事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

芋煮と鮎とシシトウ?と……アユパーク舟形

2019-09-17 | まち歩き

お地蔵様篇はこちら

日曜日はお客様をお迎えしてアユパーク舟形。小国川の河川公園で、芋煮も楽しめる設備が用意されている。

何年か前にここで食べた鮎の塩焼きがそれはもう絶品で、この日もいそいそと刈屋の梨を持って向かったのだった。

今年もうまかった。ほんとにうまかった。味噌田楽にしたのもひたすらうまかった。いいわーここ。

そして内陸風の芋煮もけっこう。女性4人に男2人で20人前ぐらいつくったのには目がくらんだけれど。

んで、問題はこの写真に写っている青いやつ↓

「え?シシトウだよ。あぶって食べるとおいしいんだ」

なるほど。しかしどう見ても唐辛子。目をこらして見ても唐辛子。匂いをかいでも唐辛子。ちょっと食べたらやっぱり唐辛子。その辛いこと辛いこと。涙がとまらない。

「そうかあ?おれはいつも食べてるけど」

わたしは結局内陸の人たちのことは理解できずに終わるのかもしれません。山梨県の人は理解できましたか(笑)

 

 

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「メリー・ポピンズ リターンズ」Mary Poppins Returns(2018 ディズニー)

2019-09-16 | 洋画

「伍長、今度は『メリー・ポピンズ』の続篇、『メリー・ポピンズ リターンズ』です」

「ちょっと待て。近ごろこの“伍長とその部下”ってやたらに出番が多くないか。ひょっとしてディズニーの映画しか観てないのかあいつ」

「あいつ、って誰ですか」

「根幹を揺るがすような発言をするな。それはともかく、さすがにメリー・ポピンズは見たことあるだろうな」

「……」

「おいおい」

ジュリー・アンドリュースが空から傘もっておりてくるんですよね?んでアニメといっしょに踊るんだ。世界でいちばん長い単語スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス (Supercalifragilisticexpialidocious)とかチム・チム・チェリーとか、断片ではわかるんですけど」

「あきれたもんじゃい………………いや実はまたしてもわしもよく覚えてなくてな」

「まあ伍長の場合はまだらボケですから」

「うっさいわ。でもネットでチェックしたら、オリジナルをかなりリスペクトしたストーリーやキャスティングになっておる」

「脚本はおみごとだと思いました。大砲の使い方とか」

「でも、ロブ・マーシャルが監督したにしては、群舞とかにあまり魅力が……前作に匹敵する曲も見当たらんしのぉ。しかし、じゃ」

「なんですかいきなり。やたらチカラが入ってますけど」

「永遠の優等生ジュリー・アンドリュースがうちにやってくるのはちょっと勘弁してほしいけど、あのエミリー・ブラントがそばにいてくれるとすれば、おれは張りきっちゃうな」

「あー、そういうことだと思いましたよ」

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いだてん 第35回 民族の祭典

2019-09-15 | 大河ドラマ

第34回「226」はこちら

オリンピックと政治は関係ない、と田畑が願いながらも、しかし翻弄される姿をあからさまにした回。

ベルリンで行われたIOC総会で、次期開催都市の投票スタート。政治的に日本と険悪な状態にある中国がキーポイントとなる。

開票の結果は予想外の大差だったが、そのために会長のラトゥールは「ヒトラーに感謝したほうがいい」と告げる。

つまりTOKYOの勝利は、ムッソリーニとヒトラーという、当時の二大独裁者の後押しがあったという皮肉。そしてベルリン・オリンピックはナチス色が強く、国威発揚の場として機能していた。そのために、日本に併合された朝鮮人であるランナー二人は君が代と日章旗に複雑な思いで表彰台に立つ……

2020東京オリンピックのマラソン日本代表を、ほぼ一発勝負で決めるMGCと同じ日にオンエアされたこととの符合。中国とアメリカが覇権を競い、日本と韓国の関係が最悪な状況下でこの回が放送されたことは、計算などしていなかった(だと思います)にしても考えさせられる。

そして、もうひとつの主役は記録映画だ。

ベルリンにおいて監督したのは、かのレニ・リーフェンシュタール。亡くなったのは気持ち的にはついこの間(2003年)。大騒ぎでした。その「オリンピア」がナチス礼賛映画となったことで批判され、彼女のキャリアは地に落ちるが、作品の完成度は高く、再公開されるたびに賞揚はされたと記憶する。芸術として最高級だったからだ。

