民主党政権にまかせた結果が、このざまである。「国民目線」とやらもスローガン倒れで、権力闘争にうつつを抜かしている。次の民主党の代表に菅直人首相が再選されようとも、小沢一郎前幹事長やその傀儡がなろうとも、絶望的な事態に変わりはない。経済も外交も取り返しが付かなくなっている。脱官僚というのもかけ声だけである。それでも菅だとか小沢だとかにこだわっているのは、まだまだ民衆を甘く見ているからだろう。その怒りの矛先が民主党に向きつつあるにもかかわらず、鈍感にもほどがある。それに今日本で起きていることは、国末憲人が『ポピュリズムに蝕まれるフランス』で問題にしたように、「民衆なき民主主義」をリードしてきたエリートに対して、民衆が戦いを挑む構図なのである。官僚と一体になった民主党支持のエリートたちが、いかに口あたりのよいことを並べ立てても、もはや民衆はそれを信じない。それよりも、自分たちを熱狂させてくれる行動の指針を求めているのだ。期待を裏切ったツケは、それだけ深刻なのである。教訓をたれるジャーナリズムや学者を白眼視するばかりでなく、口舌の徒を乗り越えて、自分たちが歴史を動かしたいのである。そのエネルギーを押しとどめることは、もはや誰にもできない。
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