スジグロボタル Pristolycus sagulatus sagulatus Gorham, 1883 は、ホタル科(Family Lampyridae)スジグロボタル属(Genus Pristolycus)のホタルで、北海道、本州、九州に分布し、近畿亜種と奄美亜種がある。四国には、同属のシコクスジグロボタル Pristolycus shikokensis Ohbayashi et M. Sat , 1963 が分布している。
体長は7mm~9mm。谷戸の最上部の樹林に囲まれた冷たい湧水が流れ込む薄暗い湿地等に生息し、幼虫はカワニナ等の巻貝や湿地に生息する多様な生物を食べる時だけ水中に入る半水生である。卵・幼虫・蛹・成虫ともに発光するが、成虫は昼行性なのでほとんど発光しない。写真から分かるように、朱色の上翅に3本の黒い筋があるのが特徴で、また触角が発達しており、オスはメスの発するフェロモンを感知して繁殖に至る。夜間に発光でのコミュニケーションは図っていない。
スジグロボタルは、環境省カテゴリにはないが、神奈川県、埼玉県、宮城県のRDBでは、絶滅危惧Ⅱ類として記載している。
スジグロボタルを撮影した湿地では、ミドリシジミやサラサヤンマも生息しており、毎年安定して発生している。今年は例年よりも10日以上も早い発生であった。
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スジグロボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)
スジグロボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)
スジグロボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 3200(撮影地:埼玉県入間市 2011.6.18)
スジグロボタル(交尾)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 3200(撮影地:埼玉県入間市 2011.6.18)
スジグロボタル(幼虫)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F10.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用
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