先日遠くに住む弟夫婦が母を訪ねてくれました.母を囲んで慰めるためにあれこれ語り合っていた時に、母との思い出の歌というものがあるかと尋ねてみましたが、弟二人には無いそうです.目も弱くなった母にはもう、馴染みの歌しかありません.それで私の思い出の歌を母の歌にすることに決め、皆に母の特訓(?)を受けさせました.私には父の思い出の歌もたくさんあるのに、変ですねえ.
その歌は北原白秋作詞の、「りんりんりんごの木の下に(?)」という歌です.
りんりんりんごの木の下に
小さなお家を建てましょか.
立てたら小さな窓開けて
窓から青空見てましょか.
りんりんりんごがなったなら
つぐみもちらほら参りましょ.
丘から丘へと荷をつけた
商人なんぞも通りましょ.
可愛い歌ですよね.これを母の若かりし頃を思って一緒に皆で歌いました.老いさらばえて死を間近に控えた人に何を語りましょうか.もう慰める言葉は上辺だけです.核心をついて語る自信も無く、母には聞く根気もありません.父は死んで自由になったと思います.そうなることを心から願って、母と自分のために母に語っています.夜昼半々の世界から、来るべき光だけの世界にどのようにして行くか.私の偏見と独断ばかりでしたが、久司先生の説明を今翻訳している事が大変有り難い巡り合わせだなと思います.
その歌は北原白秋作詞の、「りんりんりんごの木の下に(?)」という歌です.
りんりんりんごの木の下に
小さなお家を建てましょか.
立てたら小さな窓開けて
窓から青空見てましょか.
りんりんりんごがなったなら
つぐみもちらほら参りましょ.
丘から丘へと荷をつけた
商人なんぞも通りましょ.
可愛い歌ですよね.これを母の若かりし頃を思って一緒に皆で歌いました.老いさらばえて死を間近に控えた人に何を語りましょうか.もう慰める言葉は上辺だけです.核心をついて語る自信も無く、母には聞く根気もありません.父は死んで自由になったと思います.そうなることを心から願って、母と自分のために母に語っています.夜昼半々の世界から、来るべき光だけの世界にどのようにして行くか.私の偏見と独断ばかりでしたが、久司先生の説明を今翻訳している事が大変有り難い巡り合わせだなと思います.