『夏旅の晩餐』③、京都のディナーは和久傳でも気楽に行けると思い、JR京都伊勢丹に入っている『京都和久傳』を予約した。
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とはいえ、和久傳のお店、前面の窓からは京都市内が見渡せる眺望のよいカウンターで気軽に和食のコース料理を頂くことができる。
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ほぼ中央の席に案内され、目の前には暮れ泥む京都、7時スタートのため、どんどんと暗くなって行く。
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まずは番茶で口を落ち着かせてくれる。先付は茶色の湯呑みのような器に生湯葉、生雲丹を入れ、しじみ出汁のジュレを掛けて、穂紫蘇を乗せた一品。
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まず口に当たるシジミジュレが美味しく、後から生雲丹と生湯葉を頂く。全体にまったりとしている。ビールで乾杯。
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写メだけではわかりにくいが北京ダックの餅(ピン)にあげた若鮎を乗せ、甘い味噌とネギ、胡瓜の細切りを合わせ、北京ダックのように巻いて頂く。食感は北京ダック、味は鮎の香り高く苦味に甘い味噌が合わさり、堪らない逸品に仕上がっている。
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ここで蒼空(京都府)をお願いする。実に爽やかなお酒である。
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碗物は鱧に茄子・梅、三度豆を加えたもの。鱧と梅の相性は抜群であっさりとした出汁が全体のバランスを取る。
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お造りは甘鯛を煎り酒と梅で頂く。夏らしく爽やかな味、煎り酒は醤油と異なり、魚の身の旨さを壊すことがない。冷酒は七本槍(滋賀県)だが、米は先祖系の渡舟を用いた珍しい物。しっかりとしている。
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焼き物はスズキの塩焼き、万願寺とうがらし、上には万願寺の葉の素揚げが乗っている。たんぱくながら美味い。
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油物は鴨ロースにイチヂクフライと葡萄ソースを合わせた物。勝手に西洋料理のカモのオレンジソースをインスパイアしてしまう。もちろん、バターは使われておらず、あっさりと頂くことができる。
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焚き合わせはうなぎの小鍋仕立て。脂の乗った炭火焼きにしたうなぎと瓜、芋茎、茗荷を合わせ、鰹出汁で煮てある。鰻の脂が根菜に染み渡り、お互いの味を高め合っている。最後のお酒はやはり京都で呑むだけに沢屋まつもと(京都府)の守破離で締める。
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ご飯は5品から好きなだけ選べるが、連れ合いは鯛の黒寿司、私は鯖寿司と鱧天ぷらぶっかけうどんと2品と欲張った。
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鯖寿司は子供の頃、京都に来ると食べていたのだが、脂の乗った身が酢飯によく合う。また、相方の選んだ黒寿司、以前に豊岡工場を訪ねた際にいただいたものだが、酢がよく効いていて美味い。
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デザートは河内晩柑ゼリー、希水(笹とオオバコのでんぷん、僅かに林檎の味をつけたつるんとした食感のデザート)。締めのお薄は板前さんが入れてくれた。最後までよくまとまったお料理で十分満足した。
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やはりインバウンド客が多く、カウンターのお隣に座った外国人のカップルも竹酒をうまそうに飲んでいたし、さらにお隣の中国人は最後の食事を3つ、それも牛すじカレーまでペロッと食べるなどその健啖ぶりに驚いた。板前さんの応対も素晴らしく、また来たくなる贅沢なお店、本当にごちそうさまでした。
京都和久傳
京都市下京区烏丸通塩小路下る東塩小路町901
JR京都伊勢丹11階
05055974012