同じ騒ぎは64年の東京オリンピックの記録映画にも言えて、鬼才市川崑が撮った芸術に文句をつけたのが河野太郎のおじいさん、河野洋平のお父さんである河野一郎だったのは有名な話。このドラマでは桐谷健太がやっているので、そのあたりの事情もやるのかなあ。

さて、来週は前畑がんばれの回。どんなにシニカルにオリンピックをとらえる人も、ああいう展開になると血が燃えるのは、日本人という民族のお祭り好き体質でしょうか。

第36回「前畑がんばれ」につづく

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「生還」 小林信彦著 文藝春秋

2019-09-15 | 本と雑誌

週刊文春連載「本音を申せば」の年1回の単行本化が途切れているなあ……と思ったらこんな経緯だったのか。脳梗塞で小林信彦は倒れていたのである。

その回復の過程と、無茶をして骨折するなどした私生活が静かに語られている。しかし、その内容は奇怪なもので、“信用できない語り手”によるミステリのようにも読める。

もう四十数年にわたって彼の著作に親しんできた身からすると、むしろ彼の小説としての最高傑作になっているのではないかと本気で思う。露悪的に性的倒錯を隠そうともせず、家族関係についてもうっすらと邪悪なこともしのばせている。

彼の本を読むたびに、もしもこの世に小林信彦がいなかったら、はたして自分はどんな人間になっていたろうと思う。彼の不在が、否応なしに近づいていることを思い知らせてくれる本でもある。

オヨヨシリーズから幾星霜、わたしたちは彼の不在に備えなければならず、そしてこれだけ長いこと小林信彦的言辞を発し続けてくれたことへの感謝を……あ、まだ亡くなってません(このように、意地でもオチをつけたくなるのは明らかに小林信彦の影響)。

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うまい店ピンポイント 2019年秋振替休日篇 いち

2019-09-14 | 食・レシピ

富重篇はこちら

不良事務職員の振替休日は忙しい。出勤するより早く家を出て鶴岡まちなかキネマへ。「ロケットマン」にセーフ。

今度は三川イオンシネマに向かい、余裕で「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」。dポイントが貯まっているので気持ち的に無料。

さあお昼はどこで食べよう。朝からいろいろ考えていたけれど、予想以上にお腹がすいていて(ワンス~の、あのラストを観た後なのに)、“いち”に直行。というかクルマで1分ですけどね。

辛味噌ラーメンはいつもどおり安定のおいしさ。ついにここで「極楽ごんぼ」を読み切りました。どんだけ通ってんだ。画像でメガネをはずしているのはそのためです。どんだけ老眼なんだ。

「刈屋の梨を買いに」篇につづく

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「クジラアタマの王様」 伊坂幸太郎著 NHK出版

2019-09-14 | 本と雑誌

あまりの面白さに読むことをやめられなくなる本を「ページターナー」と呼ぶが、この「クジラ頭の王様」こそ、その名にふさわしい。

実は壮大なファンタジーで思索的な物語でありながら、同時に普通の会社員の普通の生活のお話であるあたり、伊坂幸太郎の面目躍如。

主人公はいつものように冷静であろうとしながらもお調子者。つまりは誰からも愛される存在。

章ごとにイラストが挿入され、物語と微妙に連関しているあたりもうまいものだ。すべて読み終えたあとに、タイトルの意味をもう一度考えてみると、この書の寓意が次第に見えてきます。あー面白かった。

新刊が出るたびに自動的に図書館に伊坂の本は入れられるようになりました。やっぱりひとつの学校に少なくとも3年はいないとこういうことは……(笑)

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「ダンボ」Dumbo (2019 ディズニー)

2019-09-13 | 洋画

「伍長、わたくし、この映画を見てとても哀しくなりました」

「そうか……っていうかライオン・キングアラジンに続いてディズニーのたんびにこの『伍長とその部下』シリーズやるのかよ。まあいいや、哀しいってのはなんかわかる。監督ティム・バートン、音楽ダニー・エルフマンの鉄壁の布陣、周到な脚本、有名なピンクの象の行進(アル中の妄想の象徴)まで描いて、予想どおりみごとなハッピーエンド。それでも、哀しいんじゃろ?」

