20240421
ぽかぽか春庭アート散歩>2024アート散歩小樽芸術村(2)ステンドグラス美術館
修学旅行で小樽を訪れた娘は、オルゴール館で弟へのおみやげのオルゴール制作をするなど、定番コースをめぐりました。四半世紀前の修学旅行ですから、ほとんど忘れているから同じコースでもいいけれど、高校生のときはまだ成立していなかった「小樽芸術村」で、大好きなガラス製品やステンドグラスを見たい、というのが、今回の北海道旅行に小樽を選んだ理由です。
29日夕方に小樽に着き、タクシーで運河沿いのホテルソニアへ。ホテルの隣の隣の建物が小樽芸術村のひとつステンドグラス美術館へ。芸術村の中で、ここだけが17時まで開館していたからです。(他は16時閉館)
ステンドグラス美術館の口上
小樽芸術村の旧高橋倉庫 ステンドグラス美術館に所蔵されている作品は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてイギリスで制作され、実際に教会の窓を飾っていたステンドグラスです。近年イギリスでは諸事情により、多くの教会が取り壊されてしまいましたが、これらの作品は破壊を免れ、時代の流れの中で数奇な運命を辿り、日本へやって来ました。ステンドグラスに描かれた図像や文字には、ヴィクトリア女王の統治していた華やかな時代からエドワード朝時代、そして第一次世界大戦へと進んでいくイギリスの歴史が凝縮されています。美しく荘厳な光の空間で、ゆっくりと時の流れを感じてください。
ステンドグラスが制作された英国では教会取り壊しの際、ステンドグラスは破壊されたものが多いことを知ると、日本へやってきたこと、ありがたく思います。教会に飾られていたステンドグラスですから、大部分のグラスデザインはキリストの生涯や聖者の事績にかかわるモチーフです。制作過程のビデオなども見て、ゆっくり回ることができました。フラッシュなしでの撮影は許可されていました。





これらの美しいステンドグラスは、人々の祈りの場で日の光を受けて輝いていたのだ。美しいステンドグラスを眺めていると、描かれているのはマリアとイエスであったり聖人像であったり、キリスト教教会を飾ったものであることはわかっている。私には特定の信仰ははにけれど、折にふれて、祈る。神にも仏にもご先祖様にも、自然が持つアニマにも祈るのひか。美しいステンドグラスの光にも祈る。ただ祈る。私が祈ってもウクライナでもパレスチナでも戦争は終わらないし、能登の被害がもとに戻るわけでもない。でも人は祈るしかできない。
<つづく>