晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雪中八策 防獣編(17) 3/9

2012-03-09 | 日記・エッセイ・コラム

2012.3.9(金)雨

 今、漁業者が山に植林をされていることをご存じだろうか。山が魚を育てるということが解ってきて、漁師が陸に上がり荒れた山に植林を続けているということだ。農業だって同じじゃ無いだろうか、山が荒れたら里が荒れる、里が荒れたら下流の街だって荒れる。山に入っても金にならないから山には入らないでは里も街も荒れてしまう。獣害もその一つだ。里山を再生し、獣達を元の生息地に返すことが真の獣害対策だと思う。
 具体例を挙げて山に入る方策を述べてきたが、肝心の森林の世話が抜けている。伐採と運搬の費用を差し引いたら足が出るほどの杉や檜だけど、世話をしないと余計山は荒れてしまう。
 わたしの家にも山があって、40年から50年前に杉や檜を植林している。父が亡くなって離村し、放置された山に入ったのは6年前だろうか。山道のとりつきから荒れ果て現地に辿り着くのも大変であった。そしてブッシュの中に直径が10cmにも満たないひょろひょろの檜を見たときには愕然とした。世話をしないとこうなるわけだ。
 一方森林組合なんかに頼んで、下刈りや間伐をしてきた山もある。太いのは3,40cm程度に育っている。数年前間伐のまねごとをしに入ったが、やはり真剣に教えてもらわないと危険でもあるし要領も解らない。忙しさにかまけてそのままとなっている。大方の山がこんな状態なんじゃ無いだろうか。Img_0186

マイ森林。右が元田んぼ、左が山、どちらも間伐が必要。


 かつては山の世話もしていたが、その技は子供には引き継がれない。やがて年老いて山にも入れなくなる。やむなく森林組合などにその世話を依頼するが、何をやってもらってるのか、どうなったのか確認するわけでも無い。やがて自分の山の境界も解らなくなる。日本中がこんな風になっているとしたらこれって怖いことだよね。
 山を持ってる人は身体が動くなら自分の山に入って少しでも世話をしたらどうだろう。業者に頼むとしても一緒に山に入り教えを請うのはどうだろう。まだ今なら山仕事の得意な方も居るだろうから、地域で研修でも出来ないだろうか。
 森林組合も補助金目当ての仕事をするだけでなく、所有者自身が世話を出来るように指導すべきじゃないだろうか。
  今回大仰なことを書いたので恐縮している。なぜなら私自身なかなかできそうにないからだ。でも山に入る回数、密度からいうとこの方法が最良で出来るところからやりたいと思っている。
 出来るところと言うのは居住地に隣接した里山である。大植林時代には山に植えるのは勿論のこと里山や以前には耕作していた谷間の田んぼにも植林をした。これは伐採時の運搬(出しという)を考えてのことだろう。田んぼなどは栄養が良いから早く育ってしかも出しが良いと考えたのだろう。ところが材木としては目が詰まっていた方が良いだろうし、栄養分が良いと赤身のところが黒くなって商品価値が落ちるそうだ。なんとも情けない感がするが、居住区隣接の植林こそ獣害の大きな要因では無かろうか。P1000198_2
 
我が家の周りは植林だらけ、写真のところは五,六年前に伐採されたとか、もう低木が育って来ている。(2011.11)



 こういう所の針葉樹は切ってしまって広葉樹の林に返すべきと思う。樹齢が大きければ少しはお金になるかも知れないし、そうで無ければ杭や燃料、ログハウス風の小屋を作るのも楽しいし、安く製材してくれるところもあるそうで、建材に工作材に使えそうだ。つづく

【作業日誌 3/9】
郵便受け箱作製
バイクハンガー完成

今日のじょん:昨日ゆきちゃんが来て一緒に遊んだ。朝起きてびっくり、又しても穴開けられた。恩返しに小判ザクザク掘ってくれよ。P1010251 P1010255 P1010256

コメント
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