前作「エンド・オブ・ホワイトハウス」の原題はOlympus Has Fallen……英語圏の人たちにはピンとくるタイトルなのだろうか。意味よくわかんない。
ほぼ同時期に封切られた「ホワイトハウス・ダウン」は、ジェイミー・フォックス、チャニング・テイタムといった豪華キャストを用意していたけれども、低予算の(でしょ?)「エンド~」の方がずっと面白かった。
で、続篇。シークレット・サービスにジェラルド・バトラー、大統領にアーロン・エッカート、副大統領にモーガン・フリーマンといった布陣は継続。今度の原題はLondon Has Fallen……今度はわかりやすいですね。ロンドンは落ちた、が「ロンドン橋落ちた」London Bridge Is Broken Downのもじりかと。
タイトルどおり、急逝した英首相の葬儀に出席する各国首脳が集まるロンドンが、それはもうえらいことになってしまうお話。
にしても大風呂敷を広げたなあ。英国首相を手はじめに、カナダ、フランス、日本、ドイツのトップが次々にテロの犠牲に(日本の首相は水死でした)。もちろんアメリカ大統領もターゲットだけれども、バトラーの大活躍で……なのはお約束。
今回の特色は、テロ組織がとにかく周到で、二段構え三段構えで襲ってくる。いったいどれだけの時間と金をかけた計画なの?
「こんなにうまくいくとは思わなかった」
組織のリーダーがこうつぶやいたのには笑いました。
ヒーロー像はちょっと変わっていて、イスラムに対する悪感情を隠そうともせず、アメリカの繁栄が永続することを本気で信じていること。ジェラルド・バトラーはその不完全さをわざと過剰に演じているんだけど、トランプ治世下だと「おいおい」って感じ。風呂敷を広げすぎたので、三作目の製作はきつそう。