昨年読み終えていた一冊
「おもかげ」浅田次郎著 講談社文庫刊
浅田次郎は随分と読んでいたが、「地下鉄に乗って」は印象的だった。
この「地下鉄に乗って」と同じ系列(?)
円満に定年まで勤め上げて
送別会をしてもらい花束を抱えたまま
救急搬送され意識不明になった竹脇
意識不明のまま色んな人が訪れる。
勤務先の大企業の社長(若い頃社宅が一緒だった)
見知らぬ人も訪れ、散歩に連れ出す。
35歳の女、60歳の女、80を過ぎた女
人生に満足し家族の生活を成り立たせ
奢ることなく周りに好かれていた竹脇
意識の中に出てくる人々についていく事なく
心肺停止になってしまうが
小さな男の子に諭されて、意識を取り戻す。
なんとも不思議な世界を作り出した作者
自分の越し方と行く末を考えてしまう。
おすすめの1冊です。
<a href="https://blog.goo.ne.jp/ichiyouat/e/d21bfc40fca0f5a3c71b6a3af1d73a7e">「地下鉄に乗って」</a>ブログ
「地下鉄に乗って」のブログで
昔の丸の内線の吊革のことを書いていたが
「おもかげ」で同じ吊革の一文があって
(ひょっとして読んでもらっていたか?)
ありえない想像をしてしまった!