二村永爾シリーズの新作。減らず口の応酬こそがハードボイルドの、とりわけ矢作俊彦作品の真骨頂。
それにつけてもこの作品のワイズクラックの多さは常軌を逸している。掲載誌は「新潮」。純文学として、いけるところまで行ってやれということだったのかな。事件のわかりにくさはいつものことだったんですが(^o^)。
特別出演の宍戸錠がとにかくかっこよくて泣ける。古今東西の映画ネタがたいそうしこんであるんだけど、わたしは半分くらいしかわかりませんでした。まだ修行が足りません。
たとえ映画ファンじゃなくても、江口寿史のイラストだけでどれだけの祝祭っぷりだかはわかっていただけるかと。