晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

あなしら上林-17 2/27

2016-02-27 | あなしら上林

2016.2.27(土)曇り あなしら上林ー15は2016.2.16

 上林の盃状穴その五 八幡宮-1(八津合町西屋)

 壱鞍神社で盃状穴を発見し気をよくして、十二社神社、清林寺、葛禮本神社、坂尾呂神社など精査するが残念ながら見つからない。八幡宮もさしたる期待もしないで立ち寄ってみた。
 八津合町西屋の郷社八幡宮は建武2年(1335)といわれる古社である。上林の中心部にあり、氏子も多く「上林風土記」の写真集などを見ても盛大なお祭りが記録されている。鳥居、手水舎、舞殿、本殿も立派なもので観る人の目を楽しませてくれるものがあるのだろうが、わたしの場合は石段や敷石ばかりを観察している。広い境内を順次盃状穴を探して行く。手水舎周辺、灯籠の周辺、舞台の回りは見当たらない。石段は鳥居部分、中間部分、本殿左の境内社部分にあるが、鳥居部分、中間部分は新しい石材で境内社の石段はチャートと思われる硬い石で盃状穴の期待は薄い。
 よく観察すると柔らかい凝灰岩系の石が所々に使われている。最初に見つけたのは中間部石段上った左の灯籠の付近である。一体何のためにこの石板が置かれたのか解らないが、おそらく更改された際に残されたもののようだ。この石板には4個の穴があるのだが、実に悩ましい形状である。最大のものは径が約5cmで真円だが底部の滑らかさが足りないような気もする。残りの3個は形、底部の状況をみても完全な盃状穴とは言えない。盃状穴を彫ろうとして途中で断念したと考えればつじつまはあうが、真相の程は解らない。

 ここでこれから調査を進めるに当たって盃状穴の規準を決めておこうと思う。
A:完全な盃状穴(真円、平滑、その石材周辺に複数個ある)
B:不完全な盃状穴(真円平滑ではないが周囲に完全な盃状穴がある)
C:盃状穴か否か判断できないもの
D:明らかに盃状穴とは言えないもの

 この灯籠付近の石板にある4個はCとしておこう。
 本殿左の境内社の石段は上下2つある。下の段は硬い山石でとても盃状穴など彫れないものだが、最上段は凝灰岩系の石材が残されており、期待できる。果たしてそこには径6cmの完全な盃状穴が2個、周囲に小さいものや不完全ではあるものが9個発見された。この場合2個をA、9個をBとしておこう。 

(左)最上段のみ古い石材が使われている。
(中)(右)これらは間違いなく盃状穴である。

【今日のじょん】なんだこの情けない姿は!飛び乗ること出来なくなり、スロープから乗ることも出来なくなり、無理矢理お尻を押してドタドタと乗っていたのだが急に雨が降ってきたこの日は、抱っこして乗せるしかない。怖がるのもここまで来るとあきれかえってしまう。

 

コメント
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