散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20120918最近読んだ本

2012年09月18日 23時58分42秒 | 読書
■「ここに死体を捨てないでください!」東川篤哉
妹から人を殺してしまったという電話を受けた姉は、事件を隠ぺいするために出くわした男を巻き込んで死体処分に奔走する。ユーモアのある作品。

■「丸太町ルヴォワール」円居挽
突然しのびこんできたらしい女性と主人公は話をすることになる。女性が立ち去った後、気がつくと祖父が死んでいた。果たして主人公は自分に掛けられた祖父殺しの濡れ衣を晴らせるのか。作り物めいてはいるが、非常に面白い作品。

■「O.tone vol.47」
今月は中国料理特集。会いに行ける名作は三岸好太郎の「花ト蝶」。

■「酒場百選」浜田伸郎
再読。

■「冷たい校舎の時は止まる 上下」辻村深月
再読。

■「B級グルメのこれが美味しい!」文藝春秋編
再読。

■「子どもたちは夜と遊ぶ 上下」辻村深月
再読。

なぜか静岡(23) さらば静岡

2012年09月16日 19時21分40秒 | 旅日記
バスで空港へと向かう。今回の旅は結果的には最終日まで好天、ホテルの部屋も快適、飲食に関しても絶好調と申し分のないものであった。



こじんまりとした待合室で札幌行きの飛行機を待つ。飛行機は小型で、中央に通路があり左右に3席づつのタイプ。連休の中日のせいかほぼ満席で、私は残念なことに3席の真ん中だったのだが、幸い両サイドはスリムな人びとだったので、それ程苦痛ではなかった。

千歳につくと夕方過ぎとあってさすがに涼しい。やっぱり北海道はと思ったが、この後しばらく残暑は続くのであった。自宅に戻って、コンビニで買った夕食を食べ、おみやげを引っ張り出す。


→今回はうなぎは全くノータッチであった。カレーもつは2種類購入。これは楽しみだ。


→今回は通過しただけなのだが、藤枝では朝ラーメンが定番らしい。二種類の味を楽しむため温と冷がセットなのだそうで、このおみやげにも温・冷両方のスープがついている。


→静岡おでんは缶で購入。静岡駅の隣の駅は安倍川という駅で、当然のことながら安倍川もちが名物なんだそうだ。安倍川もちは知っているが、静岡の隣で作っているとは全く知らなかったよ。

ということで、2012年静岡の旅は終了。

なぜか静岡(22) 昼から飲むのかい

2012年09月16日 13時55分38秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
ここにきてやっと静岡の繁華街を把握できてきて、自由に歩けるようになって来たのだが、もう最終日なのである。最後の昼食は静岡駅に隣接する食堂街で取ることにした。近くに面白そうな食堂も発見していたのだが、日曜日とあっては開いている可能性も少なかろう。

結構混雑している店も多い中、私を誘う看板があった。「ほろ酔いセット」、さあ飲めと言わんばかりの店「R」である。



当然、ほろ酔いセットを注文。まずはマグロとイカの刺身、冷奴から。刺身は後半戦に取っておこうかな…



続いて黒はんぺんフライ、鮪血合いの唐揚げ。これはビールのつまみにちょうど良い。



餃子。これは浜松餃子ではなくて、普通の餃子だ。しかし、ビールには合う。



それから日本一の男爵コロッケ。どこが日本一なのと思ったら、なかなかの味だった。かなり肉が入っていると共に、クリームコロッケではないのだが、じゃがいもが熱々トロトロ! これはいいと思う。



さて、空港へ行くバスの時間まで、まだ余裕があるんだよね。ということで燗酒を追加して、残しておいた刺身を食べながら、山芋の磯辺揚げを追加注文。



確か山芋は静岡の名物だったのではあるまいか。もちかと思う程にもっちりした歯ごたえと、中心部に山芋っぽさを残した磯辺揚げも、十分記憶に残る美味しさであった。



おみやげコーナーで大量に名産品も買ったし、そろそろ空港に向かうことにするか。

なぜか静岡(21) 見たぞ富士山

2012年09月16日 11時38分56秒 | 旅日記
さて、旅の最終日を迎えることになった。今日も比較的快調な目覚めで、朝食コーナーへ。昨日までは朝食を取る場所で静岡新聞を読むことができたのだが、今日は3連休の中日とあって混雑気味。残念ながら静岡新聞がなかった。部屋に届く新聞サービスでは朝日を読んでいるのだが、旅先で読む地方紙というのはなかなか楽しいものなのである。

