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ぽかぽか春庭「年寄りの冷や水」,

2021-10-05 00:00:01 | エッセイ、コラム
202110
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2021日本語学校スポーツの秋(4)年寄りの冷や水

 月末に実施予定のスポーツ大会。 
 各国の体育教育にとりいれられており、学生が参加できそうなスポーツとして、バドミントンとバスケトボールを選んだのですが、学生から異論が。

 留学してからあまり運動の機会がなく、体が動かないから、バスケットのような動きは無理と文句言う。3×3のミニバスケ案もだしたのですが、結局却下。

 代替案として、ドッヂボールになりました。
 中国人はボールではなく大きいお手玉のような玉をぶつけ合う競技があると
いうのですが、ネパールとベトナムにはないと言うので、日本事情授業の一つとして「日本の小中学校で最も普及しているスポーツの紹介」としてドッヂボールの競技動画を見せ、近所の公園で競技してみることに。

 高齢者先生は、最初は外野にいたのですが、外野手は、敵にボールを当てると内野に入れることを示すために内野入り。調子良く動いていたのですが、後ろに下がろうとして尻もちつきました。からだを庇おうとして右手をついたのが悪かった。

 授業後、学生には「私の好きなスポーツ」というタイトルの作文を宿題に課して授業終了。

 午後はいつもどおりパソコンで仕事をしていたのですが、どうもキーボード打つ右手に違和感かあります。4時ごろついに、「手が痛いので近所の整形外科にいってみます」と早退しました。

 午後6時の受け付け終了に滑り込み、7時過ぎにようやく診察。レントゲンをとり、右手首骨折の診断。尻もちついたお尻の骨はだいじょうぶ、よかった。

 右腕ひじから手のひらまでギプスで固定。
 そのうち指先が痺れてくることもあるからギプスから出ている指を動かしているようにいわれました。



 娘が手伝ってくれて助かったけど、右手使えないだけで、シャツ脱げないブラジャー取れない。

 これまでも、大学のパソコン机を移動させようとして足に落として親指骨折とかあったけれど、足だったから歩行困難ではあったかが手は使えました。

 パラリンピック選手を見て、すごい方たちだなあと思ってきましたが、とてもすごいなんてもんじゃありません。尊敬弥益。

 左手がつかえず不自由極まる。ごはんは左手にスプーンを持ってなんとか食べられるが、いままで10本指の高速タッチキーボードが私の最大の得意技だったのに、ワープロ作業がはかどらない。

 年寄りの冷や水。学生に笑い話で諺を紹介してきたのですが、我がこととして身にしみていませんでした。
 わかい若いとおだてられて若いつもりでいたこと大反省です。
 年寄りの冷や水。実感の秋。全治1か月。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「教科書で学習するスポーツ&ラジオ体操指南」

2021-10-03 00:00:01 | エッセイ、コラム

20211003
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2021日本語学校スポーツの秋(3)教科書で学習するスポーツ&ラジオ体操指南

 日本語教科書は、学習者に興味を持ってもらえるよう、教材に創意工夫をこらしています。そしてその教材をいかに楽しく、学生の脳にインプットできるかは、教師の腕次第。

 たとえば、初級教科書の9課では。
スポーツの名前を翻訳版で学べば次の通り
 例として、初級教科書のベトナム語版の訳語をあげます。



 春庭は、ほとんどのスポーツを「ジェスチャー問題」として出題し、日本語を答えさせています。ジェスチャーだと相撲と柔道の区別ができない場合は、動画サイトを見せる。相撲ジェスチャーだと四股を踏んだり、はっけよいの仕切るポーズをするのだけど相撲を見たことない学生のほうが多い。
 中国語圏学生には、サッカー(蹴球)という訳語により、意味はすぐわかりますが、カタカナで書かせると「サカー」「サッガ」などになるので、表記に注意させます。

中級教科書の「スポーツ名とむすびつく動詞」を答える問題

 中級授業で体の部位名を復習

 体の動きを覚える授業では、春庭の体操実演つき。

 躰の部位名と動きを組み合わせたクイズ。教師の指示通りに体を動かせるか、というテストです。
1右手で左ひじにさわり、左手で右ひざにさわる。
2左肩を上げ右足をひざから曲げる
3両手でお腹を押さえて、まえかがみ。これはお腹痛いときもお腹すいたときもつかいますからね。
4左足を後ろに曲げてあげ、左手でひざを持つ。右手は頭の上にあげる。「このポーズは教科書でさっき見たでしょう。これはバレエのアティチュードというポーズだよ」。
5右手で右足首をつかみ左手で左足首をつかむ。

 などさまざまな課題を出して体部位を確認。次に動きの確認。
1首を右に曲げつぎは左に曲げる。つはぎ首を時計回りに回す。反対にも回す。
2両手を前で交差してから両側に開く
3手を上にあげからだを横に曲げる。
4両手をつま先につけてから腰に手を当て後ろに反る。
5両手と腰を回す
など。じつはこれはラジオ体操第1の動きです。

