PART2はこちら。
あはははは。瞬間記録とはいえ、日本ではSWの動員を妖怪ウォッチが上回ったとか。これはこれで、味わい深いニュースじゃないですか。みんながみんなフォース(往年の名字幕翻訳家、岡枝慎二さんは『理力』と訳してました。さすが)だのジェダイだのに大騒ぎする必要はないよね。
さあルーカス。彼はエピソード4の大ヒットのあとにどんな行動をとったか。エピソード5と6の監督を、なんと他の人にまかせたのである。「帝国の逆襲」をシャープなアービン・カーシュナーに、「ジェダイの帰還」(わたしの世代だとどうしても初公開当時のタイトル「ジェダイの復讐」の方がしっくりくるけれども)をリチャード・マーカンドに。
それではルーカスはいったい何をやっていたかといえば、自分の製作会社ルーカスフィルムと自前のスタジオ、インダストリアル・ライト&マジック(ILM……産業的光と魔法という社名がうさんくさくていい)に熱中していたのだ。映画ファンなら知らない人がいないほどの会社に育て上げるにあたっては、ルーカスのオタク的嗜好が思い切りはたらいたのだと思います。
展開から言って陰鬱にならざるをえないエピソード1~3(なにしろあの悪の権化、ダース・ベイダーの成長物語ですから)を監督することにしたのは、だからあまり本意ではなかったのかも。映画監督としての“業(ごう)”とは無縁の人だったんでしょう。
いかんいかん、また話が長くなってしまってる。エピソード7ですよね。この、はっきり言ってしまえばエピソード4のリメイクと言ってもさしつかえない作品に、わたしは酔った。酔っぱらいました。第一作公開から四十年近く経って、まさかこんな興奮が……以下次号。