民主党政権がどんなことをやらかしても、正常運転のように報道するマスコミがいる限り、日本の政治が変わるのは難しいに違いないが、国民の忍耐にも限界がある。現在、私が福島県に住んでいて気がかりなのは、新規事業に国が莫大な資金を投下するとしても、あくまでも受け皿は外から来る大手だということだ。残念ながら、地元にはその受け皿はないからだ。その一方で、民主党政権は金融緩和を行って、バブルをつくりだそうとしている。本来であれば、大規模な公共事業を行い、供給とのバランスを取るべきであるのに、それはなおざりにしている。それでは投機マネーとなって使われるだけだ。最近になって証券会社の株が上がっているのも、それを裏付けている。会津盆地周辺の山々の集落は、灯りが次々と消えている。只見川や大川の沿線も、深い闇のなかに没してしまっている。橋だって耐用年数が過ぎているものがあるし、トンネルだってかなり老朽化している。2、3年前のことだが、南会津町の国道で、岩石が崩落したのを私は目撃した。人が住み続けるには、それなりの補修が必要なのであり、福島県や会津の復興とは、そこにまず手を付けることだと思う。会津に雇用をつくりだすにあたっても、一番効果があるのは公共事業ではなかろうか。民主党が掲げた「コンクリートから人へ」というスローガンは、百害あって一利なしなのである。
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