指定金融機関、異例の交代劇の波紋 2013年10月21日 日経
地域金融の業界で異例の指定金融機関の交代劇が波紋を広げている。
舞台は岐阜県。県の公金の収納や支払い事務などを担う指定金融機関を巡って県議会は7日、十六銀行の継続案を否決し、10日には2015年度から大垣共立銀行を指定する議案を可決した。都道府県では長崎県と沖縄県は交代制をとっているが、議会の議決での交代は異例だ。
交代論が浮上したのは大垣共立銀が十六銀を猛追し始めた1990年代にさかのぼる。大垣共立銀が県議会最大会派の自民党の支持を取りつける一方、県は十六銀の実績を評価し対立していた。
指定金融機関の事務負担は重く、必ずしも収益面で「うまみがある」わけではない。愛知県津島市は4月、指定金融機関だった三菱東京UFJ銀行と窓口職員の派遣費用や手数料で折り合わず、いちい信用金庫(一宮市)に変更した。
ただ、しのぎを削る大垣共立銀と十六銀には指定金融機関の「金看板」はなお重いようだ。大垣共立銀は目先の損得は気にせず、交代で県に発生するシステム改修費も一定の負担をする。「将来人口減で預金が集めにくくなれば、公金を扱える利点は大きい」との打算も見え隠れする。
地方銀行の競争激化を象徴する交代劇で、今後各地に広がる可能性もある。
ほぉ。十六銀行と言えば岐阜市に本店のある地方銀行で、2012年9月には経営不振に苦しむ第二地銀の岐阜銀行を吸収合併。
*1999年に元東海銀行の傘下に下るも経営が迷走。2008年には十六銀行が資本支援をして2012年09月吸収合併
一方の大垣共立銀行と言えば、本店こそ県都の岐阜市ではなく県2位の大垣市に置きつつも、シングルマザー応援ローン「Tetote」など業界初の新製品を積極的に開発することでも知られる地方銀行ですが、県都以外の一地方都市での指定金融機関変更はともかく県の指定金融機関の交代は吃驚ですね。
確かに目先のメリットは少なくとも、県の指定金融機関に入るということは、県の主要施設に入る金融機関も入れ替わる可能性があり、また県職員の給与振込先も変わる可能性が高いわけで。
十六銀行の本店のある岐阜市では地元企業育成の意味合いもありあえて変更するとは思えませんが、他の県内自治体でもこの動きに追従する可能性もあるでしょうし、目先の金銭的うまみがあるかどうか以上に大きな決定だと思います。
地域金融の業界で異例の指定金融機関の交代劇が波紋を広げている。
舞台は岐阜県。県の公金の収納や支払い事務などを担う指定金融機関を巡って県議会は7日、十六銀行の継続案を否決し、10日には2015年度から大垣共立銀行を指定する議案を可決した。都道府県では長崎県と沖縄県は交代制をとっているが、議会の議決での交代は異例だ。
交代論が浮上したのは大垣共立銀が十六銀を猛追し始めた1990年代にさかのぼる。大垣共立銀が県議会最大会派の自民党の支持を取りつける一方、県は十六銀の実績を評価し対立していた。
指定金融機関の事務負担は重く、必ずしも収益面で「うまみがある」わけではない。愛知県津島市は4月、指定金融機関だった三菱東京UFJ銀行と窓口職員の派遣費用や手数料で折り合わず、いちい信用金庫(一宮市)に変更した。
ただ、しのぎを削る大垣共立銀と十六銀には指定金融機関の「金看板」はなお重いようだ。大垣共立銀は目先の損得は気にせず、交代で県に発生するシステム改修費も一定の負担をする。「将来人口減で預金が集めにくくなれば、公金を扱える利点は大きい」との打算も見え隠れする。
地方銀行の競争激化を象徴する交代劇で、今後各地に広がる可能性もある。
ほぉ。十六銀行と言えば岐阜市に本店のある地方銀行で、2012年9月には経営不振に苦しむ第二地銀の岐阜銀行を吸収合併。
*1999年に元東海銀行の傘下に下るも経営が迷走。2008年には十六銀行が資本支援をして2012年09月吸収合併
一方の大垣共立銀行と言えば、本店こそ県都の岐阜市ではなく県2位の大垣市に置きつつも、シングルマザー応援ローン「Tetote」など業界初の新製品を積極的に開発することでも知られる地方銀行ですが、県都以外の一地方都市での指定金融機関変更はともかく県の指定金融機関の交代は吃驚ですね。
確かに目先のメリットは少なくとも、県の指定金融機関に入るということは、県の主要施設に入る金融機関も入れ替わる可能性があり、また県職員の給与振込先も変わる可能性が高いわけで。
十六銀行の本店のある岐阜市では地元企業育成の意味合いもありあえて変更するとは思えませんが、他の県内自治体でもこの動きに追従する可能性もあるでしょうし、目先の金銭的うまみがあるかどうか以上に大きな決定だと思います。