フィギュアスケート・世界ジュニア選手権2016、アイスダンス・フリーダンス(ジャッジスコア)。
<G1>
1 マリア・ゴルブツォワ/キリル・ベロブロフ(ウクライナ) SD:42.49(20) FD:63.41(17) 合計:105.90(18)
「スーパーマリオ・ブラザース」♪ もちろん、赤いシャツとブルーのパンツ&スカート。この曲で滑ってるだけでめっちゃ楽しい ツイズルは少しずれたが、ほかにミスはなし。ゲームっぽい動きを入れながら、ちゃんとしたステップシークエンス。女性が前後に脚を開いた姿勢でのスピニングムーブメントや、靴の上に足を高く上げて立つリフトなど、技術も見せた。
2 マリア・オレイニク/ユーリ・フリツキ(ベラルーシ) SD:45.02(16) FD:61.29(18) 合計:106.31(17)
「Mozart - The Rock Opera」♪ 紫のチュチュドレス、白のドレスシャツ。キャッチフットのツイズルを合わせ、女性のキャメル姿勢がきれいなペアスピン。膝上に立つリフトは肩の上から回って下りた。女性が片足を男性の股下に通して男性がホールドするリフト、面白い
3 アレクサンドラ・ボリソヴァ/セザリー・ザワツキー(ポーランド) SD:42.80(18) FD:57.51(20) 合計:100.31(20)
「ザ・マスク」♪ 紺に赤いスカーフ。ツイズルは少しずれた。ペアスピンで女性がI字姿勢を見せる。ジャズボーカルで大人っぽくステップ。パーカッションでスピードアップしてステップシークエンス。活き活きと演じていた。
4 深瀬理香子/立野在 SD:42.63(19) FD:59.47(19) 合計:102.10(19)
「Dream a Little Dream」「Puttin' on the Ritz」♪ 「ガンバ!」の声があちこちから。黒のドレス、ブレーのベスト。男性がポケットに手を入れて女性に近づけないでいる初心な感じの振付から。なめらかなステップシークエンス、ペアスピンで女性が男性のほほに手を添える所作の可愛らしさ。
惜しいのはツイズルでふらついてしまったところ・・・。最後までよく頑張った
5 リア・シュウェンディンガー/ヴァレンティン・ウンデルリヒ(ドイツ) SD:43.87(17) FD:65.13(15) 合計:109.00(16)
「Diamonds are a Girl's Best Friend」「I Wanna Be Loved By You」♪ 赤いドレス、黒ベスト。最初からしっかりスピードにのっていた。肩にほぼ腰かけるリフトがクライマックス。
<G2>
6 イ・ホジュン/リチャード・カム・カンイン(韓国) SD:50.10(13) FD:69.03(14) 合計:119.13(14)
タンゴ・セレクション♪ そろって黒。タンゴらしく、時に足をからめたりしながらステップを踏んでいく。一瞬女性を持ち上げたり、そろってポーズをとるところなどを、強い音にぴしっと合わせていて気持ちいい。
ツイズルで少しずれそうになったがうまく修正。全体にいい演技だった。
7 ニコル・クズミック/アレクサンドル・シニチン(チェコ) SD:49.08(14) FD:79.83(10) 合計:128.91(11)
「Crazy Woman」「One Good Reason」♪ 登場から演技で、どっか行っちゃいそうな女性を男性が連れ戻す、みたいな^^; ツイズル頑張る。女性が"crazy"な表情をいろいろ作ってみせる。
男性が上げた足の上に女性の足を重ねるようなリフトが面白い。最後までスピード感があった。シーズンベスト更新に大喜び。
8 サラ・ギスランディ/ジオナ・テルツォ・オルテンジ(イタリア) SD:52.19(12) FD:78.99(11) 合計:131.18(10)
