晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 ニセ医学が危ない 1/8

2020-01-08 | 雨読

2020.1.8(水)曇り
”意識高い系”がハマる ニセ医学が危ない! 桑満おさむ著 育鵬社2019.10発行 借本
 
 ニセ医学バスターを名乗る著者が地域密着型のクリニックを開業しながら、ネットなどにはびこるニセ医学を辛辣に論破されるブログを展開し、書物にまとめられたのが本書である。
 確かに怪しげな医学情報、健康情報が世に氾濫してしている。ネット情報、健康雑誌、サプリメントの氾濫など多くの要素があるのだけど、生命の危機に関わるような罪なケースと毒にも薬にもならないようなケースがあって、それらを同一に並べて論ずるのはいかがな物かと思う。例えば本書の表紙には◎岩盤浴でデトックス、◎コラーゲンで肌プルプル、◎合成添加物入り食品は食べちゃダメ!、◎がんは放置し、治療しない!その方法ではよくなりません!と書かれている。
 前の3つはいいんじゃないの、これで金儲けてるやつには腹立つけど、消費者利用者は結構その気になってきれいになったり健康になった気がすれば(いわゆるプラセイボ効果)経済もうまく回るし、、、。
ただ4番目のはいけない、こんな医者にかかってせっかくの治療機会を失い、手遅れになったんでは堪らないからだ。がんだけでなくあらゆる分野でこういう怪しげな医者というのはいるもので、手遅れになっても責任をとるわけではない。
 先生も最悪のニセ医学「がんが治る」と指摘されておられる。最大の被害者は手遅れになった患者であるので、本当はこういう患者を救わないといけないのだが、これが大変困難なのだ。本書の目的もまだニセ医学にはまってない人が、はまらないように、またはまっている人に忠告するようにと言うものであるようだ。ニセ医学の信者がこの本を買って読むとは思えないし、人の忠告を聞くような人ならはまらないのかもしれない。とにかく難しい問題ではある。 


 

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