今回はキャパ7割の17000人入場でした。たぶん、男性は1000人~2000人くらいだったんじゃないかしら。トイレ待ち時間30分~50分という状況、なんとかならないのでしょうか。毎回、製氷時間中のトイレ争奪戦、熾烈です。男子トイレの前にわざわざ「女性は入れません」という張り紙。演技開始に間に合わないと感じた女性が、男性トイレになだれ込んだことがあるための張り紙でしょう。トイレ問題が片付けば、たまアリの椅子は他のリンクに比べて座りやすいし、いい会場だと思うのですが。

 楽しかったエキシビション。来年も各選手がんばってほしい。、選手の姿に私たちも力づけられる。


 女子フリーのおみやげは、ゆずくんがCMに出ている雪肌精化粧水。エキシビションのおみやげは、ニチレイの「レトルトスープ」。ゆず君に思いをはせながら、雪肌精を肌につけることにします。

<おわり>
コメント (2)
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