2010.5.15(土)快晴
絶好の五月日和となった、それでも気温は4月並ということで随分寒い。さて今回の雨読は「真言密教と古代金属文化」(佐藤任他著)東方出版、1991年発行、2,800円の本である。実はこの本ほど探した本はないのだ。それほど市場には出ていなかったのである。絶版になり、その後の発行予定も無いと言うことであった。無いとなると読みたい気持は高まって、あらゆる古本屋の情報を毎日覗くが、見あたらない。遂に諦めて、図書館で読むことにした。どこの図書館にあるか調べると、下京区の京都市立図書館にあると言うことだった。今度京都に行くことがあれば、借りて来ようと思っていた矢先、ある古本屋に置いているという情報が入った。少々高くても仕方がないなと思っていたら、定価より安く出ていたので、すかさず購入、探し求めていたものを手に入れるということは、これほど嬉しいものかと感じた。
ところがだ、これほど期待はずれの本は他になかった。それは私が期待するものと著者の意図が違っていたというだけのものかもしれないが、探し求め、値段もそこそこの稀少本に裏切られたのはいかにもつらい。表紙の帯紙に記してある文は以下のとおりである。
空海は鉱山師(やまし)?古寺と鉱山の不思議な関係
文献による知の枠組みから踏み出し古代のハイテク(鉱山技術)を射程に入れて解明する古代史と真言密教のその受容。
私は古代の金属関連とおぼしき土地を訪ねたとき、真言宗の寺院があることに気付いた。禅宗のお寺であっても、過去には真言宗のお寺であったと言うこともある。真言密教、あるいは空海と古代金属文化の繋がりというものは、宗教としての真言仏教からはおそらく発見できないだろう。過去の歴史的事実や科学的な検証を重ねて初めて見えてくるのだろう。
この本は、佐藤 任氏をはじめ堀井順次、本城清一、柚木伸一、若尾五雄各氏の共著と言うことになっている。佐藤氏は高野山大学の出身で、予てから空海と金属文化の関連を説いておられる。多の方々もあらゆる分野の著名人で、真言密教と金属文化に造詣の深い方々なのだろう。各人が持論を展開されているが、直接空海と金属文化に関係しているのは、佐藤氏と本城氏のように思われる。この二人で本書が書かれていたらもっと満足していただろう。特に後半の各氏の座談会は、各氏が好き勝手にしゃべっているようで、オカルトチックな話まで出てくるようでは、本題は少しも解明されなかった。
【作業日誌 5/15】 草刈り、2回目
野外丸椅子の塗料塗り
玉切り、薪割り
今日のじょん:犬と話せる女性がテレビで人気である。私はバカバカしくて見ないが、かみさんはなぜか涙しながら見ている。お客さんにも犬語のわかる方がいらっしゃる。私は犬語はわからないが、じょん語はわかるようになってきた。最近はとみによく話すようになってきた。「なんやおとーか」と言っておりやす。