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ぽかぽか春庭「文化講座・七夕」

2022-07-07 00:00:01 | エッセイ、コラム
20220707
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2022日本語学校夏(2)HAL先生文化講座・七夕

 春庭勤務の日本語学校は、東京都下の校舎での日本語教育のほか、中国現地校での「高試外国語科目として日本語を専攻する高校生のための日本語教育」も実施しています。
 高試(普通高等学校招生全国統一考試 )外国語専攻の中では、英語が一番人気なのは変わりないですが、日本語を選ぶ高校生がこの10年で10倍近くになったそうです。その理由は、英語はかなり高度な問題が出題されて高得点獲得がむずかしいけれど、日本語のほうが高得点をとりやすい。日本語は英語に比べて共通の漢字もあって、比較的取り組みやすい問題が出るということらしい。日本に興味を持つ高校生が増えていることよりも、「点数を取りやすい」という現実的な理由によります。
 日本への親近感やら文化への興味が格段に増えたというのとは少し事情が異なります。

 それでも、せっかく日本語を学ぶのですから、日本語を学ぶことで入試に有利になる、というだけでなく、日本の文化にも興味を持ってほしい、という学校の願いとして、さまざまな文化講座も実施しています。
 中国旧暦の端午の節句6月3日には、「端午の節句について」という日本語Ⅱよる講座を学校のHPから放映しました。

 HALセンセは、7月7日に向けて、七夕の解説を行いました。
 もともとは中国語「チーシー七日の夜」を表す行事で、乞巧節(きっこうせつ、裁縫や刺しゅうが上手になるように祈る日)」とも呼ばれました。
 古代中国でも布を織ることは大切な仕事。織姫という主人公の伝説を行事にして裁縫や織物の神として祭る行事が乞巧節でした。

 日本では古来からの機織り文化の伝説「棚機津女(たなばたつめ)」と中国の乞巧節の伝説が合体して、平安時代には貴族の年中行事「乞巧奠(きこうでん、きっこうでん、きっこうてん)」となりました。
 現代でも、京都の冷泉家では、文字や和歌の上達を願う行事になって今も続いています。 

 では、春庭による中国在住の日本語を学ぶ学生向けの「㈰本のたなばた」についてのお話をどうぞ。
https://youtu.be/W5bbq6V6A-k 

 日本では、機織り裁縫など、布仕事の上達とともに、習字の上達文章の上達も願う行事になりました。
 留学生たちも日本語も上達を願って、短冊に書き、笹の枝に結びました。

 来日している留学生には、東京近辺の7月の七夕と、東北など地方の月遅れ七夕を紹介しました。夏休みに仙台七夕などを見る機会があるといいですね。

 仙台商店街の七夕飾り
 

<つづく>
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