朝鮮半島をめぐる平和ムードなど、あくまでも一時的な現象に過ぎなかったのである。先月28日の米朝首脳会談でもって、東アジアが安定すると楽観視したのは、せいぜい日本のマスコミ位ではないだろうか。トランプは甘くはなかった。金正恩や、その走狗である文在寅の思惑通りにはならなかったのである▼米国の分析サイト「38ノース」は5日、北朝鮮北西部の東倉里にあるミサイル発射場で、一部施設の復旧作業が始まっているとの分析結果を発表した。昨日付の朝日新聞が伝えたもので、金正恩は追い詰められているのである。北朝鮮側は甘くみていた節がある。部分的に譲歩すれば、アメリカが制裁を解除してくれると思っていたようだ。トランプの方がしたたかであった。北朝鮮と安易な妥協をせず、全面的な核の廃絶に向けたスケジュールを示すことを要求したからだ▼北朝鮮のような全体主義国家では、絶えず危機をつくり出さなければ、体制を存続させることは難しいといわれる。アメリカとの関係が改善し、食料事情も改善されると期待していた民衆は、必ずや金王朝に牙をむいてくるはずだ。何の成果も得られなかった金正恩は、どう対応していいか分からず、アメリカに対して強気の姿勢を取らざるを得なくなっているのだろう。それはもはや悪足掻きでしかなく、金王朝の崩壊は待ったなしなのである。
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