ブラックユーモアにもほどがある。もしかしてそんなことになったら、国民は怒りを通り越して、呆れるだろうと思っていたらば、それが実現しそうな雲行きなのだそうだ。民主党は7日、普天間基地移設で、日米関係をメチャクチャニした鳩山由紀夫元首相を「外交」担当、スピーディを隠蔽し、福島県民を不安のどん底に突き落とした菅直人前首相を「エネルギー」担当として、思う存分に力を発揮してもらうのだという。そこまでミスキャストをやらかせば、民主党政権の言うことなど、国民は誰も信用しなくなるだろう。自民党政権下でスムーズに進むはずであった、普天間基地の辺野古への移設に、横槍を入れて、これまでの努力を水泡に帰してしまった責任を、何一つ取らない鳩山元首相が、ノコノコと外交の場に出てきて何をやろうというのだろう。さらに、原発事故の対応で、政府機関の議事録を隠蔽し、自分のアリバイ作りに血眼になっている菅前首相に、何を一体期待するのだろう。そこにあるのは、党内事情を優先させて、事を荒立てたくないという派閥の力学ではなかろうか。このままでは、与党内の亀裂で、野党と組まれれば解散に追い込まれる。それを阻止するために、鳩山元首相と菅前首相を取り込みたい、との執行部の思惑があるからだろう。しかし、それにしても、理解に苦しむ人事である。国民のことなどどうでもいいのだろうが、あまりにも酷すぎる。
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