「そうなんです。まあ、オリジナルのアニメがすでにそうなのかは知らないんですけど」

「ちょっと待て。お前、アニメのダンボを見たことないのか?あの名作を」

「いや、あの、よくわかんないんですよね。おぼえてないっていうか」

「あーよかった。実はわしもなんじゃ(笑)。子どものころに親に連れて行ってもらったか、あるいは息子と娘にビデオで見せたような見せてないような……」

「誰だってダンボが空を飛ぶシーンは見た記憶はあるはずだし、お母さんの名前からあの航空機ジャンボの名前がついたってのも有名ですけどね」

「ってことで、あくまでティム・バートンの新作として見てみよう。あいつはディズニーのアニメーターがキャリアのスタートだから、凱旋したってことでもある。」

「いろんなところにバートン印がついてましたよね。」

「ダンボ自身が耳が大きすぎてバカにされてるし、コリン・ファレルも左腕を失っているという“異形のもの”の物語なのはいつもどおり。マイケル・キートン(ビートルジュース)、ダニー・デヴィート(バットマンリターンズ)、エヴァ・グリーン(ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち)とおなじみの役者をそろえて、夢のようなアクションで異形のものの勝利を歌い上げる。でも」

「そうなんです。それでも、哀しいんです。思うに、この映画の動物たちってしゃべらないじゃないですか。サーカスの動物のもの悲しさが露骨に……」

「ラストでそのあたりを払拭するんだけど、それでも一抹のさみしさ哀しさはある。でもそれってティム・バートンの体質じゃないか。あいつの映画で心から笑えるのってほとんどないし。本領を発揮したみごとな作品とも言えるじゃろ」

「(エヴァ・グリーンを見てれば幸せなくせに)」

「なにか言ったか?」

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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019 SONY)

2019-09-12 | 洋画

決してみんなが楽しめる映画だと断言するつもりはない。でも、見終わって感じたあの多幸感はなんだろう。というか、あのラストを思い出すたびにまだにんまりと笑えるのだ。その秘密はどこに?

クエンティン・タランティーノ9本目の監督作品。自慢じゃないが(自慢だけど)全部観ています。

レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」などに顕著な“オフビートな会話”から突然の暴力への転調が彼の持ち味。今回はその集大成のような展開で、落ち目のテレビ俳優リックと、その専属スタントマンであるクリフの非建設的なやりとりがとにかく延々とつづく。

それなのにダレないのは、リックがレオナルド・ディカプリオでクリフがブラッド・ピットだからだ。この二人が初共演だったとは意外。まあ、誰でもタランティーノの映画には出たいはずだから実現したのだろう。

ディカプリオが子役の前で泣いてしまう場面や、ヒッピーの集団にひとり立ち向かうブラピのシーンなど、味がありまくり。

わたしはもう若くないので、ハリウッドで起きた“あの事件”のことは承知している。

気鋭(60年代末当時)の映画監督ロマン・ポランスキーの妊娠中の若妻シャロン・テートが、カルト集団であるマンソン・ファミリーによって惨殺された事件。この映画はその殺人をモデルにしているということだけは承知しておいた方がいい。そうでもないとなぜリックの隣にポランスキー夫妻が越してきた設定になっているのか意味不明だろうから。

当時のハリウッドのことを知っていればいるほど楽しめると思う。スティーブ・マックイーンやブルース・リーのそっくりさんが登場して笑わせるし、数多くのジュニア俳優のキャスティングも意図的なものだろう。

シャロン・テートをマーゴット・ロビーにやらせたのは「スーサイド・スクワッド」の美尻演技が影響したんだと勝手に断定。だって今回もカメラは彼女のお尻をひたすら追いかけてます。

タイトルが

「むかしむかし、ハリウッドで……」

というおとぎ話調であることが多幸感の秘密だ。タランティーノにとって、ハリウッドがこうであったらよかったのにという願望の結実。そうだね、わたしも、こんなハリウッドであってほしかったとつくづく思う。

音楽があいかわらず最高。バニラ・ファッジやサイモン&ガーファンクル、そして「ロイ・ビーン」の曲まで使ってますっ!

