日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

池井戸潤著「七つの会議」

2016-04-12 | 読書
今日は冷える、何日振りかでエアコンを使った。

先週に読んだ一冊
池井戸潤著「七つの会議」集英社文庫



以前何かで触りを読んでいて、文庫本化されたら・・と思っていた。
・・が、うろ覚えの印象とは随分と違う書き出し
解説に答えがあった。
日経の電子版に連載されたのを、加筆して単行本化した。
読んだのは電子版だったのか??

住宅機器メーカーに働く営業の人達と下請けの工場の話し
読み初めから、○○電工といった会社が、
今は○○ソニックに吸収された、あの○○の会社ではないか?
立派なカタログと営業力で小さな工務店さんや一人大工さんに食い込んでいる
あの総合住宅機器メーカーをイメージして読み終えた。

・・が、物語の主題の機器は住宅ではなかった。


凄腕の営業マン、会社の無理な営業目標を達成すべく
下請けの工場にコンペと称し、単価を競い落させ
いじめ抜き、不良品を製造させてしまう。
隠蔽工作が上手く行ったはずが・・の物語。

すご腕の営業マンに家庭があり
お荷物化されている営業マンにも家庭があり
家人に疎まれたり、尊敬されていたり。

ただ単なる会社人間の話しに留まらない所が
池井戸潤の物語所以だろう。

大きな会社の利益追求の現場にいた事はないので
熾烈な競争は知りもしないが
会議で怒鳴り散らされたり、社内営業で利用されたり
会社勤めは本当に楽ではない・・らしい。

そんなこんなを考えながら読み終えた一冊。
お勧めです。

2013年にNHKでドラマ化されていた。
日経電子小説にあらすじが出ている。
会社ぐるみの隠蔽工作の物語でした。
コメント (4)
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