散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20080420最近読んだ本

2008年04月20日 22時47分53秒 | 読書
「クビキリサイクル」西尾維新
キャラクターといい設定といい、このジャンルの読者層をガッチリとらえるできあがりだ。なぜ犯人が首を斬ったのかという理由は新しいかもしれないが、そこに重点を置いて考えれば当然出てくるものだなあ。

「水没ピアノ」佐藤友哉
私も年を取ってきて感性が磨耗してきたことを否定はしない。それにしても全く面白くないな。

「黒笑小説」東野圭吾
すっかり有名な小説家になってしまったこのお方。筒井康隆もそうだったけれども文壇小説というのを書いてみたくなったりするんだね。

「SCARDOWN 軌道上の戦い」エリザベス・ベア
SF設定のスケールの大きさは多分面白くなりそうなんだけどな…

「クラリネット症候群」乾くるみ
ぐっと最近作品が生き生きしてきた感じがする。今作は良い意味での軽みがあり、楽しく読めた。

以下、図書館の2冊。
「喰いたい放題」色川武大
節食しているはずなのに、つい暴走して色々食べてしまう。それをまた絶妙の筆致で形容していくのはさすがである。

「業界別肩書きの辞典」大門コミュニケーション研究所
よくある笑い話で課長補佐と課長代理と課長心得と副課長と誰が一番偉いんだという話があったりしたものだ。小説を書く時に、役職の程度感を把握しておく必要はあるだろうな。

20080419-20ギャラリー巡り

2008年04月20日 14時02分14秒 | ART
19日(土)たぴお→時計台→道新→札幌市写真ライブラリー→三越→スカイホール→さいとう→ivoryの8箇所。

20日(日)芸術の森美術館→ギャラリーエッセ→紀伊国屋→富士フィルムフォトサロン→大同→市民ギャラリー→千歳鶴ギャラリーの7箇所。

■ivory「札幌市立大学美術部ノメノン STARTち展」。川内優加「底から」は鉛筆で水面を描き、紙の裏側から青いライトで照らした美しい作品。木村尚史「手のしわ」はアルミフォイルらしきものに手の跡をいくつもつけた、版画と金工の中間地点のような作品。なかなか面白い。



■芸術の森美術館「イタリア美術とナポレオン」。久々にクラシックな西洋画を堪能。早めに行ったので空いていたが、私が見終わる頃には人が続々とつめかけていた。

「聖女ヴェロニカ」マッティア・プレーティ(工房):中空を見上げる女性を絶妙のタイミングで捕らえた作品。
「聖ペテロの殉教」ルカ・ジョルダーノ:テーマはともかく、力量の凄さがわかる大作。
「神殿奉献」アンドレア・ポッツォ:神殿の幾何学的デザインに西欧らしさを感じる。
「聖母子と天使」サンドロ・ボッティチェッリ:描かれた時代のため、何となく平板な感じがする。また天使はかわいいけど、子どもがちょっとブサイクなのね。

「子供時代」サンティ・ディ・ティート:なぜか目を引く不思議メルヘンタッチの作品。
「風景」パウル・ブリル:岩場に立つ建物の幻想的な風景。
「ロバに乗った農夫」「狩に出る前にブーツを履く農夫」ヤン・ミール:このように素朴な民衆を描いた作品があるのも良いものである。
「亀と魚のある静物」ジュゼッペ・レッコ(帰属):うつぼや海亀など珍しい生き物が。海亀なんかはスープにしていたと言う話を聞くが、うつぼも食べていたんだろうね。

「難破船を救う聖女カタリナ・トマス」ベネデット・ルティ:聖女が空中から船のマストをつかんで助けようとしているシーン。普通の人の形をしているだけに、エスパーチックに見えたりして。
「カスティリオーネ伯爵夫人」ウジェーヌ・ジロー(帰属):この伯爵夫人は間違いなく魔性の人であるね。
「戴冠式のナポレオン1世」フランソワ・ジェラール:絶頂期のナポレオンなのかな。とにかく皆ひれ伏すこと間違いなしという堂々の大作。しかしこの後のデスマスクを見ると…。むなしいものだねえ。
「バスティアの港」レオン=シャルル・カニチオーニ、「リアモーネ川」リュシアン・ペリ:コルシカの風景がなのだが、近代的技法で描かれると随分違って見えるものである。

工芸館では「サッポロクラフト2008」。
「針のないアナログ時計」篠宮敏明:小さなひとでや唐辛子が盤面にマグネットで張り付き、三本の針の変わりに動くと言うもの。面白いが時間が全然わからない。
「ステゴザウルス」西山省一:恐竜をかたどった金工の塩・胡椒たて。他にもノミの形をしたジョッキとか、デザイン面白い。



■市民ギャラリー「北海道抽象派作家協会展」。

近宮彦彌「ノンタイトル」はネオンサインで人の顔だろうか(抽象だが)をかたどったユーモラスな作品。一部ネオンがちらついている個所があり、人が指を動かしているかのようだ。
「Key」外山欽平:既に見たことのある作品であっても、この配列で12枚組を一挙に視界に入れる価値はあると思う。小文字のkは何となく人の形にも見え、体操で宙返り・着地をしているかのようだ。

石川潤の各作品は多分見たことがあるものだと思う。彼の次の新作には非常に興味を持っている私である。

■千歳鶴ギャラリー「懐かしの写真展」。狸小路のクラシックな食堂が懐かしい(生まれる前だった気がするけど)。現在では見られないようなグデングデンのオヤジの写真は笑える。

元祖の店で違うものを食べる

2008年04月20日 12時16分11秒 | 食べ歩き
本日は昼前に大通に到着。ちょうど良い時間帯なので、以前ある方からご紹介のあったラーメン「S」へ行こう。大丸藤井セントラルの中にある店だ。幸い待つことなく入店し、スムーズに注文。私の注文は元祖味噌ラーメンではなくて、醤油ラーメンだ。ま、どちらかというと醤油ラーメンのほうが好きなのである。

最初に小皿にキムチがでて、ほどなくラーメンが到着。さて、どうかなあと一口。うむ、なるほど。これは旨いなあ。人により非常に評価の分かれる店なのであるが、私にとってはかなり好ましい部類に入る。麺がちょっとコシありすぎな所だけが難点だが、野菜の炒め加減、スープの味、脂の量、クラシックなチャーシューといい申し分ない(大体、最近のチャーシューってクドイのが多いのだ)。

どんなラーメンと言われると特に突出した所もなく「いや、普通のラーメン」と言うしかないが、昔は寒空の下、こういうラーメンをすすったんだろうなと思わせる懐かしさがある。札幌に来て二十余年、若い頃に行かずに今になって行ったのが、ある意味正解だったのではないだろうか。

評価がどう転ぶのかわからないが、やっぱり味噌も食べてみたい。ついでに塩も食べてみたい。