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広島県 廿日市市長選は現職真野勝弘氏 逃げ切り

2015-10-19 07:01:56 | Weblog
廿日市市長 真野さん3選 2015年10月19日 読売
◇市有林開発「将来の財源確保へ」
 廿日市市長選と市議補選(欠員1)が18日、投開票された。41年ぶりに4人が立候補した市長選では、現職の真野勝弘さん(72)(無所属=自民、民主、公明、社民推薦)が、いずれも無所属新人で前副市長・川本達志さん(58)、前市議・松本太郎さん(46)、前市議・荻村文規さん(44)の3人を破って3選を果たした。投票率は48・70%(前回36・43%)で、当日有権者数は9万4738人。
 当選確実の知らせを受け、真野さんが同市上平良の速谷神社儀式殿に姿を見せると、支持者らは大きな拍手で出迎えた。真野さんは「人も産業も元気なまちを築くため、全力を尽くして取り組んでいきたい」と万歳を繰り返した。
 選挙戦では、JR廿日市駅と周辺の整備やゆめタウン廿日市の誘致など、2期8年の実績をアピール。人口減対策として平良・佐方地区の市有林を開発するなどの産業振興策を訴え、推薦を受けた各党、連合広島の組織票を固めた。新人3人が反対していた市有林開発については「企業誘致を図り、将来の財源を確保できるようにしたい」と主張した。
 真野さんは世羅町出身で広島商科大短期卒。市総務部長や副市長などを務めた。
 一方、川本さんは、市有林開発を「時代遅れ」と批判。子育てや教育、医療などに重点を置き、行財政改革を訴えたが及ばなかった。
 松本さんは行財政改革や単独市制の維持を訴え、市名を「宮島市」へ変更する住民投票の実施などを公約に掲げ、荻村さんは市長の報酬と退職金を半減し、減額分を元手にしたまちづくり基金の創設などを訴えたが、支持を広げられなかった。


★広島県廿日市市 市長選挙結果(投票率48.70%)
当 15480 真野勝弘(72)無現=自民、民主、公明、社民推薦
  14319 川本達志(58)無新
  11342 松本太郎(46)無新
  4438 荻村文規(44)無新

 広島県廿日市(はつかいちし)市は県西部の山口県と県境を接する人口約11.2万人の市で、市長選は2007年11月から2期8年現職を務めて3選を目指す自民・民主・公明・社民・新社会党が推薦する72歳の眞野勝弘氏に、元市議で44歳の荻村文規氏、元副市長で58歳の川本達志氏、元市議で46歳の松本太郎氏の3新人が挑みましたが、
 「今後は、ますます良い街を住んでみたい街を作るべく、努力を重ねてまいりたいと思っております」と語った眞野勝弘氏が15480票を獲得して
 「政党による、既存の勢力による町づくりではなくて、市民の市民のための市民による政治、市政をぜひ作らせていただきたい、このように思います」と語り14319票を獲得した川本達志氏
 「廿日市は、消滅可能性都市のレッテルを張られています。でも私は、この廿日市の単独市制を次の世代にしっかり引き継ぐことが、今を生きる私たちの大きな責任だと思います」と語り11342票を獲得した松本太郎氏
 「皆さんのお孫さんが、この地元に帰ってきたい、地元で働きたい、地元で家庭を持ちたいと思ってもらえるようなその基盤を今作らなければならない」と語り4438票を獲得した荻村文規氏 を振り切り何とか3選を決めました。
 
 こちらも、挑戦者が元副市長だったとはいえ、現職が与党だけでなく事実上の一部野党も加わったALL与党体制にも関わらず競合候補に後一歩の所まで追い込まれた形で、他の候補の分の票数も加えれば、もし候補者を絞り込んでいればどちらに転んでもおかしくなかった勝負。
 それぞれの事情があるのだとは思うのですが、現職相手に候補者が乱立すれば勝てる可能性が減るのは当たり前。候補者を絞ることはできなかったのか…と思います。