朝食は割と変りばえのしないパターン。



一人しらす丼を作って見た。特に味を付けなくとも、ほのかな塩気がある。



ゆっくりホテルをチェックアウトして、さて今日は午後までどうやって過ごそうか。心残りと言えば、富士山をちゃんと見ていないことかなあ…。初日に東名高速からボンヤリと黒い影を見ただけだ。

ということで、富士山ビュースポットであるらしい、県庁の展望台へ。…行こうと思ったのだが、第3土日は展望台が開いていないのだとか。秋の3連休なんだから、考えとけよな!

その後、街中で高そうなビルを探すが、オフィス階なので入れないとか、披露宴なので入場できないとか…。最後にトライして見たのが南口の某ホテル。最上階のレストランスペース(当然開店前)にこそこそ上がると、おお、やっと遠くに富士山が見えた。


→雲の彼方にかすかに頂上が見えるはず。


→カメラの調子が悪かったので、トリミングしてみた。

ま、これで十分満足だ。思い残すことはないか。

なぜか静岡(20) 最後にバー

2012年09月15日 21時20分13秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
やはり静岡最後の夜はバーで締めなくてはなりますまい。ということで、市役所方面へと歩いて、2回目の訪問となる「EN」へ行ってみることにした。



幸い今日も先客は一人とあって、ゆっくりできそうだ。1杯目はウイスキーのソーダ割りを注文すると、アイルオブスカイのソーダ割りが登場した。札幌のバーではあまり見たことのないウイスキーだが、翌日、ショッピングセンターで見かけたので、こちら側では普通にあるのかもしれない。



軽やかながら、モルトの感じもしっかりしている。

2杯目はメニューにあるので、遠慮なくちょっと珍しいバーテンダーというカクテルにしてみよう。これはジン+シェリー+ベルモット+デュボネ+グランマニエという面白いレシピなのだ。バーテンダー氏も「ワイン系これでもか! ですね」と言っていた。

3杯目はこれもメニューにあるのでシャンゼリゼ。ちょっとクラシックなカクテルを押さえてあるのが特徴なのかもしれない。何だか静かに落ち着いた気持ちになってくるね。

さて、いよいよラストは今になって見るとどうしてこれを頼んだのか良く分からないが、アドニスを注文。



すっきりしたシェリーカクテルでフィニッシュだ。今日も楽しい夜だった…

なぜか静岡(19) 大衆居酒屋にて

2012年09月15日 20時06分15秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
いよいよ静岡最後の夜である。いくつかの候補の中から、大衆居酒屋という雰囲気の「K」に入って見ることにした。1階はカウンターが空いていたのだが、既に座っている飲んだくれのおとっつあんみたいな人がちょっと厳しい。迷っていると、2階座敷がまだ入れるとのこと。早速2階へ行ってみる。

今日の暑さに負け、またビールを注文。通しはカニ、クラゲ、ジュンサイなどの酢の物。これはちょっと嬉しい。



まずは刺身から。最初はしめ鯖と活けコチの刺身だ。



このしめ鯖が私史上かなり上位に来る美味さである。これはとにかく最高だ。





コチは予想していた身がしまった感じというよりは、どちらかというと柔らかく味のある感じ。ポン酢にもみじおろしでさっぱりと食べる。

次に静岡定番、黒はんぺん焼きと桜エビかき揚げである。黒はんぺんにはわさび漬が薬味でついてくる。素朴でいい感じ。



桜エビかき揚げは間違いないだろう。塩で食べるのもいいが、ざっくり天つゆにつけるのも美味しい。



酒はもちろん静岡の臥龍梅(清水)、国香(袋井)と攻める。静岡の日本酒? といぶかる人もいるかもしれないが、かの有名な磯自慢があるように、静岡の酒は相当レベルが高いのだ。ここで、カツオのあら煮と渋い所を行こう。最初に心臓らしき所を食べ、それから骨の周りの身をせせる。これは酒の肴にもってこいだ。



