事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ごめんね青春!その2

2016-09-06 | テレビ番組

その1はこちら

設定が笑えますよ。

静岡県三島市において隣り合う男子高と女子高。男子高、駒形大学付属三島高校は偏差値も低く、曹洞宗系列の仏教系高校。女子高、聖三島女学院のほうは厳格なカトリック系で成績優秀。双方の校長が生瀬勝久斉藤由貴なのがすでに笑える。

で、女学院は経営難に陥っており、三島高校が吸収する形での統合が進もうとしているが、女学院の生徒たちは三島高校をバカにしているなどでなかなかその話は具体化しない。

なにしろ女学院の生徒は、校則で三島高校の生徒とはつきあうことができないなど徹底している→それには隠された理由があって、それがこのドラマの発端。

14年前の花火の夜、女学院の礼拝堂の屋上で三島高の男子(永山絢斗)と女学院の生徒(波瑠)がキスをしている。そのカップルに向けて遠くからロケット花火をうちこむ男子生徒、これがこのドラマの主人公、原平助(錦戸亮)の若き日。彼はのちに、三島高の教師となっている。そしてその夜、礼拝堂は焼け落ちる……

ここですよね、低視聴率の最大の要因は。

主人公は多くの人を不幸にし(と少なくとも本人は自責の念でこりかたまっている)、しかし事件について口をつぐんでいる。これほど青春ドラマの主人公としてそぐわない人物もめずらしい(笑)。

視聴者はいつ彼の旧悪が暴露されるのかと(彼とともに)始終ビクビクしていなければならない。このドラマでは彼の自責の念の象徴として亡き母親(森下愛子!)が登場し、観音菩薩の姿をとっている。後ろめたさのメタファーだから後ろメタファー(笑)。

統合を前提に、男女共学をお試し的にやってみることになり、平助のクラスと、女学院の攻撃的生徒指導担当の蜂矢りさ(満島ひかり)のクラスがそのサンプルに選ばれる。お互いが敵意むき出しだったが、合同学園祭を成功させようと……

およそありえない設定と展開。しかし、むかしの青春ドラマとはそういうものではなかったか。視聴者だってありえないことを知りながら「青春とはなんだ」「これが青春だ」「われら青春」を見ていたのだし(このドラマのタイトル自体がこれら日テレ青春ドラマをひねってます)、青い三角定規の歌を臆面もなく歌っていたのだ。年齢ばればれですけど。以下次号

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする