Roxette - Fading Like A Flower
PART1「主計局のルール」はこちら。
いまの日本には「画の得意な向田邦子」が、群れになって生きているんじゃないか、とさえ思える。
漫画の現状に驚く糸井重里が、ほぼ日刊イトイ新聞で深谷かおるの「夜廻り猫」についてふれて。これほど激賞されたら読まざるをえないですわ。既読の人はどんな漫画だか教えてね。
にしても、ほんとにいまの漫画界はえらいことになっているわけだ。漫画の映画化については、むかしはネガティブにとらえていたけれど、もうそんなことを言う人はいない。
「画の得意な山本周五郎」や「画の得意な村上龍」(あ、彼は美大卒だから失礼な言い方になっちゃうのか)、「画の得意なレイモンド・チャンドラー」などが群れをなしているように確かに見えます。でも逆に、あまりにも豊かなジャンルなので臆してしまう部分もちょっとある。身体がもう、新しい愉しみについていけるか自信ありません。
「我が国の(ユネスコへの)分担金や拠出金について、支払いの停止等を含めてあらゆる見直しを検討していきたい」
正確には10月の発言。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が、世界記憶遺産に中国が申請した南京大虐殺を登録したことをうけての菅官房長官のコメント。アメリカだってユネスコにパレスチナが加盟したことに反発して分担金を凍結しているじゃないか、という理屈を持ち出している。
なんかね、悲しくなる。この機をとらえて平和日本をアピールする大きなチャンスでもあったのに。しかも、逆にアメリカは今、分担金の支出に意欲的になっている。はしごを外されて、世界から嘲笑される事態になったらどうするつもりなのだろう。
しかしそんなことを現政権は忖度しない。彼らの発想はあくまで内向き。保守層向けにちょっとつっぱって見せたのだろう。軽い国になったなあ日本は。
本日の一曲もロクセット「消えゆく花のように」Fading Like A Flower (Everytime You Leave)。YMOの「NICE AGE」に出てくるComing up Like a Flowerは返歌なのかな。
2015年12月号「落ち着け」につづく。