締めは焼きおにぎり。こちらも桜エビ、しらすトッピングで香ばしい所が泣かせる。



広い座敷に入れ込みなのがまた楽しい、なかなかいい店であった。よし、最後にバーで締めよう。


なぜか静岡(18) 浜名湖ちらり

2012年09月15日 16時01分04秒 | 旅日記
昼食が終わって、本屋にも立ち寄って、さてこの先どうしよう。そういえば、同僚が「あそこ、いいっすよ」って言っていたな。ということで、浜松からJRで西にさらに3駅、弁天島という所にやって来た。この島がどこにあるかというと…



そう、浜名湖にあるのだ。多分この先、一生来ないような気がして、急に浜名湖を見ておきたくなったのだ。

浜名湖は何となくレジャーのムード漂い、泳いでいる子供たちもいる。「海水浴の方は…」という掲示があったので、湖とは言っても汽水湖なのだろう。



湖を眺め、することもなく30分で駅に戻る。湖の写真はカメラの調子が不調のためアップできない。幸いなことに、次の電車は静岡まで直通で行ける普通電車であった。少しうとうとしながら、静岡に戻る。

なぜか静岡(17) 浜松餃子

2012年09月15日 13時54分22秒 | 食べ歩き
少し歩いてからバスに乗り、浜松駅前に戻る。さて、ここから昼食の店探しなのだが、とにかく暑い。いろいろと探し回った結果、一番の有名店は行列ができており断念。かなり妥協して、駅の飲食店街にある「E」へ。

当然、昼間ということもあって単品注文は難しそう。ということで素直に餃子6個の餃子定食を注文した。そう、浜松市は浜松餃子で有名な街なのである。

写真が美味しそうに撮れなかったのだが、早速餃子から食べる。餃子は肉っぽさがなく、感触としては大部分が野菜と言った感じのあっさり味だ。これなら6個どころではなく、ビールを飲みながら相当行けそうだ。



そして浜松餃子といえば、付け合わせのもやしである。なぜかもやしをゆでたものが添えられていて、合間に食べるのだ。

定食のおまけに肉団子甘酢あんかけも付いてきた。



まあ、初対面としてはこんなものであろう。さて、昼食を食べ終わったところでどうしようか…


なぜか静岡(16) 静岡最大の都市浜松へ

2012年09月15日 12時14分59秒 | ART
静岡4日目。今日は非常に体調良く目が覚めた。窓から外を見ると日の出と共に駅のホームに止まっている新幹線が見える。どうも北海道人は新幹線耐性がないため、見るだけで興奮してしまうようだ。



今日の朝食もそんなに変りばえしないのだが、桜エビとしらすのオムレツというのをその場で作ってもらった。さすがにオムレツの焼き加減は非常に上手い。そして味も美味しい。





今日は浜松へと向かう。静岡-浜松間も普通電車で16駅、距離にして77キロ近くあるので、ちょっとした小旅行になる。そして浜松駅到着。



多くの方が知っているだろうが、浜松市の人口は静岡市と清水市が合併した(他にも合併しているが)現在の静岡市よりもさらに大きい。何だか微妙な2市の関係を感じてしまう私であった。

浜松駅から歩いてすぐの所に遠州鉄道の新浜松駅というのがある。まあ、目的地まで歩いて行けないこともなかったのだが、非常に暑いのと遠州鉄道に乗ってみたいという理由で電車に乗り、遠州病院駅へ。





そこから歩くこと約10分、目的地の浜松市美術館へとやってきた。現在の展覧会は「ナント美術館名品展」という、なかなか渋い展覧会である。まず1階は主に19世紀のフランス絵画展示となる。



カミーユ・コロー「デモクリトスししてアブデラの人々、風景」:フォンテーヌブローの森にデモクリトスと友人のヒポクラテスが描かれた、まさに古典絵画。
シャルル・ル・ルー「春、満潮時のロワール河畔:雷雨の効果」:これは何気なくいい風景画だ。雷雨の雰囲気が良く描けている。
オーギュスト・トゥルムーシュ「手紙」:非常に若く美しい女性が、横向きの立ち姿で手紙を読んでいるところ。