 最後の仕上げは、動画をみながら皆でラジオ体操。NHKのラジオ体操第1をクラス全員で行いました。
 「ハルセンセーは、毎朝6時25分から6時35分まで、テレビ体操をやってから家を出て、電車に乗ります」という「ラジオ体操のすすめ」をして、授業終了。
 「次の授業でラジオ体操のテストをします」という宿題の予告。

 9月30日のスポーツ大会の朝、全員でラジオ体操を準備運動として行うことになりました。その前にラジオ体操指南が必要になったのです。
 「学生の前で、私が模範で動きます」という副校長(学校行事スポーツ大会担当)がはりきっているので、学生が副校長先生の動きについていけるよう、事前指導を行った、というわけです。

 学生には、春庭の「電車の中ストレッチ」も披露しました。電車の中で他の乗客に気づかれないよう、こっそりストレッチを行うのです。空いている電車のつり革で懸垂をしている中年のおっさんを見かけます。あれじゃ、だれにも運動しているとわかってしまう。(コロナ以後吊革は避ける人もいるが、以前は)。 

春庭は。駅ホームに電車が止まっている間は、バレエの「ルルベ」を実施。両足のかかとをつけ、つま先を180度に開くバレエの1番の足。駅にいる間は、かかとを上げ、つま先立ちになります。静かにあげ、静かにおろす。電車の連結部分の前に立っているバーさんの身長が少々高くなっても、だれも気付かない。
 電車が走っている間はバレエの「ドゥミプリエ」をやります。1番の足のまま、ひざを外側に向ける。スクワットはひざを前に向けることが多いですが、バレエのドゥミプリエは膝を左右に開きます。

 ルルベ  &    ドゥミプリエ

 この運動、しずかにゆっくりやると、目立ちません。最寄り駅から10分ほど、電車の連結部前でやります。10分やると乗換駅で席があくのですわります。席が空かなくても、もう続きはやりません。ルルベドゥミプリエだけでも、10分やれば十分な運動量です。

 学生にもルルベをやらせてみて、次は柔軟。腰を曲げ手を膝に当てる。ここまでは皆出来る。次に手でつま先をつかませる。来日後、運動する機会がなくなり、体が硬くなっている学生は、10代も20代もできません。えっへん、70代の先生ができるんだから、みんなもちゃんとやりなよーなんていって、「先生すご~い」と、学生ことに言わせる。老師の得意満面の授業。最近ジャズダンス練習してないので、硬くなっているけど、まだまだワケーモンにゃ負けない!と、こういうのを日本語の慣用句・諺では「年寄りの冷や水」と言います。そのうち転ける。
 「は~い、ちゃんと日本語覚えたかな。肩を回す、首を横に曲げる、後ろにそる、全部わかるようになりましたね
 身体の動きと日本語を結びつけて、語彙をふやして授業は終わりです。次は、歴史的な「日本の身体文化」の学習です。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「スポーツ大会やります」

2021-10-02 00:00:01 | エッセイ、コラム
20211002
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2021日本語学校スポーツの秋(1)スポーツ大会やります

 芸術の秋、スポーツの秋。何を食べてもおいしい秋。
 春庭にとっては当然3番目の「何を食べてもおいしい秋」と言いたいところですが、残念ながらそうではありません。なぜかというと、春庭にとって「何を食べてもおいしい」というのは、秋に限らず、1年中のことだから。
 とは言っても、栗、果物など秋にさらにおいしく感じるものがどっと出回る季節ですから、春庭の体重はさらに増加。

 さて、スポーツの秋のほうは。夏にオリンピックパラリンピックのテレビ観戦を続けて、9月は大相撲。贔屓力士宇良のとりくみに一喜一憂です。秋の春庭一家は「フィギュアスケートグランプリ大会開催待ち。

 そんな中、春庭勤務の日本語学校では、自粛自粛でちいさくかたまりがちでリフレッシュが必要な学生たちに、「秋の学校行事スポーツ大会」を発表しました。

 学生に「できるスポーツ、好きなスポーツ」のアンケートをとり、各国で人気のスポーツ調査を行った結果、この2種目に決まったのです。 

 在籍学生の出身国、中国、ネパール、ベトナムの3つの国の人気スポーツであること、学生が学校でやった経験のあるスポーツ、競技会場を借りられることの3つを考えて、バスケットとバドミントンになりました。3つの国のどこでもサッカーが人気ですが、残念ながら、9月30日に借りられるコートはありませんでした。

 2009年中国赴任中の春庭。学生のバドミントンに参加できるくらい元気でした。


 さて、スポーツ大会を実施すると言っても、そこは日本語学校、すべてのことは日本語・日本文化の学びにつながります。
 
<つづく>
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