20230613
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2023文日記6月(4)広川法子ソプラノリサイタル
ソプラノ歌手広川法子さんは、2年に1度のリサイタルを続けています。私は2019年2021年にイタリア歌曲と日本の歌を聞かせていただきました。2022年12月には、元の職場日本語学校が「市民参加無料講演会」を開催した時に、前半の講演会は元NHkプロデューサーのシルクロードのお話で、後半は広川法子さんの歌「日本と中国をつなぐ歌曲」の演奏でした。
今回は、13回目のリサイタル。少し心配もありました。コロナ禍の間に体調を崩されたことがあり、2022年の市民ホールでの歌声、前に比べて響きが悪かったのです。でも、それは共鳴の悪いホールであったからだということが、今回音楽ホールMUSICASAの歌声が前のとおりに美しく響く声であったことがわかり、安心もし、その歌声に聞き入ることができました。
プログラム
第1部
シューマン:「献呈(シュッケルト)」「蓮の花(ハイネ)」
和泉耕二:「ふるさとの山(八木重吉)」「母を思う(八木重吉)」「皓々とのぼってゆきたい(八木重吉)」
平井康三郎:「秘唱(西條八十)」「茉莉花の(勝承夫)」「うぬぼれ鏡(小黒恵子)」
第2部
前田佳代子:「小さな恋の物語(寺山修司)」「サンゴ(寺山修司)」
朝岡真木子:「あどけない話(高村光太郎)」「レモン哀歌(高村光太郎)」
トスティ:「夕べに(コニェッティ)」「理想の人(エッリーコ)」
ガスタルドン:「禁じられた歌(フリック・フロック)」
日本の詩に曲をつけた歌、はじめて聞く曲がありました。会場に見えていた作曲者和泉さん前田さん朝岡さんが紹介されました。
レモン哀歌など、何度も読み、声に出して朗読もしてきた詩ですが、広川法子さんの歌声で聞くと、しみじみと詩の感情が伝わってきたと感じました。歌の力であり、法子さんの表現力によるものでしょう。
歌手の夫君はこれまでと同様知り合いに挨拶したり、観覧者に気を配っています。また、リサイタルチラシの写真の蓮の花は、歌手の弟さんが撮影したもの。曲目にハイネの詩「蓮の花」があるので選ばれた写真と思いますが、姉上への愛情を感じる写真でした。
よいひとときを過ごすことができました。
<おわり>