埼玉県所沢市長選は現職藤本氏再選

2015-10-19 06:52:52 | Weblog
<所沢市長選>藤本氏、新人3氏を破り再選 2015年10月19日 埼玉
http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/10/19/01.html
 任期満了に伴う所沢市長選は18日投開票され、無所属で現職の藤本正人氏(53)=自民、公明推薦=が、いずれも無所属で元衆院議員の並木正芳(66)、元市議の石井弘(63)、市民団体役員の市川治彦(62)=共産推薦=の新人3氏を破り、再選を果たした。
 保育や教育問題で揺れた藤本市政をどう評価するかを争点に4氏が激戦を展開した。
 藤本氏は、現職の強みを生かし、所沢駅周辺の再開発など市政の方向性を具体的に提示。街づくりについて一定の理解を得た。進行中の事業を「緒に就いたばかり」と語り、市政継続を訴えた。
 就任当初に中止した小中学校へのエアコン設置や育休退園問題では受け身に回ったが、地元選出の自民・柴山昌彦衆院議員を選対本部長に据え陣営の組織力をフル稼働させ、選挙戦を乗り切った。
 並木氏は37年の政治経験をアピールする一方、小児医療の充実、バリアフリーの街づくりなどを訴えた。落選した前回市長選の雪辱を期したが、出馬表明が9月下旬と出遅れたのも響いた。
 市川氏はエアコン設置や育休退園問題を受け、現市政に対し明確な「ノー」を突き付けた。推薦を受けた共産の応援を得たが、支持を広げられなかった。
 石井氏は、徒歩による街頭活動で名前と顔の売り込みに動いたが、伸び悩んだ。
 同市小手指町の選挙事務所で当選の報告を受けた藤本氏は「皆さんにご支援いただき、感謝したい。気を引き締めて市民の意見を聞きながら、汗をかいていきたい」と抱負を語った。
 当日有権者数は27万8259人(男13万7598人、女14万661人)。投票者数は10万3770人(男5万999人、女5万2771人)、投票率は37・29%(男37・06%、女37・52%)で、前回を2・61ポイント上回った。
★埼玉県 所沢市 市長選挙結果(投票率37.29%)
当 43379 藤本正人(53)無現=自民、公明推薦
  26673 並木正芳(66)無新
  18893 市川治彦(62)無新=共産推薦
  13584 石井弘(63)無新


 埼玉県所沢市は、人口34万人の首都圏のベッドタウン都市で、市長選は現職で2期目を目指す自民・公明が推薦する53歳の藤本正人氏、元衆議院議員で維新と民主が応援に回った66歳の並木正芳氏、元市議で63歳の石井弘氏、所沢地区労働組合協議会議長で共産が推薦する62歳の市川治彦氏 の4人による争いとなりましたが、
 「人と人との絆を実感できる温かい社会。そんな世の中にしていきたい」。少子高齢化による財政難の中で、「環境、教育、街づくり、福祉の維持を支えるために経済の活性化に取り組む」と強調した藤本正人氏が43379票を獲得して
 エアコン住民投票は「民意」とした上で「何よりみなさんのお声に耳を傾け、形にしていく」と訴えて26673票を獲得した並木正芳氏
  社会的弱者に光が当たる市政の実現のために全力を尽くしたい」「全小中学校へのエアコン設置と育休退園の決定取りやめを掲げる」と述べて18893票を獲得した市川治彦氏
 「地方都市の所沢に求められているのは独自の文化をつくり上げ、達成していく力だ」育休退園についてはは「必ず改善する」と表明。エアコン問題でも全校設置については受益者負担の議論が必要だが、設置すべきとの立場を示して13584票を獲得した石井弘氏 を退けて再選を決めました。

 こちらの自治体は少し前に小中学校にエアコンを設置するかどうかで住民投票にまで発展し、最近では育休退園騒動というネガティブな問題で名前を有名にしてしまった自治体でもあり、この問題も争点になることが期待されたのですが、終わってみれば現職の圧勝。
 育休退園問題一つとっても現市長の藤本正人は推進、保守系の石井弘氏は要改善のスタンスに対して、並木まさよし氏と市川はるひこ氏は即撤回のスタンスと考え方が分かれていたようですが、自民・公明という組織票が期待できる現職相手に新人が3人も競合して、しかもいわゆる泡沫候補が皆無でそれぞれが票を奪い合えば自滅するのは自明の理。
 勝てる可能性のある勝負も逸してしまう典型的な選挙結果になってしまったように思います。