オーギュスト・トゥルムーシュ「レッスン」:若い母が二人の子供に絵本を見せているのだが、母の目と散らばった花が少し怖い。何故か緊張感のある作品。
クロード・モネ「ヴェネチアのゴンドラ」:緑と紫のモヤモヤだけで、水面と舟を描く、まさにモネ。
ジャン=ジュール=アントワーヌ・ルコント・ドゥ・ヌイ「白人奴隷」:イスラムのハーレムに捕らわれた奴隷か。オリエンタリズムの感じられる面白い作品。奴隷の割には小悪魔的、気ままな表情の女性である。

2階は20世紀のフランス絵画である。
ルイ=ヴェルデン・ホーキンス「暖炉」:石造りの建物の裏庭に樹木と叢がある。そして建物の窓にはぼんやりと灯りが。ラファエル前派を思わせる作品。
アンリ・ル・シダネル「日だまりの食卓」:点描の要素のある筆のタッチで日差しがきらめくさまを描いた緻密な作品。
ヴァシリー・カンディンスキー「Schwarzer Raster(黒のグリット)」:小気味良いポップな作品。

エドガー・マクサンス「森の精」:今回の私の一押し。煙の立つ銀の杯を持つ女性、その後ろには幻影だろうか、女性の翼と3人の女性像が描かれている。神秘的な作品。
ラウル・デュフィ「黒い貨物船」:太陽の光を黒で表現。
ジャン・メツアンジェ「魚の静物」:全体的に黒・グレーの中に魚のオレンジ色、ワインボトルのラベルの赤色が効いている。

タマラ・ド・レンピカ「バラ色のキゼット」:一度、見てみたかった画家だ。金髪で真っ白の服・スカート・靴下をはいた少女。しかし生足と手が挑発的である。
シャルル・ラピック「ラ・サルーテ川の日没」:重いものを青、軽いものを赤やオレンジで表現した実験作。
パブロ・ピカソ「青い背景の婦人像」:これだけは、出品予定作の状態が良くなかったらしく、急きょ山形美術館から出品された作品。女性の特徴と言えるバスト、黒と緑の髪の毛、大きな目、ほほと唇の赤がはっきりと出ており、なかなかの作品ではないか。

どちらかというと古典的な絵画が好きな私なのだが、こういう風に連続して見ると19世紀の絵画はやはりつまらなく感じてしまう。近現代の作品が全て好きなわけではもちろんないのだが、こういう表現を知ってしまうと、もう単純に昔に帰ることはできないのだ…。



ということで、次回の展覧会「レーピン展」を非常に見たかった。

帰り道は暑い中ちょっとだけ浜松城址を見て帰る。石垣は400年くらい前のものだそうである。


なぜか静岡(15) やっと静岡おでん

2012年09月14日 21時01分09秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
沼津から電車で約1時間。酔いと、このまま寝てしまうととんでもない所に連れて行かれる緊張感で、ちょっとコンディションが変になってきたが、静岡に戻ってきておでん街に繰り出すことにしよう。

私は大体旅先でB級グルメを食べることが多いのだが、静岡でB級グルメといえば、まずは静岡おでんと来るのではないだろうか。駅前から少し歩いて、青葉横丁というところの「T」へ入って見た。



確かここはおでん鍋から勝手に食べたいものを取るんだよね。汁が黒いので中が良く見えないが、ま、いいか。まずは静岡名物の黒はんぺんから。これはいわゆる白いはんぺんとは全く違い、魚のすり身が大部分を占めている。味は結構濃厚で、チーズの風味を感じるのは私だけなのだろうか。

続いて適当に串を手に取ったら棒天(というのかな)が当った。飲み物は瓶ビールだ。



次は狙いを定めてすじ肉。これは濃厚味にピッタリだ。



次は平天としらたき。もちろん魚粉をかけて食べる。





最初のうちは恐る恐るだったのだが、写真を取っているのを店のかあさんに見られ「どっから来たんだい」「札幌です」というと、両サイドの常連らしい客が驚いて、話が始まった。

