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日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

BOSEレディオCD

2010-05-31 | その他
2000年7月に買ったBOSEのウエーブレディオCD
コンパクトにしてシンプルで音がいい
テレビの上の棚にに鎮座して10年
液晶が見にくくなり,CDボタンの効きが悪くなっていた。
その上棚のテレビを買い替えるとCDの蓋が開ききらなくなりそうだった。



心配し始めた最中、下取りのキャンペーンが送られてきた。
74900円を20000円のキャッシュバック。
渡りに船で乗りました。



比べてみると、上部に操作ボタンなし、CD挿入口は正面で
隙間なしでも納まりそう。
ただ幅が少々広がった。
取り替えてみるとギチギチ、ゆとりなしだがどうにか入った。
さっそくCDを掛けてみると音がクリアーになった気がする。



ラジオは他のラジカセで聞き、日曜に2枚程度掛けるだけの
音楽好きとは言えないまでも、無くては困るし
これでエコポイントの液晶テレビがきてもスッキリ納まりそうだ。

マニアに好評のBOSEだが、この不況で大盤振る舞いだったのだろうか
私にはドンピシャな嬉しいキャンペーンでした。

下取りのレディオCDを宅配に出して帰ると
nt-labさんのブログもレディオラジオの話題で、びっくり!
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TOTOからコクーンタワーを見る

2010-05-29 | 仕事・建物
今日は朝から図面書き、今週初めて一日パソコンに向かっている。
昨日はお施主さんとショールーム巡り
午後一番にサンウエーブで1時間説明を聞き
予定より早く終わりそうな気配がしたが
次に向かったTOTOで終業時間の5時までかかってしまった。

近頃の設備機器は多様な組み合わせが出来て便利になった一方
番号が複雑でカタログとにらめっこしているばかりでは手に負えなくなっている。
その上どこで間違えるのか「この番号の商品は見当たりません」と言われる箇所が続出
カタログのページを閉じると次に探し当てるのは至難の業。
とてもじゃないが、チェックしてもらわないと大変な事になりそうだ。



南口の甲州街道からは新宿にとけ込み始めたコクーンタワーが見え
TOTOの窓のすぐそばに編み目模様がクッキリ



珍しそうに眺めていると、担当者は必死に見本帳などの用意に駆け回っていて
申し訳ない気分にされる。

2カ所のショールーム巡りでヘトヘト
5時閉館は人助けにもなっているようだ。
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作楽会いけばな教室・花絵

2010-05-28 | 趣味・遊び
新宿で仕事を終えて、コーヒーとケーキで気力体力を回復させ
神楽坂のお花の展覧会へ行った。

長年の友人達が主催する「花絵」
隔年に雰囲気のある会場を探しだし、
空間を花で変身させる一風変わったお花の展覧会だ。



今回は2階が設計事務所、1階を貸し出している「アユミギャラリー」
神楽坂を登り詰めた早稲田通り、古い民家をそのまま利用した空間

木の引き戸の先にはよって垂れ下がった和紙と球体
書道の保古紙をよってぶら下げた350本
薄暮の中懐かしい雰囲気が漂う。



中に下げた葉には影が寄添い天女か鳥の様
何気なく付いていた棚には古木とスモークツリーのコラボレーション。



1週間ごとに展示が変わるギャラりーに欠かさず通っているという青年
「今回はあたりでした!」と・・
ファンが一人増えたようだ。

「花絵」は日曜日午後2時まで

「アユミギャラリー」
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新宿・何年ぶりかの公衆電話

2010-05-27 | 仕事・建物
早お昼をとって新宿へ行った。
まずは運転免許証の書き換えに都庁へ。
運転免許暦40年近くになるが、大半はペーパードライバー歴
よって、ゴールド免許
自営業にとっては身分証明書として欠かせない
すいすいと手続きは進み講習会で25分待たされた。

