晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

のび逃走始末記-6 1/4

2020-01-04 | Dog

2020.1.4(土)曇り のび逃走始末記-5は2019.12.30

 迷うも迷わないも元々道など無いのだが、登ってきたルートとは違うと言うだけだ。どうやったって下れることは間違いないので気にせず進む。すると林の中に強烈に養鶏のにおいがする。養鶏場は井根谷を挟んだ向こうのはずだし変だなと思いつつ進むと、これまた強烈な獣道があって、養鶏場跡らしき広場に飛び出る。このにおいだもの獣たちだってよってくるに違いない。のびもこの尾根を下っていたらこのにおいには惹かれるだろう。しかも壊れかけた小屋がある。期待半分でのぞき込むが、生き物の気配はなかった。この旧養鶏場の端を下るとKさん宅にたどり着いた。小屋があってここも覗くが気配はなし。心身ともに疲れ切って家に帰ると情報が入った。井根口のあたりで白っぽい小動物を見たというものだ。のびは茶色だが、ベージュのダウンを着ており、車のライトでは白に見える。もうすでに真っ暗になっているが、かみさんと車で現地に向かう。Kさん宅の方に上がっていったという情報だ。懐中電灯を頼りに旧養鶏場の下まで捜索するが残念ながら何も見つからない。情報は確かではないが、当たりをつけた付近での情報なので放っておけない。発泡スチロールの容器に餌を入れておいておく。

⓪尾根の末端
 その後車で井根谷を捜索する。すぐのところでのびと同じぐらいの狐を発見、ライトの加減で白っぽく見えてもおかしくない。バスの旋回場まで行って折り返す。公民館の床下など覗き餌を置く。帰りは建田三町を回る、くたくただけど何かしていないと恐怖に襲われる。Kさんに餌の件などことわりの連絡をするが、拒否されたので明日引き上げることにする。また長く苦しい夜を過ごす。

井根の集落
12月14日(土)晴れ 逃走4日目
 Kさん宅のえさを回収に行く。見事に一粒もなくなっていた。ただネズミが食べたものか、獣が食べたものかわからない。可能性はありそうだが、敷地内での捜索は断られたので断念するしかない。その他の場所に置いた餌はすべて残っていた。
 この間幾人かの方が捜索の協力を申し出てくだっさていたようだが、かみさんが丁重に断っていた。なにしろ獣道だらけの山中のこととて怪我でもされたら申し訳ないという気持ちだった。ただ今日同行の申し出があった仲林さんは別だ。当初から協力していただき、山の中から彼が一人で捜索されている姿も見えていた。そしてわたし自身一人で山の中を、あてもなく彷徨するのに精神的に疲れ果てていた。他愛もないことをしゃべりながら③尾根を登る。ここらの尾根は取り付きが急峻で、尾根に上がってしまえば緩やかになる。古気良谷を巡る山稜をすべて踏査しようと1番から6番まで番号を振って今日は3番目の尾根となる。もちろん河牟奈備神社を巡る尾根と井根口に降りる0番尾根は連日歩いている。

③尾根末端、下部に獣の檻がある。

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