普段であればこの店は非常に込んでいることが多く、今日は珍しく客が少なめとか。隣のおじさん(私より相当若いが)に、静岡割りを教えてもらって切り替える。

カウンターに積んである焼酎パックを取って、かあさんにコップ、氷、水を所望(但し、氷と水は隣の客と兼用である)。



焼酎を適量入れて、粉末の緑茶を入れ、そこに水を注ぎ込んでまぜると静岡割りの完成である。



これがまたさっぱりしていて、すいすい飲めそうだ。ここで、かあさんが適当に見繕って、小アジ唐揚げを出してくれた。



これも北海道では珍しい食べ物。からっと揚がって美味い。他にも巨大レンコンのフライなど、揚げもの、焼とりもあるのだが、バーで飲んで中途半端に時間をあけたため、あまり食欲がない。残念だなあ…。

静岡の気質「東は東を向き、西は西を向き、中央は右往左往する(県東部は東京を意識し、県西部は名古屋を意識するということだろう)」を聞いたり、「東京からじゃなくて、静岡空港から来たんですか…」と言われたり(どうもあの空港が失敗だと言うのは、県民も認めているようだ)、非常に楽しい飲みの席となった。

この店の運営方針に従えば、周りの人と仲良くせざるを得ないもんね。かあさんの元気も大したものだが、両サイドの男性常連客は、観光客のために特別な人をやらせで置いているんじゃないだろうかと思うくらい、良い人たちだった。非常に良い気分にさせてもらい、この辺でホテルに帰る(もっと食べられないのが残念だ)。

おでんの名店発見であった。


なぜか静岡(14) 沼津のバー

2012年09月14日 19時38分47秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
MOA美術館に続いて、深海魚水族館でやられまくって、沼津の中心部方向へ歩いて戻る。時間の関係上、今日もまたバーへ先に行くことになる。かつては繁華街だったらしいが、現在ではほぼ住宅街になっているエリアに、バー「V」を発見。表の看板に電気が入っているので、時間前だがドアを開けて階段を昇って見た。



カウンター内で準備しているバーテンダー氏に聞くと、やはり開店は18時(今は15分くらい前)なのだそうだ。「これは失礼しました」と一旦店を出ようとすると、「準備中ですが、どうぞ」ということでカウンターの席を勧めてくれた。

ちょっとだけ準備を眺めていると、注文OKになったようだ。ぶしつけで大変申し訳ない形になってしまったが、まずはジンフィズから頂くことにしよう。おお、クラシックで小樽の「A」にも似た味のジンフィズである。

またこの店の内装が素晴らしい。バーカウンターには金属製の手すりがあり、そこには何か彫刻がされている。窓は所々ステンドグラスで、全体に落ち着いた感じだ。テーブル席も普段の私ならば好まないのだが、ゆったりできそうで、これはこれで良いのではないかと思わせる(階段の向こう側はテーブル席だけの別室もあるのだ)。

ここで大マスターが通しを持って登場。乗っているのは自家製のツナ(とピクルスを和えたもの)、ポテトサラダをハムで巻いたもの、キッシュの3点。いずれもカクテルの間にちょっとつまむにはいい味と量だ。



2杯目はやはりマティーニしかないだろう。ちょっと変わった形状のバースプーンを使い、マスターが名演技(と言うしかないのだ)を見せてくれた。出てきたのは、水のように澄んだマティーニである。綺麗で飲みやすいが、薄くなっている訳ではない絶妙の味だ。

3杯目は「ウイスキーをカクテルにして、それでいてウイスキーの味がしっかりしたものをお願いします」と訳のわからない注文をしてみると、グレンリベット12年+ベルモット+アンティカフォーミュラのカクテルが登場。これまた飲んでみると、間違いなくカクテルになっているが、それでいて澄み切ったウイスキーの味がする。

もっと飲みたいところだが、静岡に帰るのに1時間くらいかかる。残念ながらこの辺でおいとますることにしよう。階段を下りて店を出ると、マスターとバーテンダー氏も降りてきて、道の角を曲がるところまで見送ってくれた。何とも、沼津でいぶし銀のように輝く名バーに出会ってしまった。

※食べログで評価が割れているようだが、低評価の時にどういうことがあったのかは分からない。私が訪問した今回に限っては、間違いなく素晴らしい最上級のバーであると思う。