電車の中で携帯電話を忘れた事に付き大慌て
待合せに「何かあったら連絡します」と言われて
充電したまま失念していた。
途中公衆電話を何年ぶりかで掛けるも、先方が出てくれない。
外を見ると大粒の雨が・・
傘も「大丈夫だろう」と置いてきた。



「なんてついていない日だろうか!」
ションボリしつつ講習会を受けると、あの仕分け人達から「見るのでしょうか?」
と言われた交通安全協会の冊子が3册
やはり無駄だ。



待ち時間を合わせても1時間少しで無事免許証を手に外へ出ると
さっきの雨が嘘のように晴れわたっていた。
都庁から見えるビルは、野村ビル・三井ビル・センタービル・京王プラザホテル
名前の覚えている建物ばかりだった。(なんだかうれしい)

ようやく公衆電話がつながり「45分の遅刻です」だって。
やはり今時の仕事に携帯電話を忘れるのは大バカもの!
肝に銘じなくてはいけない。
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露草にドクダミ

2010-05-26 | 自然・風景
近所まで用事で出た。
いつもの道が工事中に付き、お隣のマンションの敷地を通らせてもらう。
築後35年以上経つマンションのあちこちに野の花が咲いていた。



ツユクサ(露草)
小さい花に極小のめしべを高々と広げて受粉態勢
周りに毛のように見えるのは雄しべろうか?



タイルと土間コンの間から顔を出したドクダミ
白い花も素敵だが、茶色で縁取りされたハート形の葉
臭いさえしなければ窓辺に飾りたい所だけれど
見るだけにしておこう!
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玄侑宗久著「龍の棲む家」

2010-05-25 | 読書
初めて読む作家の1冊(文春文庫)
お寺の住職にして2001年の芥川賞の作家
テレビでも見かけるが太い眉に決して笑いそうもない(?)御仁
帯に「龍になった父は、どこにかえるのか。」
―飛翔する記憶と、無限の自由―




喫茶店を営んでいた男性、
恋人と別れ、認知症になった父と同居をするために実家に戻る。
元市役所の課長だった父
同じ敷地に住む長男は明るく面倒見のいい妻を亡くしている。
ひょんな事から父の面倒を一緒に見てくれる女性が現れる。

散歩の途中や家に居る時に不意に現れる「課長」
たちまち主人公は部下になり、元介護のプロの女性も部下にすえ
過去の時間にさかのぼり、市長に憤慨し、無くなった市民の葬儀の心配をする。

力まず、怒らず、観察しつつ時空を行き来する父に寄り添う。
湯船に便が浮かび、顔は見慣れない武将の能面になる。
心の不安や負い目が言葉の端々に現れ、対処法を学ぶ。

恵まれた環境の父親に寄り添う無職の息子
毎日がドラマティックで、先々もドラマを予感させる結末だが
介護保険に多少とも関わり、母親の介護の一端を担った者としても
「そうそう・ふむふむ」納得しながら読み進められる。

作者は何らかの形で親の介護に関わったみたいだ。
先の希望が見えない介護、今のこの人はどこを飛翔しているだろう・・
なんて思いながら付き合うと、
先の見えない介護にも想像力が膨らんで、少しはゆとりが生まれるかもしれない。
そんな事が思われる読後感でした。
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パチンコで禁煙

2010-05-24 | 生活
昨日の新聞折り込みチラシ
「パチンコで禁煙はじめてみませんか?」

パチンコ屋と言えば、もうもうと煙るタバコの煙と
チンチンジャラジャラの大騒音が定番。
あ・それと勢いの良い音楽
イケイケどんどんで調子はアップテンポのはず・・



この新聞大の大きさ一面の文字の意味がつかめぬままに、しみじみと見てしまった。
2~4階のパチンコ屋さんのワンフロアーが全面禁煙
これは大改革!!
パチンコは好きだけれども受動喫煙は避けたい!
全身煙草臭くなるのはいや!
など苦情が積み重なった結果のこのチラシだろう。

