事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「疾れ、新蔵(はしれ、しんぞう)」 志水辰夫著 徳間書店

2016-09-03 | 本と雑誌

上屋敷で異変が起こり、手はずどおり主人公の新蔵は、中屋敷にいる姫を脱出させ、その逃亡を助ける……その姫が十才であることが序章の最後に明かされるリズム。さすがハードボイルドの名手。

この、姫を故郷(蓬莱屋シリーズでも使われた新潟~山形ルート)に送り届ける逃避行と、その故郷がかかえる謎がシンクロする中盤以降はちょっとゆるくなってしまうけれど、齢八十を数えた志水の新作が読めるだけでもありがたいありがたい。深夜に一気読みしました。志水の作品はやっぱり深夜が似合いますもの。

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