なぜか静岡(13) 興奮! 深海魚

2012年09月14日 16時26分32秒 | ART
さて、JRで少し移動すると沼津に到着。



沼津は何故かバーの街ということで、その筋の人には有名なのである。時間がまだあるので、バスで港の方へ。沼津と言えば海産物、その中でも深海魚であろう。ほら、こんな食べ物もある。



それはさておき、深海魚水族館へ行ってみる。





結構、入場料金が高く、果たしてどんなものなのかと思ったのだが、これは行ってみて大正解だった。最初から最後まで珍しい深海の生き物に大興奮である。沢山写真を撮らせてもらったが、ごく一部を公開させていただこう。

まずは気持ち悪い系の代表ダイオウグソクムシ。これ、生きていて動いてるのよ…



最大で50cm位になるんだそうだ。海中でお会いするのだけは許して~。



可愛い系の代表がこちらのカラージェリー。色が黒と白いのがあるけれども、同種らしい。何で色違いになるかは分からないらしい。



どちらかというと気持ち悪い系が7、可愛い系が3の展示だったが、面白いことは間違いない。最後にミュージアムショップでダイオウグソクムシに何かのキャラクターが乗っているストラップを購入。



いや、疲れたよ。

なぜか静岡(12) 恐るべしMOA

2012年09月14日 13時48分53秒 | ART
静岡3日目。さすがに二日酔いで、朝食はおかゆ、鮭そぼろ、ベーコン、梅干し、サラダ等。



オニオンスープがあった。これが実に体にしみる。



さて、今日はJRで熱海へと向かうのだ。静岡~熱海というと75キロくらいあって、普通電車では1時間以上かかるのだから、旅の中のミニ旅のようなものだ。

辺りの景色を見ているうちに熱海到着。



目的地はもちろんそう、MOA美術館である。旅行の計画を立てている時に、熱海は遠いので最初は眼中になかったのだが、「仏教美術の名作」という展覧会をやっているのを知って、急きょ訪れることにしたのである。熱海駅前からはバスに乗り、急な坂道をぐるぐる上る。

MOA美術館の入り口に到着。



ここから展示室までがすごかった。通算200mのエスカレータを昇り、展示室へ向かう。この美術館のバックって、宗教系なんだっけ?





このまま違う世界に連れて行かれるのかな、なんて想像も湧きだす頃に到着。展示を見ていこう。



入口付近にはブールデルのレリーフがある。



聖観音菩薩立像:クラシックな木彫の観音像。
過去現在絵因果経断簡:仏教の教えを分かりやすく図示したもの。
百万塔納入陀羅尼:お経を印刷したもので、日本最古の印刷物だとか。

大元帥明王図像:四天王や八部衆を支配して、国土や衆生を護るという、凄い明王。
曼荼羅集 上・中巻:上中下巻で、計44の曼荼羅図を掲載しているのだ。
野々村仁清「色絵藤花文茶壷」:仏教とはあまり関係ないが、国宝のこの作品は展示しておかなくては。イメージより小さかった。

童子経曼荼羅図:乾闥婆神王の周りに十五童子鬼神と十五童子がいるという珍しい図。
吉祥天曼荼羅図:非常にカラフルな色彩が残っている名作。
春日鹿曼荼羅図:春日大社信仰と共に、日本の諸神が諸仏の垂迹であるということになったのがベースらしい。新鹿の上に曼荼羅図が描かれている。

レンブラント「帽子を被った自画像」:レンブラント23歳の自画像のはずだが、工房作という話もあるらしい。
ミレフィオーリ碗:エジプトかシリアの紀元前1世紀から紀元後4世紀頃のガラス作品。不透明で、熱のために窯変したような文様がある。黒地に星雲が浮かんでいるかのようだ。

この後は歌川広重の諸作品、仁清、光琳、乾山の作品、平櫛田中、板谷波山の作品など、たっぷり見せられてグッタリ。しかし、どこからどのくらいの資金がでたのか想像ができないくらい立派な美術館だ。

時間がなくなり、美術館内のレストランで昼食。美術館のレストランというと、大したことないだろうなあと思ったりしていたのだが、桜エビとトマトのパスタというのを食べてみると、これがなかなか以上に美味しい。



桜エビの揚げたものもさることながら、トマトソース自体にエビの味が濃厚なのである。麺のゆで具合も良く、野菜もいい味だ。建物、展示物、レストランと3連打を食らって、恐れ入りましたというところか。



