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ぽかぽか春庭「受難節」

2024-04-06 00:00:01 | エッセイ、コラム

20240406

ぽかぽか春庭ことばのYaちまち>2024歳時記春(3)受難節

 春の季語の中の「~節」。最後は四旬節。カトリックでは四旬節、プロテスタントでは受難節と呼びます。キリスト教で、復活祭前四十日間(主日=日曜日を除く)の斎戒期。キリストの荒野の断食修行にちなんだもの。英語ではLent。四旬節の開始日を「灰の水曜日」と呼ぶ。カトリックでは、神父から額に灰をつけてもらうなどの儀式を行い、斎戒の40日をすごす。

 現代の日本でも神事に携わる人々が事前に沐浴斎戒を行うことはありますが、カソリックのように信者全員が「キリストの受難に倣って、肉食を避け、身を正してすごす」という行事にはなっていません。今のキリスト教信者の中でこの受難節や四旬節の斎戒期間に身を清めて過ごす人、どれくらい残っているのでしょうか。

・糸杉の道はるばると受難節 有馬朗人

・一喝めく同志の別辞受難節 香西照雄

 春庭、すでに40日を超えて受難の日々をすごしています。日本語学校を退職してから1年。なんの贅沢もせず、50年を超えて働き続けた日々の労働の結果「葬式代」くらいは貯めなきゃと思ってきた雀の涙の分も使い果たしました。

 食っていけない受難節ダイエットも限界の体重になり、これ以上は栄養失調になる。つらい日々です。

・痩身や哀しくもなし受難節 春庭

・受難の日彼も夜空に叫んだか 春庭

<おわり>

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