第三十五回「犬伏」はこちら。
2018年の大河が、西郷隆盛をあつかった「西郷(せご)どん」に決定したとか。それ自体はけっこうなことだと思う。「翔ぶが如く」において大久保利通とのダブル主演はあったけれども、彼の若いころは(例の心中未遂とか)面白いエピソード満載だし、きちんと一年間やるのは面白そうだ。
脚本は中園ミホ、うんうん。え、原作は林真理子?……うーん。わたし、百田尚樹や彼女が原作だと絶対に観ないと確言できます。現首相へのおべっかのために、制作発表も遅くまでずれこんだ「花燃ゆ」よりもテンションが下がる。
でも主演は堤真一かあ!とスポニチがすっぱ抜いたのに、籾井会長は「未定です」と会見で。どうやら堤は辞退したらしい。
「龍馬伝」の脚本家、福田靖さんによれば、あの大河でも福山雅治以前に某大物俳優が主演だという飛ばし記事は出たとか。でもね、主演候補が大河を辞退したことが報じられたのって初めてじゃないか。
どんな理由があったかは知らないけれど、中園さんは頭を抱えているだろう。主役をやる男優だってきつい。「堤真一だったら」と常に架空の西郷隆盛と比較されるのだから。どうでしょう、今度こそあの大物俳優を起用するというのは!
それはともかく真田丸。前回の視聴率は15.0%と、ネット上で「神の回」(笑)と評されたわりには伸びなかった。この評判が影響するのは今週でしょうが。
さてその「勝負」。先週に続いて真田親子は見せる見せる。特に父親は息を吹き返した(笑)。徳川秀忠(星野源)が
「これは、怒っていいのか?」
と訊いてしまうあたりとの格の違いを見せつける。しかし見せつけられた本多正信(近藤正臣)も……と言っているあいだに関ヶ原の合戦終わっちゃいました!これは誰にとっても意外な結果であるはず。
小山評定も上田決戦も関ヶ原も一気に駆け抜けた回。ほー。三谷幸喜の真田丸で描きたかったことがこれであからさまに。そうか、もう秋なんだ。今回は17%台か。
第三十七回「信之」につづく。