レストランの分煙は当たり前
Office内は禁煙のこのご時世、
いよいよパチンコ業界まできれいな空気が押し寄せそうだ。
煙草の煙嫌いの一人として嬉しい限りだが
私の集合住宅の蛍族達にもどうにかして欲しい。

下階の蛍さんの煙(臭い)に悩まされて幾星霜
文句は言いたし、近所付き合いは大切にしたいし・・
煙以外は下階の人には迷惑をかける一方
音や植木の落ち葉など我慢をしいている所もあるだろうし・・
かといって、家族のための気遣いでこちらが迷惑を被るのは願い下げにしたい。

朝、新鮮な空気を入れようと窓を開けると臭い風が忍び寄り
夜、空気を入れ替えて寝る準備をすると、煙草の臭い
窓を開けるのが怖くなる。

パチンコ屋さんの禁煙化が進んだら、ホタル族の禁煙化もお願いしたいものだ。
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第3回・釘ん句会

2010-05-22 | 趣味・遊び
NPO法人家づくりの会の仲間達による句会があった。
場所は千駄ヶ谷の家づくりの会ギャラリーの日曜日

体調不良と能力不足・勉強不足に努力不足
足りているのは「やらなくちゃ~」の参加意欲だけ。



前回句会名が決まり、姉の自称書家(展覧会で最優秀賞をもらったりしている)に
書いてもらった一筆をスキャンし拡大プリントでパネルにした。
(仮名文字を専門にしている書家にとって金釘文字は苦心したようだ)
前日夜に例題の「時計」「窓」「春雷」をまとめ、自由作2句をどうにかまとめた。

楠本憲吉の『俳句上達法』に
「頭で作ってはいけない」「心で作ってもいけない」
「目で作る」「視線で考える」とあったが
私の場合はまさに、いけないづくし・・
想像に頭でひねくり回すのでろくなものにはならない。

それでも、「先生」と言われる事を断られる人を指導者にお願いし
今回は7人が集まった。
自作を短冊状の紙に書き、バラバラにして順不同で「清記」
回し見て各自「特選」1首「並選」4句選ぶ
選んだ理由と感じた情景を発表した後、投句の本人が名乗り出る
この辺りがかなりスリリングと、落差を楽しんだ。

私の句
 こだわりて 往きつ戻りつ 春の雷・・並3点頂き
 時移り 若葉歪めし ひびガラス・・・並2点頂きました。

前回に比べて、考える時間がなかったのが良かったのか、まあまあの評価でした。

終に近づくと寒気がしてきて、トラットリアの打ち上げを欠席して帰り着き
そのまま、2日間寝付いてしまいました。
今の体調「病得て 往きつ戻りつ 春の雷」
ようやく頭普通、食欲普通に戻り、後もう少しでシャッキリする事でしょう。
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少々ってどのくらい?

2010-05-21 | 生活
今日は暑かった。
いきなり夏そのものの照りつけ方になってしまった。

午後用事を済ませてクリンーニング屋さんに冬物をとりに寄った。



先日は小さな店先に、店員さんの姿は無く
「少々お待ちください」の小さい立て札
しばらく経っても何の動きも無く、人の気配もなし
奥へ声をかけてもなしのつぶて
「少々とは?」
1分の事か? 10分の事か? はたまた1時間の事か?
答えが出ないまま優に5分位経ち、「またにするか」諦めた頃
唐突に小母さまが奥から現れて驚き顔
「お待たせしました」
「少々って1分・10分・1時間どの範囲ですか?」
「普通は1分もお待たせしないけれど、たしかに少々は分かりづらいわね」
と、言いつつまだ出来上がっていない事が判明し、無駄足で終わって
今日の午後出来上がっていました。

今年は、寒さが長引いてこの時期クリーニング屋さんが混乱の極みらしい。
ちなみに今日は少々も待たされずに受け取れました。

写真はこの時期満開のミニバラ
塀からはみ出て咲き誇っていました。
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美味しい・もみじ饅頭