「ハートブレイク・ホテル」「ハウンド・ドッグ」「ラブ・ミー・テンダー」「監獄ロック」♪ 白いドレス、男性は黒の開襟。プレスリーのメドレーで踊りまくり ノリノリの「ハウンド・ドッグ」で速いツイズル、「ラブ・ミーテンダー」でロマンチックにステップシークエンス。男性が女性の腰を後ろからホールドしたまま、バックエントリーでペアスピンに入るところでも拍手。
「監獄ロック」でカッコいいローテーショナルリフトを決め、勢いよくフィニッシュ。女性が思いっきりガッツポーズ
9 マージョリー・ラジョワ/ザカリー・レガ(カナダ) SD:52.57(11) FD:75.49(13) 合計:128.06(13)
「ドン・キホーテ」♪ 赤いチュチュ、男性はスペイン貴族風に。ペアスピンの女性がバレリーナのようにすっくとした姿勢。ツイズルで男性がふらつきかけたが修正。ローテーショナルリフトで横向きに抱えられてる女性の脚がきれいに伸びて、なんだかお人形のよう。
終盤のテンポの速いパートも乱れることなく滑りきって、女性はガッツポーズ。
10 アンゼリカ・ユルチェンコ/ヴォロディミル・イェリコフ(ウクライナ) SD:47.66(15) FD:64.99(16) 合計:112.65(15)
「Paganini」「The Devil's Violonist」♪ ブルー系、男性は白シャツにベスト。次から次へ切れ目なく動くステップは、なかなか見ごたえがあった。ジャンプで乗って男性が低い姿勢になるカーブリフトが、けっこうアクロバティック
ここまでで、女性が男性の股下をくぐる振付が何度も出てきたんだけど、流行ってるのかしら(笑)
<G3>
11 マッケンジー・ベント/ドミトリ・ラズグライェフス(カナダ) SD:56.76(9) FD:81.85(9) 合計:138.61(9)
「ベン・ハー」♪ ローマ風の衣装。まずペアスピンから。ホップから入ったツイズルが完璧 男性がイーグルで後ろに重心を倒して女性の両足をホールドするリフト、バランスが難しそうだ。女性の片足だけホールドのリフトもきれい。
強さと柔らかさを兼ね備えたプログラム、よかった。終わって達成感いっぱいの2人。シーズンベスト更新にチームカナダの応援団がヒューヒュー。
12 メリンダ・メン/アンドリュー・メン(カナダ) SD:52.60(10) FD:76.23(12) 合計:128.83(12)
「ボヘミアン・ラプソディ」より「ノクターン」♪ 続いてカナダチームが登場。白で清楚に。低いイーグルで女性の腕をホールドするリフト。ペアスピンで足を換えるときに男性が女性の足の下をくぐったり、細かい工夫がある。ツイズルもうまく合わせた。
要素から要素への流れがよく、あっという間に終わった感じ。
13 アッラ・ロボダ/パヴェル・ドロズド(ロシア) SD:58.93(6) FD:92.26(3) 合計:151.19(3)
「Lo ti penso amore」「Paganini 5」♪ 今度はチームロシアが大声援。ピンクのローブデコルテ、燕尾服。完璧なツイズルから入った。ステップからそのままペアスピンに、男性がキャメルで女性のフリーレッグをホールド。難しい姿勢変化を次々のリフト、後半テンポが上がるとステップの速さも一気に上がって、目まぐるしいほど。技術の高さを見せつけた。
14 ベティナ・ポポワ/ユーリ・ヴラセンコ(ロシア) SD:58.56(7) FD:87.65(5) 合計:146.21(6)
「Crazy in Love」♪ 黒でそろえて。ペアスピンから。ツイズルは少しずれたかも。なんてことは気にならないくらい、細かい工夫満載のプログラムで、ちょっとした動きがすごく面白い(2回股くぐりとか^^;)。女性が男性の肩に脚を乗せて1回転してから靴の上に立つリフトで会場が沸いた。
15 アンジェリク・アバチキナ/ルイ・トロン(フランス) SD:58.54(8) FD:86.91(7) 合計:145.25(7)
「スパルタカス」ハチャトゥリアン♪ 今度は"Allez!"の声援。女性の水色の衣装がきれい。甘いメロディのゆったりしたステップから、ツイズルは頑張って合わせる。後半のスピードの乗り方が半端なくて 曲のクライマックスで膝上に立つリフト、盛り上った。
