事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ジュニア退場

2007-09-13 | 国際・政治

20070912t205146z_01_nootr_rtrmdnp_2_japa  あの政治家の性根がかいま見えたのは、従軍慰安婦をめぐる番組改ざん事件のときだった。NHKに“政治的中立性をもとめた”という、要するに圧力をかけた騒動は、結局朝日新聞とNHKの中傷合戦に終わったが、安倍晋三と中川昭一(この人もジュニア政治家だ)という国家主義者たちが、報道の独立性なんてものに鼻もひっかけていないのはよくわかった。

 あるいは前にもとりあげた、姜尚中が佐高信との対話で披露したエピソードがもっとわかりやすいかもしれない。

「この間テレビの討論会に出たんですが、安倍晋三はどうしようもない政治家ですね。なんであんなのが総理大臣候補(当時)になるんですか?安倍は、始まる前から僕の顔を見るなりカリカリしていて、僕は僕で相手にならないと思って記者仲間と政局談義をやっていたんです。番組の冒頭で僕が『ハードライナー(強行派)には六ヵ国協議は無理でしたね』と言ったら『ハードライナーというのは私のことか』と言うわけね。(略)十年後の日本の政治を思うと、ものすごく不安になる。彼らには戦後感覚というものがほとんどなくて、自分たちの単純極まりないタカ派的な発想を斬新だと勝手に思い込んでいるんですね。」

 これ以降も、報道の仕方が気にくわないとばかりにTBSに難癖をつけたり、辞任の引き金になった(さすがに連続した内閣の不祥事のとどめに、内閣総理大臣本人のスキャンダルは苦しい)週刊現代の相続税の脱税疑惑にも記事を掲載しないように警告を出したりしている。

 要するに、自分が悪く言われることに我慢できない人なのだろう。彼の心の中では、悪いのはすべて他者なのだ。辞任したのは民主党の意地悪そうな党首がボクと会ってくれないからであり、世界がうまくいかないのは北朝鮮の金正日のせいであり、選挙で負けたのはバカな国民が自分を理解してくれないからなのだ。だから他人を攻撃しているときは生き生きしてみえるが……ジュニア政治家の限界だろうか。

 はっきり言える。こういう人は政治家には向かないのだ。相手に勝つにしても、スコアは51対49で十分だと微笑み、批判を受け流す余裕をもっていなければ。

 前任のジュニア政治家はなんにも考えないで5年も突っ走ったじゃないかって?あの人は批判を批判だと受けとめる神経自体がなかったんだから(^o^)。おまけに、彼の負の遺産のために安倍晋三自身が苦労してきたわけだし。いずれにしろ、森~小泉~安倍という旧福田派の流れをくむタカ派軍団清和会の天下が終わってくれる(かもしれない)のは朗報だ。え?次は麻生が有力?あるいは福田康夫?おいおいどっちもゴリゴリのタカ派じゃないか。だいたい、岸信介の孫の次が吉田茂の孫か福田赳夫の息子って……

コメント
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