2010-05-20 | 生活
今日は一日雨模様
不覚にも寝込んでしまった遅れを取り戻そうと頑張るものの
成果は今ひとつだ・・
頭の中のハエは午後からは居なくなり、少しは良くなったが
何があっても衰える事の無い「食欲」がわかない
食事時間はいつもの倍かかり、お茶碗のご飯粒が残る。
大好きなトマトは味が無く、煮物はしょっぱさが際立つ。
滅多に無いことなので半分面白がっているが、これでは回復が遅れる。

お八つは美味しく感じる夏ミカンで済ませたが
ふと見ると先週いただいたもみじ饅頭が賞味期限切れで残っていた。



せっかく頂いたものを、悪くさせてはならない。
無理矢理口にすると
「美味しい!」

広島市の「にしき堂」生もみじ
餡の周りに薄くお餅が巻いているのだろうか
粘りのある甘さが後を引きそう・・

これで、風邪の完治も近そうだ。

にしき堂
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メンテナンス停電

2010-05-19 | 仕事・建物
2日間病欠で失礼しました。
まだ本調子にならないながらも、少しずつ進めて行きます。

そんな今日の午後は建物のメンテナンスのために「停電!」
元気な頃は「運転免許の書き替えに行こう!」と張り切っていたもものの
安全をとって自宅待機。

停電は明かりが付かないはもちろんの事「エレベーターは停止」
「パソコン・プリンターが使えない」
「電話・FAXがダメ」
なら、早めにプリントして「照明器具リストを作ろう」
順調にプリントスタート・・のつもりが、プリント半ばで電源がダウン!
予告時間のジャストとは冷たい事・・



残されたのはノートパソコンのバッテリーのみ
USBに取りおいた資料の調べに回った。
さてつぎはと思うと、唐突に明かりが付いて
予定時間2時間半が1時間半ですんだ。

停電など滅多に無いことだが、あまりにも便利に使いすぎていて
使えない時の不自由さは忘れがちになってしまう。
早速バテッリーチェックを実施しています。
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地盤調査立ち合い

2010-05-15 | 仕事・建物
今日は朝から地盤調査の立ち合いに行った。
早くに家を出て時間OKと確認したものの、
ポイント故障の車内放送で、ガックリ
それでもどうにか地盤調査屋さんより先にたどり着き、事なきを得た。



場所を指定した後は私の役割はお仕舞い
さて帰ろうかとすると「ほんの少し出ますのでお願いします」とお留守番の役目
愛猫君と遊ぶつもりが、相棒さんは警戒モード
仕方なく、不機嫌な彼のポートレートを撮って時間をつぶした。

すぐに戻ったお施主さんの顔を見ると
愛猫君は一気に遊びモードに入り、楽しそうに動き回った。



庭先の彼は狸か?
(ポートレートは許可をもらってからアップします)

何事も無く済むはずの地盤調査だったが途中でブレーカーがダウン!
ギリギリの容量のまま暮らしていたようだ。
建替え前の建物は、汚れ放題・痛み放題・散らかり放題はどこでも同じだが
ブレーカーの容量不足はさぞかし不自由した事だろう。

引き続き土地測量に入った彼らを残して、午前の仕事を終えて帰ってきた。
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体調不良&アオサギ

2010-05-14 | 自然・風景
昨日は無断欠勤(?)で失礼しました。
日曜日から風邪の症状が出始め、お医者さんの薬を服用
グングン良くなるはずが、どんどん悪くなり、昨日はついにダウン!
午前と午後の出かける合間に一休み
その後に現場に行き、立ちぱなし2時間
ほうほうの体で帰ってきてそのままお休みなさい・・
連続12時間も寝てしまいました。

今日は一転、快調とは言えずとも鼻グズグズでもどうにかお役目をこなしています。



寒いのか熱いのか分からない陽気ながらも雲が穏やかに流れ



通りかかった神田川にアオサギの姿
以前善福寺川に出没していたあの鳥だろうか?
善福寺川より汚れが目立つ神田川
ヌルヌルしそうな石の間に魚がいるのだろうか?
首を長く出し「構え」の姿勢に入ったものの
見失ったのか固まったまま・・

ご近所の人が「このごろ時々見かけます」とのこと。
杉並の住人(鳥)になるつもりなのだろう!(決めつけたい!)

