先週読んだ一冊
辻村深月著
「琥珀の夏」 文春文庫
単行本の広告を見て、文庫本になったらと待っていたけど、
意外に早く文庫本になった。
宗教施設の夏合宿に参加した少女ノリコ
小学校では親しい子ができなかったのに
施設では優しくしてくれるミカがいて親しくなった。
森の中の施設は決まり事が多くて大人たちの元
違和感を覚えながらも楽しい1週間を過ごす。
(単なる挿絵です)
そんな3年を過ごして弁護士なったノリコ
夏の施設で白骨死体が見つかり世間に知れることとなり
偶然ノリコに施設の調査の依頼が来る、、
一時期の記憶が修正されることなく固まって取り残された
「琥珀」状態。
誰にでも一つや二つある気がするが
さほど問題視せずにきてしまったことが
大人になって重大な出来事だと気づく。
私の琥珀は中学の修学旅行で感動した平等院の鳳凰堂
華やかで優美な姿を50数年ぶりに見て違和感を覚え
また12年後に訪れて、元に近く改装されたのにまた感動し
今年行った帝国ホテル、20代の頃通りすがりに見た記憶
琥珀を確かめられないのが未だの残念!
無駄なことを書いてしまったが
ノリコは小学生の記憶のミカを
オカルトから引き戻すことに成功した。
こんな簡単なことではないけれど
子供にとって親は生きる道標
親子を引き離すなんて宗教はもともと間違っている。
ハラハラドキドキ、是非ともおすすめの一冊です。