2018.7.21(土)快晴・猛暑
版画・彫刻家の浜田知明(はまだちめい)さんが17日に亡くなられた。浜田さんの作品に初めてであったのは2006年9月9日、酒田の本間美術館である。何気なく立ち寄ったのだが、その作品に感激してしまった。作者の意図がはっきり読み取れるのだ。モチーフはほとんどが人間で、その愚かさや哀しさ、喜怒哀楽が作品の中から伝わってくる、そんな作品である。
本間美術館は本間氏別邸の中にある。
「初年兵哀歌」シリーズはつとに有名で、戦争の不条理、理不尽にこだわられたのは浜田さんの軍隊経験からくるもので、強烈に訴えるものがある。でも本当に好きなのは人間の表情をユーモラスに皮肉っぽく造形されているブロンズ作品で、特に気に入ったのはタイトルは忘れたが、夫婦が食事しているテーブルに稲妻のような切れ目が入っているものである。この作品をもう一度見たくて、翌年熊本県立美術館を訪れる。熊本は浜田さんの活動されている地であり、常設展示もされていると聞いたからだ。
熊本県立美術館、熊本城天守が見える。(2007.3)
常設展示は順次公開されているため展示数が少なくて、目的の作品は無かったが、美術館発行の作品集を買ってきた。県立美術館は熊本城の敷地内にあり、森に囲まれたとても静かで気持ちの良いところにある。その後地震の被害を受けたのだが一体どうなっているだろう。
作品集の中にもお気に入りの作品は載っていないが、当分じょんのびで見られるようにしよう。
8月一杯公開