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フィギュアスケート新ルール2014

2014年08月26日 14時04分16秒 | スポーツ

 フィギュアスケートのルールは、改定が多くて複雑で^^; オリンピックシーズンの後は特に大きな改定がある。
 アジアンオープントロフィー、JGPフランス大会と、今シーズンの国際大会がすでに2つ終わったが、選手たちにはまだ対応が難しい部分もある感じ
 テクニカルパネルハンドブック(シングル)SOV(価値尺度)から、主な変更点をチェックしてみよう。
 SOVには、LESSER BASE(低い基礎点)として、V1(だいたい0.7倍)とV2(0.6倍くらい)の欄が設けられた。90度以上180度以内の回転不足は、V1の基礎点となる。

<ジャンプ>
・ルッツとフリップの踏み切りエッジが正しくない場合、"e"としてSOV表のV1の基礎点になる。GOEは必ずマイナスになる。ジャッジスコアの要素欄にはLze/Feと記載される。
 明確でない場合、"!"として基礎点は通常のまま、GOE減点はあるが最終的にマイナスでなくてもよい。
 "e"と"<"(回転不足)両方だった場合、V2の基礎点となる。
・ショートプログラムで、回転数が足りないなど要求を満たさないジャンプは無効0点となる。
 2回転+2回転が認められない男女シニア&男子ジュニアでは、本来の基礎点が低い方のジャンプが0点。(例:2Lz+2T*=2回転ルッツ+2回転トウループなら、トウループがノーカウント)
・フリーで、ダブルアクセルを含むあらゆる2回転ジャンプは2回まで。3回目以降は無効0点。コンビネーションに含まれる場合は全体がノーカウント。
・フリーで、3回転以上の同じ名前・回転数のジャンプは2種類を2回まで。2回とも単独で行われた場合、2回目のジャンプは"+REP"として基礎点が70%になる。

 ルッツ/フリップのエッジ関連はまた厳しくなった 基礎点を低くするなら、GOEを必ずマイナスにすることないのに、、、回転不足もついたらダブルで厳しい。
 SPで回転数が足りない場合(単独ジャンプの2回転、アクセルの1回転など)に0点になってしまうのも、多くは1点未満の差とはいえ、気分的に フリー進出ボーダーラインにいたり、選手権出場のミニマムポイント(最低技術点)がかかっているときは深刻
 さらにジュニア世代に深刻なのは、フリーで全ての2回転が2回までになったこと。JGP第1戦でも、コンビネーションのセカンド・サードに跳ぶことが多い2回転トウループを、3回以上跳んでしまってノーカウントになる選手が続出 構成の段階で2回転ループを入れたり、3回転予定が2回転になったときのシミュレーションをしておかないといけない。
 状況によっては、あえて1回転にしておいたほうがノーカウントにならないですむケースも。なんだか、あんまりジュニアのためにはならないような
 唯一選手にとって有利な改定が、3回転以上のジャンプの2回目が単独になったとき、シークエンス扱いではなくなったこと。基礎点はシークエンスの0.8倍から0.7倍に下げられたが、コンビネーション/シークエンスの枠を使わないので、あとから挽回可能
 (織田信成くん、引退する前にこの改定があればよかった

<スピン>
 スピンにも、LESSER BASE(低い基礎点)のV1とV2が設けられた。
・フライングスピン(足換えなし・一姿勢)で、(a)はっきりわかるジャンプ (b)着氷後2回転以内に基本姿勢に達し、さらに2回転保持 の2つの要件のうち、1つが満たされない場合はV1、両方が満たされない場合はV2の基礎点となる。
・足換えありのスピンで、左右の足それぞれで少なくとも1つの基本姿勢が必要。満たさないとV1の基礎点となる。
・コンビネーションスピンで基本姿勢が2つのものが認められ、基本姿勢3つと別々の基礎点が設定された。ジャッジスコアの要素欄にはCoSp2p、CoSp3pのように書かれ、最後にレベルB~4がつく。(例:CCoSp3p4=足換えコンビネーションスピン3姿勢レベル4)
・ショートプログラム男子の足換え単一姿勢スピンで、足換え前後に3回転以上、基本姿勢が各足で2回転以上必要。満たされないとV1の基礎点。

 レベルを上げる特徴関連はややこしいので省略(あまりよくわかってない^^;)
 スピンでも低い基礎点とは、今までGOEで加減されてた部分も基礎点からしっかり差をつけようという感じ。基本どおりにやりなさい!ということかな。
 V1は0.7倍前後、V2だと0.5~0.6倍まで下がってしまうので、スピンも気を抜けない。JGPフランス大会でも、何人かV1をもらっていた。第2戦以降に参加する選手たち、参考にしなくちゃ

<コレオグラフィックシークエンス>
・ステップシークエンスの前でも後でもよい。(先に行ったほうがステップシークエンスとは限らなくなった)
・2回転以内のジャンプとスピンも含めてよい(ジャンプ/スピンとしてカウントしない)。2回転より多い回転のジャンプと、3回転以上のスピンは、行った時点でシークエンス終了となる。

 これは解説者泣かせかも^^; 事前に予定表を見てないとどっちがステップでどっちがコレオだかわからないし、軽くシングルアクセルなんかも入ったら、コレオの中のジャンプなのか失敗ジャンプなのか トップクラスの選手たちにとっては、バリエーションが広がって楽しくなるのかな。

<その他>
・名前をコールされてから30秒以内に開始位置につく。30秒を過ぎると減点1、1分を過ぎると棄権とみなす。グループ最初の滑走者はプラス30秒が与えられる。
・ボーカル(歌詞のある歌)入りの曲が使用可

 昨季まではコールされてから60秒以内だったので、ちょっとせわしなくなった。水分補給や鼻をかむのは、コールされる前にすませたほうがよさそう
 ボーカル入りは、ポップス・ジャズ・ミュージカル系のほか、オペラのアリアなんかも使う選手が出てきた。選べる曲が増えるのは楽しい

 選手は対応が大変だけど、いいプログラムを見せてね

コメント
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