<G4>
16 マリー=ジャド・ロリオー/ロマン・ルギャク(フランス) SD:59.65(3) FD:84.61(8) 合計:144.26(8)
「While My Guitar Gently Weeps (Love version)」「Come Together」「Dear Prudence」「Cry Baby Cry」♪ シックな黒でビートルズメドレー。形のきれいなペアスピンから。ツイズルで明らかにずれてしまった^^; 股くぐりから抱え上げて背中を伝ってからのリフト、超!アクロバティック 女性の片足を持っての動きが面白い。持ち上げて肩口で1回転させてから直立姿勢をホールドするリフトも凄かった。
17 エリアナ・ポグレビンスキー/アレックス・ベノイト(アメリカ) SD:59.05(5) FD:87.78(4) 合計:146.83(4)
「ロミオとジュリエット」♪ ピンクとワインカラー。羽生結弦がニースで銅メダルだったときの曲、導入部で速いツイズル。女性がビールマン姿勢のペアスピン。肩を通って膝立ちリフト、すっと持ち上げたローテーショナルリフト、地味に巧い。
なんか、あっという間に終わった。シニアに上がってもう30秒長いプログラムを見てみたい。
18 レイチェル・パーソンズ/マイケル・パーソンズ(アメリカ) SD:67.88(1) FD:94.86(2) 合計:162.74(2)
「La Malamada」「Palabras y Viento」♪ いよいよ真打登場 赤いレース、黒のVネック。寸分たがわぬツイズル! タンゴらしく時折足をからめながら。上がるときから下りるときまで、ステップの一部のようにスムーズなリフト。ステップシークエンスの中で、フリーレッグがほとんどずっと重なって見えるほど、ぴったりシンクロしている。ペアスピンから出ながらそのまま動いていくのが素敵だった。
終わって渾身のガッツポーズ。シーズンベスト更新。
19 アナスタシア・シュピレヴァヤ/グリゴリー・スミルノフ(ロシア) SD:59.15(4) FD:87.40(6) 合計:146.55(5)
「シェルブールの雨傘」♪ ピンクのドレス、黒いシャツ。こちらも一糸乱れぬツイズル! 女性が足を男性の足にからめたホールドで、その場で回転するステーショナリーリフトがユニーク 男性がイーグルで、女性が1回転して乗るリフトの姿勢変化が、難しいだけでなく美しいダンスになっている。素敵なプログラム。
20 ロレイン・マクナマラ/クイン・カーペンター(アメリカ) SD:66.25(2) FD:97.40(1) 合計:163.65(1)
「カルメン」ビゼー♪ 優勝候補が最終滑走で。最初はじっくり見せるステップシークエンスから、ドラマの始まりらしく。回転して乗って背中から下りるリフト、難しそうに見せずにさらっとやってのける。ツイズルは3つのシリーズの間に、両足をつく瞬間がなかったような
曲の変わり目ごとにがらっと雰囲気を変えて、カルメンのドラマを演じきる。そのスピードは“疾走”という感じだった。凄いプログラム
結果、同門対決を制して優勝したのは、マクナマラ/カーペンター、僅差の2位にパーソンズ兄妹。3位争いの中で一歩抜きん出たロボダ/ドロズドが3位。
4位ポグレビンスキー/ベノイト、5位シュピレヴァヤ/スミルノフ、6位ポポワ・ヴラセンコ。アメリカとロシアはトップ6に3組ずつ、他国には譲らない!みたいな
アバチキナ/トロン、ロリオー/ルギャクのフランス勢が7位8位。3枠には届かなかった。カナダ勢はベント/ラズグライェフスの9位が最高で、10位にイタリアのギスランディ/オルテンジが入った。
5年ぶりに日本から出場した深瀬理香子/立野在は19位。世界の舞台に、まずは最初の一歩を印せてよかった
来季枠は、アメリカ、ロシアが3枠。フランス、カナダ、イタリアが2枠。
エキシビションには、本田真凜、樋口新葉が出演するはず。楽しみ