三つ峠より富士と流星群を捉えることができた。
三ツ峠は、山梨県都留市、西桂町、富士河口湖町の境界にある標高1785mの山。名前に「峠」とついているが実際には峠ではなく、開運山(1785m)、御巣鷹山(1775m)、木無山(1732m)の3つの頂きの総称といわれており、開運山を指すこともある。頂上から眺める富士山の絶景はもちろん、高山植物や山野草が豊富で、日本の新・花の百名山のひとつにも選ばれている。また、絶滅危惧種のチョウも生息している。
三ツ峠には、過去に5回登っている。最初は2012年12月31日。夜中からアイゼンを付けて登り朝焼けの富士(三ツ峠より富士)を撮影した。2、3回目は2014年7月にチョウを撮影。その後家族で登山し、最後は2019年5月に会社の仲間と夜に登った。この時は、富士山・雲海・天の川をセットで撮りたかったのだが、山頂はすっと雲の中でカメラをカバンから出すことなく下山した。
そして6回目になる今回の目的は「ある昆虫の生息確認と撮影」である。生息していると言う知識はあるが、実際に見たことはなく、発生時期や発生数、生息場所などに関しての情報はほとんどない。無駄足を覚悟での登山であった。
7月31日。天気予報では15時頃に夕立があるが、その後は晴れ。雷の心配もなさそうなので、自宅を13時に出発した。途中、中央道の談合坂SAで昼食。スタミナをつけようと「すた丼」と「エナジードリンク」を腹に入れ、登山口駐車場に15時に到着。
今回も最短距離で登れる裏登山口からの90分コースである。この日、東京の気温は34℃であったが、ここの麓は21℃。早速、気合を入れて歩き始めたが、すぐに息切れ。汗が噴き出る。運動不足の体で、重いカメラと三脚を背負っての登山は、かなりキツイ。途中で一回休憩を入れて、山頂に16時45分到着。何と、何も見えない。2019年と同じ自らが雲の中である。
しばらくすると体が冷えてきた。寒い!気温は15℃。登山者は私一人。時折、上空に青空が見える。ここで引き返したら、元も子もない。我慢!!
待機すること2時間半。ようやく雲が晴れてきた。富士山と星も見えてきた。しかし、肝心の被写体は現れない。気温が低いためか、時期が遅かったのかも分からない。仕方なく富士山と星空を撮影し、真っ暗な登山道を懐中電灯を照らしながら下山した。一人きりはやはり怖い。恐怖と戦いながら、上りの半分の時間で無事駐車場にたどり着いた。主目的は達成できず、更に何の情報も得ることができなかったが、2019年に空振りで終わった「富士山・雲海・天の川」の光景は残すことができた。(一枚目の富士山の右側に写っているオレンジ色の部分は、雷雲である)
帰宅後にRAW現像してみると、一枚に流星が1つ写っていた。1日前の7月30日にピークを迎えた「みずがめ座δ南流星群」と「やぎ座α流星群」かどうかは分からないが、三つ峠(開運山)で少しだけ運が開けたのかも知れない。欲を言うなら金運アップを願いたい・・・
6月と7月は、ホタルを中心に多くの成果を挙げることができたが、私が住む東京都は31日、都内で新型コロナウイルスの感染者が過去最多となる4058人確認されている。自宅で療養する人も1万人を超えるなど、感染拡大のスピードがさらに上がっている。私は8月20日に2回目のワクチン接種を行うが、状況を鑑みて、8月の予定は当初の計画より大幅に変更・縮小しようと思う。アイノミドリシジミやキリシマミドリシジミ・・・撮りたい被写体や行きたい所は多いのだが、過去と同じような写真になりそうなものはすべて取り止め、今年最良の条件で見られそうな「ペルセウス座流星群」とここ数年間目標にしてきた未撮影のトンボは、セットにし1日で撮り終えたいと思う。また同じく未撮影の高山蝶については、昨年に続き新型コロナウイルスの影響で、生息場所への行き帰りに長時間を要すると言う情報から、今年も見送ることにした。
以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。
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