善福寺川のアオサギ
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春菊の花が咲いた

2010-05-12 | 趣味・遊び
ベランダで栽培していた春菊に花が咲いた。
花として観賞するには「なさけない・・」姿
ちいちゃくて・貧相で、いじけている。



まあ、何度も食卓を賑わしてくれたので、こんなもんか
このまま行けば、次の季節の種が収穫出来るかもしれない。

しかし、この前までアブラムシに負けそうになっていた。
石けんの泡で撃退するか?考えたが
もう筋張って食べられないから、一手間を省き
くさ~~い花を隣に置いた。



植えたはずは無いのに数年前から勝手には生えてくる白い花
葉を千切るとひどい臭いがする。

隣に置いただけで数日後には油虫は激減!
その上前には、これまた臭いゼラニューム
油虫といえども住環境は重視するのだろう。
だけど、パン屑めがけてやってくる雀一家も無視できない。
こちらの働きかもしれない。

どちらにしても、油虫がいなくなって次の野菜の種まきをする事にしよう。
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高村薫著「レディー・ジョーカー」

2010-05-11 | 読書
今日は私の鼻と同じ湿ったお天気。
パソコンの前で図面書きだが、一向にはかどらない。

それはさておき、週末に読み終えた高村薫の名作「レディー・ジョーカー」の事
当人のテレビ映りと同じく、硬派で無駄の無い文体と進行



戦後の逆境をくぐり抜け、面白味はないけれどそれなりに安定した生活の「じいさん」
鬱屈とした日々「もういいや」腹をくくった刑事
在日で屈折した元銀行員「やってやろうじゃないか」の金持ち二代目
出口の無い日々を送っている無垢(?)な若者「どうにかしたい」
障碍の娘と弱い妻を抱えて「全部投げ出したい」トラック運転手たち・・の誘拐事件

ビール会社の被差別出身の若者が自殺した事を契機に物語は始まり
一流企業のトップ達の人生模様を織り込みながら
殺人ゼロ・逮捕者ゼロ(多分)被害者ゼロで誘拐事件が粛々と進み、終えんする。
(最後に取って付けたように企業トップが射殺さる。)

この間、スニーカーの合田刑事が大活躍する事も無く
まんまと身代金の20億円を手に入れたが、一人としてはしゃぐ事無く
普通の生活に戻って行く。

高村薫の刑事物というより、大企業トップの物語だ。
一昔前に中東で誘拐された商社のお偉いさん
無事解放されて会合に出た所がテレビに映されていたが
笑っているものの,真から嬉しそうでなく、同僚同士微妙な距離感が出ていたが
「まさにあれ」と思ってしまった。
刑事は裸になれても企業人は裸になる事がタブーなのか?

調査に時間を費やし,文庫化される際に時代背景など大幅修正をした高村薫の事だもの
当たらずとも遠からずなのだろう。

競馬場の風景や,新聞記者と刑事とのやり取り
知らない世界を垣間見られて、ドキドキの3冊でした。

終章で合田刑事が「会いたい・・クリスマスイブは開いているか」手紙にしたためる。
入れ込んで読んでいたが、ここで思わず大笑い。

合田刑事物は次が楽しみだが、晴子情歌の後「ミステリーは書かない」宣言
合田雄一郎は終わったのだろうか?
単行本と読み比べてみたくなったが
書き直しても書かない気持ちは変わらないのだろうか?
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