ホソミモリトンボの本州における貴重な生息地の1つにおいて、昨年から観察と撮影を続けており、今回、7回目の訪問で産卵の様子を撮影することができた。(前回7/26の訪問では、観察のみで写真は撮れなかった)
ホソミモリトンボのメスは、どこからともなく現れ、湿原の上を低空で飛翔しながら産卵に適した場所を探す。茂みが少し開けた場所に降りるが、水がないと分かると、すぐに飛び立ち移動する。どの個体も産卵する場所は同じであり、湿原の中を蛇行しながら流れる幅30cmほどの流れである。ただし、流れは草で覆い隠されており、周囲より幾分草が少ないことで分かる程度である。茂みで身を隠すことができる場所でしか産卵しない。 本記事においては、以下に産卵の写真の他に、エゾトンボ科ならではの金属光沢が際立った若い個体の飛翔写真も掲載した。いずれも今季の撮影目標であり、何とか残すことができた。今月末頃まで観察と撮影は継続し、交尾態も記録することに努めたいと思う。ホソミモリトンボの生態や当地における行動等に関しての全体的な観察結果は、今季最後の訪問後に「まとめ」として記したいと思う。 以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2024 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.
飛来したメスは、その茂みの中に降りていき、草につかまって尾部先端を水中に入れて産卵する。(写真2、3)短いと5秒程度で茂みから飛び立つが、長い場合は30秒以上も出てこないこともある。ただし、草が多く茂っている場所に潜り込んだ場合、草が邪魔をして飛び立つのに苦労していることもある。産卵場所にわずかな空間があれば、そこでホバリングしながら打水産卵を何回か繰り返すことも今回分かった。(写真4)
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