さて、ここで沼津に行くことにしよう。

なぜか静岡(11) 静岡のバー2軒

2012年09月13日 21時25分53秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
清水から静岡はJRで3駅とあって、あっという間に到着。もつの後は、やっぱりバーだ。ということで、前日に続いてバー「g」へ。

1杯目は「ちょっと強力目に」とお願いしてミントジュレップ。オールドエズラ12年を使っていただいたので、しっかりしたバーボンの味がする。



昨日、居酒屋の「T」に行き、非常に名店であると共に、今日以降長期休暇に入ると言う話をする。Hさんも静岡に戻ってきてから、営業時間の関係で「T」の良い評判は聞くものの、行けてはいないそうなのだ。

2杯目もウイスキーカクテルをとお願いし、キングスバレイが登場。ウィスキーとブルーキュラソーを使い緑色に仕上げる、なかなか強めのカクテルである。

ここで「大変聞きづらいのですが、静岡でバーをもう一軒というとどちらになるでしょう」とHさんに質問。すると、快く「私でしたら「EN」ですね」と教えてくれた。

ということで、市役所方面に歩き、分かりにくい看板を発見して、バー「EN」へ。



何だか薬局を思わせる(あくまでも雰囲気が)店内、年齢の分かりにくい感じのマスターが迎えてくれた。最初はオーソドックスにジンフィズ。別に作り方をチェックしている訳ではないが、これは間違いなくいい。

2杯目は「あまりドライでなく」といつものようにお願いして、ブードルスのマティーニ。この辺で何となく緊張感も溶け、マスターとの話も弾んできた。九州出身でなぜか静岡で開業したマスターは、非常にもの柔らかな人あたり、でも多分芯は相当強い感じか。店を早く開けている狙いや、酒やカクテルの話も丁寧に教えてくれる。

3杯目に「苦いカクテルが好きなので…」というと、ジン+ガンメルダンスク+マルティニロッソのまさに私好みのカクテルが登場した。カクテルが合計5杯になるので、さすがにこの位にしておこう。

16時に開店する「EN」と17時に開店する「g」があれば、静岡の夜は大丈夫だ。

なぜか静岡(10) もつカレー

2012年09月13日 18時09分06秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
静岡県立美術館から、今度はバスでJRの草薙駅へ。そこからJRに乗って清水へ戻る。


→清水といえば、このお方か。

今回の目的の一つに、清水のB級グルメ、もつカレーを食べるというのがあるのだ。このもつカレー、北海道では全く知られていないと思うのだが、1950年に杉本金重という人が満州でおぼえたカレーを使い、名古屋の土手煮をヒントに考案したものなのだそうである(参考)。

今回はそんな中でも一番の有名店「K」を訪問。込んでいるとか、途中で品切れになるという話も聞いていたので、開店直後に訪問。先客は何名かいるものの、無事、店に入ることができた。まずはビールと、そのもつカレーを行ってみよう。



ほう、こういう感じなのか。早速食べてみると、カレーは食事のカレーというよりは甘味が控え気味で、大人のカレースパイス風味と言った感じだろうか。

食べ方にもいろいろあるようで、後から来たオヤジ1は、もつカレーを5本頼んで、いきなり全部串から外して箸で食べていた。こうするとカレーソースが無駄なく全部食べられるらしい。オヤジ2はタレ味のもつ焼きをカレーに付けたり、カレーもつに唐辛子をかけたり、アレンジし放題で食べていた。もしかすると、味音痴なのかも知れぬ。

これ以外にもタン、ナンコツ、白。



赤(モツの中で白い部分と赤い部分のことだろうか)。



おしんこを頼んで、燗酒に切り替える。





レバとつくね。この2品には非常にうるさい私も満足。特につくねは妙に美味しい。



皮とネギでフィニッシュ。



最初は注文の仕方が良く分からなかったのだが、店の人の反応もいいし、そんなに気を張らずに飲み食いできる名店であった。串ものの他にも、皿盛りのタン、ナンコツなども重量感があって、美味そうだった。



清水駅前に戻ると、美しい夕焼になっていた。よし、静岡へ戻ろう。