ホタルの独り言 Part 2

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ルリボシヤンマ(産卵)

2018-08-26 20:27:27 | トンボ/ヤンマ科

 ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ(Genus Aeshna)属で、日本では、北海道、本州、四国に分布している。7月頃より羽化し10月頃まで多く見られる大型のヤンマで、同属のオオルリボシヤンマより、やや細身で地色の茶色味が強く、胸部の模様と腹部斑紋の形状が若干異なっている。斑紋の色彩には地理的変異があり、寒冷地ではオオルリボシヤンマのように斑紋の大半が水色や緑色になる個体も現れると言われており、今回は、中部山岳地帯においてルリボシヤンマの青色型メスを探索した。

 標高およそ1,400mの池は、早朝から日当たりが良く、ルリボシヤンマのオスは朝7時より縄張り飛翔していた。池半分は水が溜まっておりオオルリボシヤンマが占有。もう半分は湿地状態でルリボシヤンマがあちこちでホバリングしている。
 メスが産卵に来るのを待っていると、いつ飛来したのだろうか、すでに茂みの中で産卵している個体を発見。こちらの動きを察すると、すぐに移動して別の場所で産卵。オオルリボシヤンマのメスより神経質に思える。移動途中でオスにつかまって高い梢へとタンデム飛翔していく場合もあったが、中には、交尾を拒否する行動なのだろうか、飛びながら腹部を「つ」の字に曲げる個体がおり、その場合、オスは離れて行った。
 今回、数個体のルリボシヤンマのメスを撮影したが、いずれも青色型ではなくノーマルタイプであった。機会があれば、もっと標高の高い別の場所で探索したいと思う。

関連ページ
  1. ルリボシヤンマ 青眼型メス
  2. ルリボシヤンマ 青色型メス探索

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ルリボシヤンマの産卵写真

ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 640(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 7:33)

ルリボシヤンマの産卵写真

ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 -1/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 8:24)

ルリボシヤンマのメスの写真

ルリボシヤンマ(メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 1/3EV ストロボ使用(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:17)

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