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「隠れ教育費 」栁澤 靖明&福嶋 尚子著 太郎次郎社エディタス

2019-09-11 | 受験・学校

「本当の学校事務の話をしよう」で読者の度肝を抜いたヤナギサワが、つづいて太郎次郎社エディタスから刊行した問題作。

今回はヤナギサワ(美男)と福島尚子氏(美女)の共著という形になっている。ここはぜひともチェックしなければと付箋をつけながら読んでいたら本がやたらに緑っぽくなってしまった(緑色の付箋紙を使ってたので)。

構成は、学校における各種の費用負担の【実態】【歴史】【理念】【対策】を追っていく形になっていて、ヤナギサワが【実態】【対策】篇。福島氏が【歴史】【理念】篇を担当。

こう書くとこむずかしい本のように思われるかもしれない。でも全然そんなことはなくて、例によってヤナギサワはギャグを封印するのに苦労しているし(笑)、一気呵成に読めます。とにかく面白いのだ。

前作が学校事務を前面に押し出していたのに比べ、今度はむしろ保護者や業界全体に向けて説明する体裁になっている。というか一種のミステリのようになっているのだ。

それはどういうことかというと、ミステリの基本は5W1Hだ。

・いつ(when)

・どこで(where)

・だれが(who)

・なぜ(why)

・なにを(what)

・どうした(how)

この本において、各種の隠れ教育費(このタイトルがすでにミステリ風味)の5W1Hを名探偵たちが解明するつくりになっている。そしてこの“信用できる語り手たち”は、学校という世界の外にいる方々に説明するスタンスをとりながら、返す刀で業界人に「で、あんたたち自身はこの問題をどう考えているの?」と切っ先を向けてもいる。そのスリリングさもこの本の魅力のひとつ。

では次回からその中身をのぞいてみましょう。っていうかその前にみんなこの本を買ってくれると話は早いのでよろしくね。テストに出るぞ!

版元のサイトはこちら。

http://www.tarojiro.co.jp/product/5935/  

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ロケットマンふたたび

2019-09-11 | 洋画

Elton John - Grey Seal 1973 (With Lyrics!)

PART1はこちら

「ボヘミアン・ラプソディ」のときに驚いたのは、フレディ・マーキュリーがザンジバル出身だったりゲイだったりに激しくコンプレックスを抱いていることだった。リスナーとして、アーティストが“そんなこと”で悩んでいるなど想像もしなかった。フレディはフレディじゃん、と。

エルトンの闇はもっと深い。彼は子ども時代から父親に愛されたことがないのだ。軍人だった父は、息子をハグすることもなく、レコードコレクションに触れることも許さない。

この愛情欠乏症は、父親が新しい家庭のなかで息子たちを溺愛していることを知ってなお深刻化する。そして、お決まりのゲイ。これまたボヘミアン・ラプソディと同様にスタッフとそういうことになり、同様に裏切られる。なんかもうロックスターの定番ですか。

エルトンを演じたのは「キングスマン」のタロン・エガートン。あの映画でスウェーデンの王女様と×××セックスをしたせいできっと目覚めて……すみません冗談です。

演出は、ブライアン・シンガーが現場から放り出されたあとに「ボヘミアン・ラプソディ」を仕上げたデクスター・フレッチャー。彼はつづいてボーイ・ジョージの伝記映画を撮るんだとか。ゲイ三部作ですか。

エルトンはこの作品のなかでひたすらに作詞のバーニー・トーピンを愛し続け、そして反目する。エルトンはコンプレックスのかたまりだから(ゲイだけでなく、薄毛、ルックスなどに悩んでいたことが察せられる)詞を書くことが出来ず、そんなときに出会ったのが天才&美貌の作詞家なのだから恋い焦がれるのも無理はない。しかしバーニーはノンケだったのである。

少なからず不満だったのは、タロンは健闘しているとはいえ、やはり歌はエルトンで行ってほしかったと思う。あふれる天才が、ついに飽和点に達して「僕の歌は君の歌」ができあがるなどのエピソードももっとほしかったとつくづく。

それだとボヘミアン・ラプソディの二番煎じになっちゃう?けっこうじゃないですか。選曲も、詞でストーリーを語るというコンセプトだから仕方がないとはいえ、どうも納得できない。キキ・ディーとの「恋のデュエット」や「悲しみのバラード」は(わたしは大好きなんだけど)ストーリーに合ってたかなあ。

あ、驚いたのは母親役がブライス・ダラス・ハワードだったこと。去年の「炎の王国」でセクシーなところを見せた彼女が、一転して冷たい母親に……役者やのぉ。

曲は「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」からライブバージョンの「グレイ・シール」好き。いかにもピアニストがつくったロック。

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