2016.2.7(日)雪 人類はなぜ腰痛になるか?-2
50年前わたしが子供の頃、我が家には椅子は1脚だけだった。今我が家の椅子を数えると生活に使っているだけで7脚、商売用遊び用など入れると30脚ぐらいになる。トイレや車も座るのだから凄い数になる。それだけ座るということが急速に広まったと考えられる。
座るという所作は人類が直立二足歩行を始める以前からあったと思う。それは動物達、犬でも猿でも見ていると座る動作があるし、牛などでも寝そべっているようなスタイルは座っていると考えてもいいのでは無いだろうか。だから座ること自体が腰痛の原因とは考えられない。腰痛が無いと言われるアフリカ原住民の様子をテレビ番組やコマーシャルで注意してみていると、やはり座っている景色はよく見られる。それは胡座(あぐら)である。椅子に座っている様子は見た憶えがない。しかも彼らが座っている時間は食事や休息のごく短時間であって、起きている間のほとんどの時間は立って動いているのではないだろうか。つまり短時間の胡座は腰痛にとってさして問題ないだろう、問題なのは長時間の椅子座りだと考える。
椅子の起源はといえばエジプトだろうか。壁画やなんかで椅子に座っている姿を見ることが出来る。地面や石など自然物に座ることはもっと以前からあるだろうが、椅子という人工物を作り出すにはそれなりの文化の発達が必要だろう。もしエジプトが椅子の発祥だとすると紀元前3000年ぐらい前には存在したのかもしれない。しかしそれは王族、貴族など限られた人にのみ使われたもので、ほとんどの人に使われることは無かったであろう。椅子の発達はヨーロッパが主流と思われるのだが、一般人が長時間椅子に座るとしたらそれは産業革命あたりではないだろうか。
日本では椅子が登場するのは明治以降である。ただし一般的という意味であって、椅子そのものは古いお坊さんの絵などに出てくる。葬式などで導師が椅子に座るのは足が悪いのではなくて仏教の儀式なのだろう。つづく
【今日のじょん】ゆきがふったど~ 雪が降ったからってめずらしくもないのだが、勝手にもう今年の雪は終わりなんて思ってるものだから驚きだ。湿った雪だけど16cmの積雪。